廩辛
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廩辛(りんしん)は中国の歴史書である『史記』に、殷朝の第25代帝として見える人物。
甲骨文字分類の基礎を築いた中華民国の甲骨学者董作賓は、甲骨文の時代区分のうち第3期が廩辛と康丁の時代に相当するとした。
しかし日本の研究者である島邦男は、同時代史料である甲骨文においては廩辛を祀った記録が確認できないことから、廩辛は実在の殷王ではないとし、第3期の甲骨文は康丁の時代のものであるとした。
なお同じ日本の研究者である落合淳思は、前述の島の説を受けた上で、第3期の甲骨文は康丁と武乙の時代に相当するとしている。
参考文献
- 落合淳思『甲骨文字小字典』、筑摩書房(筑摩選書)、2011年(ISBN 978-4-480-01509-9)