中村宏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2014年2月26日 (水) 00:59時点におけるIhimutefu (トーク)による版 (概要)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

テンプレート:BLP unsourced 中村 宏(なかむら ひろし、1932年9月20日 - )は、日本画家日本大学藝術学部美術学科卒業。東京造形大学客員教授。児童文学の挿絵を担当する際は「中村ヒロシ」の表記も使用する。静岡県浜松市出身。

概要

性的な雰囲気や心的世界などを奇抜な画面構成と特異な表現で描く。非常に独特のその絵柄には、現代ポップアートにもつながる世界がある。雑誌の装丁なども多く手がける。

空に浮かぶ蒸気機関車や、セーラー服姿の一つ目少女、そして高速で流れる車窓の風景などが彼の作品の一貫した愛玩キャラクターといえる。戦後一貫して具象にこだわり、独自の絵画を追求した作品であることが特徴。観る者にとって強烈な印象を残す。

1950年代、政治的・社会的な事件や事象を取材して描かれた作品群は「ルポルタージュ絵画」として注目を集めた。それ以降も、時々の社会状況と深く関わりながら描かれてきた作品は広く支持されており、戦後日本美術史において高く評価されている。

さまざまな事件や事象を記録し伝えるところからスタートした彼の作品は、現在に至るまで、常に実際の鑑賞者を念頭において構想され、描かれてきており、絵画の中に、鑑賞者に対してコミュニケーションを積極的に促すような“記号”や“図”、“絵言葉”などの、線描をベースにした独自の「図画」的な要素を盛り込んだ幅の広い仕事が展開され、観る者の視点を捕らえるための独自の探求が続けられているため、中村の作品は、何よりもまず、ひとりの鑑賞者が事件に遭遇するかのように出会う画面として現れており、常に個々の鑑賞者をまきこみ続ける作品である。

出展

著書

  • 望遠鏡からの告示(画集)
  • 機械学宣言
  • 機甲本イカルス(共著)
  • タブロオ機械(画集)
  • 図画蜂起
  • 絵画者

児童文学

  • 消えた二ページ(寺村輝夫1970年理論社) - 再刊時に「消えた2ページ」と改題。
  • 東京・ぼくの宝島(佐野美津男、1970年、国土社
  • ピカピカのぎろちょん(佐野美津男)
  • 犬の学校(佐野美津男)1969年国土社
  • だけどぼくは海を見た(佐野美津男)1970年、国土社
  • ぼくのまっかな丸木舟(久保村 恵) 1971年、国土社

外部リンク

関連項目