ティム・オブライエン
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ティム・オブライエン(Tim O'Brien、1946年10月1日- )は、アメリカの小説家。
人物
ミネソタ州オースティン生まれ。1968年にマカレスター大学政治学部を卒業後、徴兵で陸軍に入隊しベトナムに送られ1969年から1970年にかけて歩兵として戦闘に参加した。所属した第23歩兵師団の一部は、彼がベトナムに到着する直前にソンミ村虐殺事件を引き起こしており、作品中には事件への言及がみられる。
兵役が完了した後、彼はハーバード大学大学院で政治学を学び、『ワシントン・ポスト』で働いた。1973年に処女作となる『僕が戦場で死んだら』を刊行、1979年には『カチアートを追跡して』で全米図書賞を受賞した。
第一作目から一貫してベトナム戦争をテーマにしている。作品はオーソドックスな手法を用いて戦場の風景を描いた初期の短編から、逃亡兵たちが徒歩でパリを目指すマジックリアリズム的な全米図書賞受賞作、最近ではベトナム戦争とは直接関係が無いように見える作品『Tomcat in Love』と多岐にわたる。作品の一部は村上春樹によって翻訳されている。
2008年11月にアルクより出版されたCDブック『村上春樹ハイブ・リット』において、自作の「レイニー河で」を朗読している。
主な作品
長編小説
- 『僕が戦場で死んだら』 "If I Die in a Combat Zone, Box Me Up and Send Me Home", 1973年
- "Northern Lights", 1975年
- 翻訳未刊
- 『カチアートを追跡して』 "Going After Cacciato", 1978年 全米図書賞受賞
- 『ニュークリア・エイジ』 "The Nuclear Age", 1985年
- 『本当の戦争の話をしよう』 "The Things They Carried", 1990年
- 村上春樹訳(文藝春秋)
- 『失踪』 "In the Lake of the Woods", 1994年
- "Tomcat in Love", 1998年
- 翻訳未刊
- 『世界のすべての七月』 "July, July", 2002年
- 村上春樹訳(文藝春秋)
短編小説・エッセイ
- "Where Have You Gone, Charming Billy?", 1975年
- 翻訳未刊
- 『ノガレス』 "Nogales", 1993年
- 村上春樹訳(中央公論新社)
- 『ルーン・ポイント』 "Loon Point", 1993年
- 村上春樹訳(中央公論新社)
- 『私の中のヴェトナム』 "The Vietnam in Me", 『ニューヨーク・タイムズ』1994年10月2日掲載
- 村上春樹訳(中央公論新社)