疑問詞
疑問詞(ぎもんし)とは、疑問文において焦点となる定性の人や物を示す語である。
日本語
日本語の疑問詞は代名詞(どれ、どちら、どなた、どこ、だれ、いつ、いくつ:一部副詞的にも用いられる)、連体詞(どの)、副詞(どう、なぜ)に分けられる。
英語
英語などでは、疑問代名詞、疑問限定詞、疑問副詞の 3 つに分類される。疑問詞は疑問文を作るのに用いられる。また疑問詞が名詞節を導く場合もあり、こうした文は間接疑問文と呼ばれる。間接疑問文は「?」ではなく「.」で終わる。to不定詞の前に疑問詞を付けて用いることもある。疑問詞付き to 不定詞は名詞的用法のみを持つ。
英語も含め、疑問詞が必ず文頭に来る規則(wh-移動)を持つ言語が多くみられる。
疑問代名詞
代名詞として用いられる。what, which, who の 3 つがある。
疑問限定詞
限定詞として用いられ、名詞を修飾する。what, which, whose の 3 つがある。
疑問副詞
副詞として用いられ、動詞などを修飾する。when, where, why, how の 4 つがある。how は how many, how much, how long, how old のように形容詞や副詞を伴って用いられることもある。
エスペラント
エスペラントの関係・疑問の相関詞は疑問詞としても用いられる。
疑問代名詞
ものをたずねるとき、たずねるものが主格であるときは kio を、たずねるものが目的格であるときは kion を使う。また人をたずねるとき、たずねる人が主格であるときは kiu, kiuj を、たずねる人が目的格であるときは kiun, kiujn を使う。-n は対格・目的格の語尾で、-j は複数語尾である。
- Kio estas tio? (それは何ですか?)
- Kion vi havas? (君は何を持っているの?)
- Kiuj venkis vin? (誰が君たちに勝ったんだ?)
- Kiun vi atendas? (君は誰を待っているんだ?)
疑問限定詞
指示「どの~」とたずねるときは kiu, kiuj, kiun, kiujn を使う。状態や様子「どんな~」と尋ねるときは kia, kiaj, kian, kiajn を使う。kia は補語にもなる。所有「だれの~」をたずねるときは kies を使う。時々「何番目の」という意味で kiom の派生語である kioma が使われる。
- Kiu knabo estas via frato? (どの少年が君の兄弟ですか?)
- Kian rakonton vi legas? (君はどんな物語を読んでいるのですか?)
- Kiaj estas ili? (彼らはどうですか?)
- Kies libro estas tio? (それは誰の本ですか?)
疑問副詞
場所をたずねるときはkie、方向をたずねるときはkien、時をたずねるときはkiam、方法をたずねるときはkiel、理由をたずねるときはkial、量をたずねるときはkiomを使う。
- Kie estas vi? (君はどこにいるの?)
- Kien vi iris? (君はどこに行くの?)
- Kiam estas nun? (今何時?)
- Kiel vi venis? (君はどうやって来たの?)
- Kial vi venis? (君はなぜ来たの?)
- Kiom tio kostas? (それはいくらですか?)
- Kiom da homoj estas? (どのくらいの人がいますか?)