組版
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組版(くみはん)とは、印刷の一工程で、文字や図版などの要素を配置し、紙面を構成すること。組み付けとも言う。本来は活版印刷の用語で、文字通り版を物理的に組むこと、活字を並べて結束糸で縛ったものを「組み版」と呼んだことに由来する。
現在ではDTPなどにおいても、レイアウトソフトを用いて紙面を作ることを指し、そういった作業を行うことを組むと表現する。画面上での編集を前提としたWYSIWYGのDTPに対し本来の組版に近い処理をソフトウェア的に行うものにTeXがある。
日本では、活版印刷からの伝統で組版にこだわりを見せる職人の技が磨かれ、写真植字(手動写植)を経て電算写植の隆盛で、組版の品質は非常に高いレベルに達し、外国からも良い評価を受けていた。テンプレート:要出典
組版の用語
- 段組 - 1ページを読みやすくするために分割する方法
- 行ドリ
- 約物 - 文字組版に使用する記述記号類の総称。句読点・疑問符・括弧・アクセントなど。[1]
- 禁則 - 読みやすくするため(誤読を防ぐため)特定の約物が行頭行末に位置しないようにする
- 追い込み - 禁則で発生する行中の隙間を処理する方法のひとつ
- ぶら下げ - 句読点を版面外に位置させる
- ハイフネーション - 英単語の途中で行改行する際にハイフンで処理する
- カーニング - 文字間を微調整する
- ジャスティフィケーション - 行頭と行末を揃える
- 字割
- ルビ - 漢字の読みをつける。漢字以外にもつけられることがある
- 割注
- ベタ組み - 字間を空けずに文字を配置すること[2]
- 棒組み - 体裁を考えず、とりあえずテキストをスペースに流し込む
- 罫線
- ポイント (単位)、ポ、P、pt : 歴史的・地方的にさまざまなサイズがある、主なものは;
- アメリカ式ポイント:パイカ活字の1/12 = 0.3514 mm
- DTPポイント:1/72インチ = 0.3528 mm
- ディドー・ポイント:ヨーロッパで使われる。フランス・フート尺での1インチの1/72 = 0.3759 mm
- 級 (単位)、Q:1/4 mm、写植文字の大きさ(レンズの選択)
- 歯 (単位)、H :1/4 mm、写植文字の送り(ギアの設定)
- U数(新聞活字の基本単位)、U:11/1000インチ = 0.2794 mm
- 倍(新聞活字の常用単位)、倍(Bai):8U = 2.2352 mm
- 号数(和文活字のサイズ呼称)、下の括弧内はアメリカ式ポイントでの近似値
- 初号(42ポ)、一号(27.5ポ)、二号(21ポ)、三号(16ポ)、四号(13.75ポ)、五号(10.5ポ)、六号(8ポ)、七号(5.25ポ)、八号(4ポ)
- 全角 - 正体の日本語文字
- 半角 - 全角の半分、二分と同じ
- アキ - 活版印刷における行間、字間
- 全角アキ、二分四分アキ(二分+四分=全角×0.75)、二分アキ、三分アキ、四分アキ、六分アキ、八分アキなどが字間の指定によく使われる
- 天ツキ - 起こし括弧類が行頭に位置する時に半角取りにして見た目の字下げをしない
- 斜体 - 文字を斜め変形する。またはイタリック体
- 平体 - 文字の高さを縮小する。平1では90%、平2では80%
- 長体 - 文字の幅を縮小する。長1では90%、長2では80%
- イタリック - 英文フォントでファミリーの中のイタリックを選択する
- ボールド - 英文フォントでファミリーの中のボールドを選択する
- イタリック補正
- ベースライン - 英文フォントの基礎となる水平位置
- 行送り - 行が並ぶ間隔。縦組みの場合は行の中央線の間隔、横組みの場合はベースラインの間隔を指すことが多い。
- 行間 - 行と行との間の空間。行間=行送り−文字サイズ。活版印刷の場合、インテルの幅で決まる。
- 字送り - 文字から文字までの距離
- 字間 - 文字と文字との間の空間
- 版面 - 1ページの中で組版がなされるスペース
- ノンブル - 印字されたページ番号
- 文選 - 活版印刷での用語:原稿に従って必要な活字を採集すること
- 植字 - 活版印刷での用語:文選した活字に約物、込め物を加えてページの体裁に仕上げていくこと(仕上げられた版を「組版」と呼んだ)
- 込め物 - 活版印刷での用語:字間、行間など空間を空けるために組み込まれるもの
- スペース、クワタ、インテル
- 網かけ - 視覚的な効果を得るため、一部に網点をかける
- 白抜き - 濃い色の背景に文字を白く見せる
脚注
関連項目
- JIS X 4051:日本語組版の日本工業規格
- 編集
- 印刷
- 出版
- 活版印刷
- DTP
- 写真植字
- ラスターイメージプロセッサ