ファビオ・カペッロのソースを表示

{{サッカー選手
|名前=ファビオ・カペッロ
|画像=Fabio-Capello.jpg
|画像サイズ=260px
|本名=
|愛称=Don Fabio
|カタカナ表記=
|アルファベット表記=Fabio CAPELLO
|原語名=
|原語表記=
|国={{ITA}} 
|誕生日={{生年月日と年齢|1946|6|18}}
|出身地=[[サン・カンツィアン・ディゾンツォ]]
|身長=
|体重=
|血液型=
|所属チーム名=
|ポジション=[[ミッドフィールダー|MF]]
|背番号=
|利き足=
|クラブ={{Flagicon|ITA}}[[SPAL 1907]]<br />{{Flagicon|ITA}}[[ASローマ]]<br />{{Flagicon|ITA}}[[ユヴェントス]]<br />{{Flagicon|ITA}}[[ACミラン]]
|年=1964-67<br />1967-69<br />1969-76<br />1976-79
|出場（得点）=49 (3)<br />62 (11)<br />165 (27)<br />65 (4)
|クラブ成績更新日=2008年1月13日
|代表国={{ITAf}}
|代表年=1972–1976<ref>{{Cite news|title=Fabio Capello - Goals in International Matches|publisher=The Rec.Sport.Soccer Statistics Foundation|url=http://www.rsssf.com/miscellaneous/capello-intlg.html|language=英語}}</ref>
|代表出場（得点）=32(8)
|代表成績更新日=2008年1月13日
|監督年=1987<br />1991-96<br />1996-97<br />1997-98<br />1999-04<br />2004-06<br />2006-07<br />2008-12<br />2012-
|監督チーム={{Flagicon|ITA}}[[ACミラン]]<br />{{Flagicon|ITA}}[[ACミラン]]<br />{{Flagicon|ESP}}[[レアル・マドリード]]<br />{{Flagicon|ITA}}[[ACミラン]]<br />{{Flagicon|ITA}}[[ASローマ]]<br />{{Flagicon|ITA}}[[ユヴェントスFC|ユヴェントス]]<br />{{Flagicon|ESP}}[[レアル・マドリード]]<br />{{Fb|ENG|name=イングランド代表}}<br />{{Fb|RUS|name=ロシア代表}}
}}
'''ファビオ・カペッロ'''（'''Fabio Capello''', [[1946年]][[6月18日]] - ）は、[[イタリア共和国]][[サン・カンツィアン・ディゾンツォ]]出身の元[[サッカー|サッカー選手]]、[[監督|サッカー指導者]]。

== 人物 ==
[[現役]]時には[[ASローマ]]、[[ユヴェントス]]、[[ACミラン]]に在籍し、[[サッカーイタリア代表|イタリア代表]]としても活躍した。引退後は古巣のミラン、ローマ、ユヴェントスで監督を務め、それぞれをリーグ優勝に導いた。また、2度にわたってスペインの[[レアル・マドリード]]の指揮官に就任し、在任2シーズンで2度のリーグ制覇を達成した。

[[2008年]]より[[サッカーイングランド代表|イングランド代表]]の監督に就任するが、[[2012年]]に電撃辞任した。現在は[[サッカーロシア代表|ロシア代表]]監督。

== 経歴 ==
=== 選手経歴 ===
[[1964年]]に[[SPAL 1907]]で選手キャリアをスタート。[[1967年]]に[[ASローマ]]へ移籍すると、[[1969年]]の[[コパ・イタリア]]制覇に貢献し、自身初となるタイトルを獲得をした。この活躍により強豪[[ユヴェントス]]へ移籍、同クラブでは[[1976年]]まで7シーズン在籍し、3度の[[スクデット]]獲得に貢献した。その後、1976-77シーズンから[[ACミラン]]へ移籍すると、1978-79シーズンに自身4度目となるスクデット獲得に貢献。このシーズンを最後に現役を引退した。

