ディヌ・リパッティ
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ディヌ・リパッティ(Dinu Lipatti, 1917年3月19日 - 1950年12月2日)は、ルーマニアのピアニスト、作曲家。
ブカレスト生まれ。アルフレッド・コルトーに魅入られて教えを受けるが、33歳でジュネーヴ郊外でこの世を去った。
彼のピアノの特徴は、透明な音色でピアノを最大限に歌わせていることである。純粋に徹した、孤高なまでに洗練されたピアニズムは古今でも随一とされる。
ショパンやモーツァルトなどを得意とした。ショパンのワルツ集は現在でも絶品とされている。
また、アルベール・ルーセルとナディア・ブーランジェに作曲を師事し、作曲をして自作自演も残した。
死因は白血病といわれることが多いが、実際はホジキンリンパ腫である。
作品リスト
- ツィガーヌ(オーケストラのための組曲)1934年
- 古典風なコンチェルティーノ作品3(ピアノと室内オーケストラのための)1936年
- 協奏交響曲(2台のピアノと弦楽オーケストラのための)1938年
- 左手のためのソナチネ(ピアノ曲)1941年
- ルーマニア舞曲集(2台ピアノ、ピアノと管弦楽の2版あり)1943年
- 夜想曲(ピアノ曲、クララ・ハスキルへ献呈)
文献
- Hommage à Dinu Lipatti. Labor & Fides, Genf 1952. (Enthält größtenteils Hommages von bekannten Musikern in Französisch, Deutsch und Englisch)
- Dragos Tanasescu, Grigore Bargauanu: Lipatti. Kahn & Averill, London 1988, ISBN 0-912483-18-0.
- Monika Jäger: Das kompositorische Werk von Dinu Lipatti als Teil der europäischen Moderne. Universität Osnabrück, Osnabrück 2010, epOs-Music, ISBN 978-3-940255-12-9.