サヴァラン
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サヴァラン (savarin) は、フランスの焼き菓子。ブリオッシュを切って紅茶味のシロップを染み込ませて冷やしたものにラム酒やキルシュをかけ、生クリームや果物で飾りつけたもの。また、ブリオッシュ生地を直径18〜23cmのドーナツ形の型に入れて発酵させてから焼き、キルシュ風味のシロップをしみ込ませたもの。
円形のサヴァランは、シロップをしみ込ませた後、上に熱したアンズジャムを刷毛で塗り、スライスアーモンド、果物やハーブの砂糖漬け(マラスキーノ・チェリー、アンゼリカなど)、イチゴやラズベリーで飾る。中央の穴にはクレーム・シャンティイ、カスタード系のクリーム(フランジパーヌfrangipane、クレーム・サントノールなど)、または果物を詰める。中央に果物を詰める場合は、サヴァランの上部の飾りも果物にし、サヴァランの周りにも果物を盛りつける。
サヴァランに詰める果物には、次のようなものが適している。
- マセドワーヌ・ド・フリュイ(macédoine de fruits):生、シロップ煮、または缶詰のサクランボ、ナシ、アンズ、パイナップルなどを刻んで混ぜ合わせたもの
- 砂糖とキルシュをふりかけたイチゴやラズベリー
- 赤ワイン風味のシロップで煮たサクランボ
元々は「ババ」と呼ばれていたが、フランスの有名な食通、ブリア=サヴァランにちなみ改名された。しかし、フランスやベルギーの洋菓子店などでは、ババ・オ・リュム(baba au rhum)というのが一般的である。
洋酒が入っているため、食べた後に飲酒運転で捕まるケースもあり、注意が必要である。
サヴァランのバリエーション
- サヴァラン・シャンティイ(savarin chantilly):クレーム・シャンティイを詰めたサヴァラン。
- プティ・サヴァラン(petit savarin):直径5.5cm〜10cmの小型のサヴァラン。中央の詰め物はしないこともある。中央に詰めものをしたプティ・サヴァランをデザート皿にのせて供する予定がない場合は、薄く焼いた円形のサブレにアンズジャムを溶いて刷毛で塗り、その上にサヴァランをのせることが多い。
参考文献
- Child, Julia, Louisette Bertholle, and Simone Beck. Mastering the Art of French Cooking, v.1. Knopf, New York, 2000.