解析幾何学
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解析幾何学(かいせききかがく、英:Analytic geometry)とは座標を利用して代数的な算法によって二次元・三次元ユークリッド空間の図形の性質を研究する幾何学の一つの分野であり[1]、図形のもつ性質を座標のあいだにあらわれる関係式として特徴づけたり[1]、代数的に図形を操作したりする幾何学のことである。座標や文字式を一切使用しないで二次元・三次元ユークリッド空間図形の性質を研究する分野は初等幾何学や総合幾何学といい、解析幾何学とは別物である。こちらは古代ギリシャに起源を持ち、解析幾何学の誕生以降も併存して研究が進められた。解析幾何学は平面解析幾何と立体解析幾何にわかれている。他にもベクトルや行列等を用いて同様の図形を調べる手法もある。現代の学校教育ではこれら(総合幾何学、解析幾何学、線型代数)が複合的に用いられている事もあるが、本来全て別物であり後者ほど後生になって出来た理論である。
更に現代では解析的多様体を同様の手法で研究することを解析幾何学と呼ぶこともあるがこの場合古典的な解析幾何学とは当然、意味が異なる[2]。
歴史
解析幾何学は、基礎概念である「座標」の概念の登場に始まる。座標の考え方はルネ・デカルトの著書『方法序説』において初めて登場し、ゴットフリート・ライプニッツ以降に明確に用いられることとなる。 「解析幾何学」の語は、アイザック・ニュートンの著書『Geometria Analitica』辺りから使われ始め、18世紀末から19世紀初めに現在の形となった[3]。
脚注
参考文献
- 秋山武太郎著、春日部伸昌改訂、『解析幾何早わかり』、日新出版、〈わかり数学全書第5巻〉、1962年。ISBN 978-4-8173-0022-5 C0041