架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル
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架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(かきょうポリエチレンぜつえんビニルシースケーブル、テンプレート:Lang-en、略称:CV)は、屋内外配線用の電力ケーブルの一種。絶縁体に架橋ポリエチレン、シース(外装)に塩化ビニルを使用している。
特長
架橋ポリエチレンとはポリエチレンに放射線照射や架橋剤の添加などの処理を施して、架橋反応により立体網目状構造として分子間結合を高め、ポリエチレンの欠点であった耐熱性を大幅に改善したものである。現在では、プラスチックケーブルの絶縁材料として主流となっており、600Vから500kVの広い範囲の電圧で使用されている。
- 電気特性が優れている。
- 許容電流が大きい。
- 連続最高許容温度を90℃と高くとれ、大きい送電容量を得ることができ、また短絡時許容温度も230℃と大きく短絡電流も大きくとれる。
- このため、短距離の盤立ち下げ配線であれば1 - 2サイズ細いケーブルが使えるため壁内への落としこみが容易である(VVでは38SQを必要とする回路では22SQで間に合う)。
- 物理的、機械的特性に優れている。
- 耐衝撃性、耐摩耗性に優れ、熱による劣化が少なく、低温度特性においても優れている。
- 耐薬品性に優れている。
- 軽量で取り扱い、布設が容易である。
- 架橋ポリエチレンは塩化ビニルと比べて比重が小さく、さらに絶縁性能が優れているため絶縁体自体の厚みも薄くできる。そのため同サイズのケーブルであれば直径が細く軽量で取り回しがよい。
- 接続が容易である。
- 特にCVDやCVT、CVQなどの単芯ケーブルを撚り合せた構造の多芯ケーブルは高圧、低圧用途共端末処理が容易である。
- 芯線の耐候性では塩化ビニル絶縁に劣る。
低圧引込用途では、受電点の端末処理が必要で、同等サイズで比較すると、CVよりCVTケーブルなど撚り合わせ多芯ケーブルのほうが取り回しが容易、紫外線遮断処理が不要、許容電流がさらに1ランク多く取れる理由から、CVTケーブルが多く使われており、CVケーブルは14mm²程度のサイズまでしか使われなくなっている。また、CVTケーブルは単芯3条をより合わせているため、熱収縮の吸収が容易であり、曲げやすいため、設置個所のマンホールの設計寸法を縮小化をすることができる。