ミフウズラ科
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ミフウズラ科(ミフウズラか、Turnicidae)は、動物界脊索動物門鳥綱チドリ目に属する科。模式属はミフウズラ属 テンプレート:Snamei。
ミフウズラ(三斑鶉)と総称される[1] 。ただし「ミフウズラ」は1種 テンプレート:Snamei の和名でもある。なおウズラとは近縁ではない。
特徴
分布
アフリカ大陸、インド、インドネシア、オーストラリア、スペイン南部、スリランカ、ソロモン諸島、タイ、台湾、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、日本(南西諸島)、ネパール、パキスタン、パプアニューギニア、フィリピン、ベトナム、マダガスカル、ミャンマー、ロシア南東部[2][3][4][5][6]。
形態
最大種はオオミフウズラで全長16-21cm[3]。最小種はヒメミフウズラで11-16.5cm[3]。本科とは近縁ではないもの形態がキジ目のウズラ属 テンプレート:Snamei に類似することが、ミフウズラ属の属名 テンプレート:Snamei や日本語での総称、英語での総称 テンプレート:En(「小さいウズラ」の意)の由来になっている[2][3]。翼は短く丸みを帯びる[3]。
嘴は小型で細い[3]。後肢や趾は発達するが、第1趾がない[2][3]。英語で本科の構成種をさす総称hemipodeは「半足」の意で、第1趾がないことに由来する[2][3]。
生態
草原や開けた森林などに生息する[3]。地表性[3]。単独から小規模な群れを形成して生活する[3]。温帯に生息する種は渡りをするが、熱帯に生息する種は天候などにより放浪することもあるが基本的に渡りを行わない[3]。
食性は雑食か動物食傾向の強い雑食で、昆虫、クモ、陸棲の貝類、植物の芽、種子などを食べる[3][6]。後肢で地面を掘って食物を探す[3]。頭部を上げずに嘴を水につけたまま水を飲む[3]。
婚姻形態は一妻多夫[3]。メスは繁殖期に縄張りを形成し、体を膨らませたり尾羽を広げる、地面を掘ったり叩いてオスに求愛する[3][6]。地面の窪みに枯れ草などを敷いた巣を作り、1回に2-7個の卵を産む[3]。主にオスが抱卵し、抱卵期間は11-12日[3]。オスが育雛も行う。孵化した雛はすぐに歩行することができ(早成性)、孵化してから3-4週間で独立する[3]。
系統と分類
系統
Baker et al. (2007)[7]; Pereira & Baker (2010)[8]より。
ミフウズラ科はカモメ亜目 テンプレート:Snamei の基底的な科で、カモメ亜目で最初に分岐し、亜科の他の科全てと姉妹群である。
伝統的に、クビワミフウズラ科 テンプレート:Sname と近縁と考えられてきたが、同じチドリ目ではあるものの目の中では特に近縁ではない。
ミフウズラ科はミフウズラ属 テンプレート:Snamei とハジロミフウズラ テンプレート:Snamei からなるが、ハジロミフウズラの系統位置は不確実で、ツバメチドリ科 テンプレート:Sname に近縁とする説もある[9]。
分類史
Gadow (1893) により、ツル目 テンプレート:Sname に、クビワミフウズラ科 テンプレート:Snamei と共に含められた。Wetmore (1960) では、それら2科はツル目ミフウズラ亜目 テンプレート:Sname としてまとめられた。
頭骨の形態からハト目あるいはサケイ目に近縁とする説もあった[3]。Sibley et al. (1988) は単型のミフウズラ目 テンプレート:Sname に分類した。クイナモドキ科 テンプレート:Sname(伝統的にはツル目、現在は単型目)を近縁としてミフウズラ目に含める分類もあった[10]。
属と種
- テンプレート:Snamei, ミフウズラ属
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, ヒメミフウズラ (テンプレート:Snamei)
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, アカエリミフウズラ
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, アフリカミフウズラ (テンプレート:Snamei から分離)
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, キアシミフウズラ
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, オオミフウズラ (テンプレート:Snamei)
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, ミフウズラ
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, マダガスカルミフウズラ
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, ムナグロミフウズラ
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, セアカヒメミフウズラ (テンプレート:Snamei)
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, ムナゲミフウズラ
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, マダラミフウズラ (テンプレート:Snamei)
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, フィリピンヒメミフウズラ (ムネアカミフウズラやスンバミフウズラのシノニムとする説もあり)
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, スンバミフウズラ
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, ムネアカミフウズラ
- テンプレート:Snamei, テンプレート:En, マメミフウズラ
- テンプレート:Snamei, ハジロミフウズラ属
人間との関係
生息地では食用とされることもある[4]。
開発や野火による生息地の破壊、食用の狩猟などにより生息数が減少している種もある[4][5]。
参考文献
テンプレート:Reflistテンプレート:Link GA- ↑ テンプレート:Cite
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 安部直哉 『山渓名前図鑑 野鳥の名前』、山と渓谷社、2008年、309頁。
- ↑ 3.00 3.01 3.02 3.03 3.04 3.05 3.06 3.07 3.08 3.09 3.10 3.11 3.12 3.13 3.14 3.15 3.16 3.17 3.18 3.19 3.20 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育10-II (ツル目)』、東京動物園協会、1989年、17-23、157-158頁。
- ↑ 4.0 4.1 4.2 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ5 東南アジアの島々』、講談社、2000年、159頁。
- ↑ 5.0 5.1 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ7 オーストラリア、ニューギニア』、講談社、2000年、173-174頁。
- ↑ 6.0 6.1 6.2 『週間 野鳥の世界』1号、デアゴスティーニ・ジャパン、2010年、13-00頁。
- ↑ テンプレート:Cite
- ↑ テンプレート:Cite
- ↑ 9.0 9.1 テンプレート:Cite
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