ヒナゲシ
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ヒナゲシ(雛芥子、雛罌粟(コクリコ)、学名:Papaver rhoeas)は、ヨーロッパ原産のケシ科の一年草。グビジンソウ(虞美人草)、シャーレイポピー (Shirley poppy) とも呼ばれる。
性状
耐寒性の一年草で、草丈50cm~1m位になる。葉は根生葉で、羽状の切れ込みがあり無毛である。初夏に花茎を出し、上の方でよく分枝し、茎の先に直径5~10cmの赤・白・ピンクなどの4弁花を開く。現在タネとして売られているものには、八重咲きの品種が多い。ケシやオニゲシに比べるとずっと華奢で、薄い紙で作った造花のようにも見える。
栽培
移植を嫌うので、9月下旬から10月中旬頃に、花壇に直まきする。覆土はタネが見え隠れする程度でよい。かなり細かいタネなので、重ならないように丁寧に蒔き、発芽してきたら間引いて、株間が30cmくらいになるようにする。
グビジンソウの名について
グビジンソウ(虞美人草)名は、中国の伝説に由来している。
秦末の武将・項羽には虞と言う愛人がいた。項羽が劉邦に敗れて垓下に追い詰められた時に、死を覚悟した項羽が詠った垓下の歌に合わせて舞った。 テンプレート:Quotation この舞の後に彼女は自害した。彼女を葬った墓に翌夏赤くこの花が咲いたという伝説から、こう呼ばれる。なお虞美人の自害云々については、女性の貞操がとやかく言われるようになった北宋代からであり、『史記』、『漢書』ではそのような記述は無い。
花言葉
ヒナゲシの花言葉は以下のようなものがある。
- 恋の予感
- いたわり
- 思いやり
- 陽気で優しい
- 忍耐
- 妄想
- 豊饒
花弁の色では以下のようなものがある。
- 赤い花弁「慰め」「感謝」
- 白い花弁「忘却」「眠り」
その他には以下のようなものがある。
- アイスランドポピー「慰安」「感謝」「承認」「七色の恋」
その他
- フランスの国旗の赤を表す花。
- リメンブランス・デー:11月11日。1918年の11月11日に第一次世界大戦が講和したことからヨーロッパでは追悼記念式典が行われる。ヒナゲシは主にイギリス連邦の国々で戦没者の象徴とされている。カナダの詩人で従軍したジョン・マクレーの詩「フランダースの野に」にちなむ。
- 作家などもヒナゲシをテーマに詩を詠んでいる。
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フォトギャラリー
- Minano Papaver Rhoeas Field 1.JPG
秩父高原牧場のポピー
関連項目
外部リンク
- ヒナゲシ(麗春花,虞美人草) 大植物図鑑(長野電波技術研究所)
- 季節の花 300 - 雛罌粟(ひなげし)
- What's in a Name? - 【ヒナゲシ - What's in a Name?】テンプレート:Asbox