Lynx (ウェブブラウザ)
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Lynx(リンクス)は、テキストベースのウェブブラウザである。多くの Unix系OS や Microsoft Windows、Mac OS X (Lynxlet) で動作する。
特徴
- キーボードで軽快、快適に操作できるように設計されている。一方、マウスで操作できる範囲はごく限られる。
- 画像を表示しない。インライン画像の代わりに、alt属性により指定された代替テキストを表示する。外部アプリケーションを用いて画像を表示するよう設定は可能。
- テーブルに対応していない。表示領域に収まるテーブルであれば適切に各セルのテキストを配置して表示できる場合がある。
- フレームに対応していない。フレーム内の各文書へのリンクが表示されるため、それらを個別に閲覧することは可能。
- link要素によるナビゲーションに対応している。
以上の特徴から、ウェブアクセシビリティを検証するために用いられることもある。
エピソード
2004年12月31日に、英国でlynxを使用しスマトラ沖地震の支援団体のウェブサイトにアクセスしたロンドン在住の男性が、英国のコンピュータ不正使用法テンプレート:Enlinkに抵触したとして、2005年1月に逮捕され[1]、2005年10月に有罪判決が出ている[2]。
この事件は当初、男性の逮捕された理由が「nonstandard(非標準)なブラウザを使ったため」と報道され、話題となった。なお、この判決では男性のアクセスの方法と、その後の証言が二転三転したことが問題だったとされており、Lynxの機能の実装や配布方法が違法とみなされたわけではない。
他のテキストブラウザ
関連項目
脚注
- ↑ Boing Boing: Jailed for using a nonstandard browser
BBC NEWS | UK | England | London | Tsunami fund 'hacking' is probed
Slashdot | Man Reportedly Jailed for Using Lynx
Lynxでアクセスしたら逮捕された? - スラッシュドット・ジャパン - ↑ 津波被害寄付サイトへの不正アクセス、銀行セキュリティ担当者が有罪に:ニュース - CNET Japan
「Lynxでアクセスしたら逮捕」の事件で有罪判決 - スラッシュドット・ジャパン