パーキンソンの法則
パーキンソンの法則(パーキンソンのほうそく、テンプレート:En)は、1958年、英国の歴史学者・政治学者テンプレート:仮リンクの著作『パーキンソンの法則:進歩の追求』、およびその中で提唱された法則である。役人の数は、仕事の量とは無関係に増え続けるというもの[1]。
具体的には、
- 第1法則
- 仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
- 第2法則
- 支出の額は、収入の額に達するまで膨張する
の2つからなる。
第1法則
パーキンソンの法則は、英国の官僚制を幅広く観察した結果に基づくもので、たとえば、イギリス帝国が縮小していたにもかかわらず殖民地省の職員数は増加していたとパーキンソンは指摘している。
パーキンソンによれば、このような結果は、
- 役人はライバルではなく部下が増えることを望む
- 役人は相互に仕事を作りあう
という2つの要因によってもたらされる[1]。また、パーキンソンは、官僚制内部の総職員数は、なすべき仕事の量の増減に関係なく、毎年5-7%増加したとも指摘している。
コンピュータへの応用
パーキンソンの法則には、コンピュータに関するバリエーションもあり、それは「データ量は与えられた記憶装置のスペースを満たすまで膨張する」というものである。システムに組み込まれるメモリー容量の増加は、より多くのメモリーを必要とする技術の発展を促すのである。過去10年間の傾向として、システムのメモリー使用量はおおむね18ヶ月ごとに倍増している(ムーアの法則)。幸いなことに単価当りのメモリー量も12ヶ月ごとに倍増してきたが、この傾向には物理的な限界があり、永遠に続くことはない。
パーキンソンの法則は、より一般的に、「ある資源に対する需要は、その資源が入手可能な量まで膨張する」という形で述べることもできる。
パーキンソンの凡俗法則
『パーキンソンの法則』で提唱された法則には、(第1・第2法則とは内容の関連が低い)「組織はどうでもいい物事に対して、不釣り合いなほど重点を置く」というものもあるが、こちらは区別してパーキンソンの凡俗法則と呼ばれる。