[[サッカーイタリア代表|イタリア代表]]としても[[1974 FIFAワールドカップ]]西ドイツ大会を始め32試合出場8得点を記録した。彼の選手生活におけるハイライトの一つは、1973年11月14日に[[ウェンブリー・スタジアム (1923)|ウェンブリー・スタジアム]]で行われた[[サッカーイングランド代表|イングランド]]との試合である。カペッロのゴールでイタリアはイングランドを1-0で下し、アウェーにおけるイングランド戦での初勝利を記録した。

=== 指導経歴 ===
; クラブチームの監督として
引退後はイタリアのテレビ局で[[解説者|サッカー解説者]]を務めていたが、1986-1987シーズンの途中に[[ACミラン]]の監督に就任。シーズン終了まで5試合の指揮をとり、翌シーズンから[[アリゴ・サッキ]]にバトンをつないだ。それから4年後の[[1991年]]、サッキの後任として再びACミランの監督に就任する。

数多くのスーパースターを抱え「グランデ・ミラン」（偉大なミラン）や「リ・インヴィンチービリ」（無敵のミラン）と呼ばれた当時のミランを見事にまとめ上げ、[[セリエA (サッカー)|セリエA ]]では1991-92シーズンの'''無敗優勝'''を含め5年間で4度の[[スクデット]]を獲得。[[UEFAチャンピオンズリーグ]]では1992-93シーズンから3季連続で決勝に進出し、特に1993-94シーズンには[[ヨハン・クライフ]]率いる[[FCバルセロナ|バルセロナ]]を決勝で4-0という大差で下し優勝するなど、監督としての地位と評価を確立した。

[[1996年]]には[[レアル・マドリード]]の監督に就任。就任初年度でリーグ優勝を果たすも、堅固な守備を第一とするカペッロの戦術は攻撃的なサッカーを求めるレアルのサポーターから批判を浴び、わずか1年で退任。三度、ACミランの監督に就任するも、1シーズンで退任した。

[[1999年]]に[[ASローマ]]の監督に就任。2000-2001シーズンにローマに18年ぶりのリーグ優勝をもたらし、2度の2位という実績を残す。2004-2005シーズンからは[[ユヴェントス]]へ電撃移籍。ここでも手腕を発揮し、就任初年度にリーグ優勝を達成した。その後、2年連続でセリエA優勝の快挙を果たすも、2005-2006シーズンの[[カルチョ・スキャンダル]]によるチームのセリエB降格と同時に監督の座を退いた。

2006年から[[レアル・マドリード]]の監督に復帰。序盤はもたついたものの、終盤にはチームを立て直し、奇跡の逆転劇の末、銀河系軍団と呼ばれながらも迷走していたレアル・マドリードに4シーズンぶりのリーガタイトルをもたす。シーズン終了後、選手たちは監督続投を希望したが、[[6月28日]]に一度目の解任時と同様の理由で監督解任が発表された。レアル・マドリードを就任初年度に優勝させ、直後にクラブを去るのはこれで2度目となった。カペッロ自身はインタビューの中でもう一度レアルから監督就任の話が来ても行くことはないだろうと語っている。

; イングランド代表監督
[[2007年]]、[[ユーロ2008]]の予選から敗退した責任で前任の[[スティーブ・マクラーレン]]が解雇された後で[[サッカーイングランド代表|イングランド代表]]監督の座に興味を示し自ら進んでアピール。[[12月15日]]に正式に監督就任が決定した。[[2008年]][[1月7日]]からの4年半の契約となった。カペッロはイングランド代表監督という仕事は「私のサッカー人生の集大成」と語っている。

迎えた[[2010 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選]]では圧倒的な強さで予選を突破し本大会出場を決めた。しかし[[2010 FIFAワールドカップ]]本大会では初戦から低調なパフォーマンスに始まり、グループリーグをかろうじて突破したものの決勝トーナメント1回戦の[[サッカードイツ代表|ドイツ]]戦では、[[フランク・ランパード]]のゴールが認められない誤審もあり4-1で大敗した。大会後は解任の噂もあったが[[UEFA欧州選手権2012]]出場を目指して続投が決まった。

[[2012年]][[2月8日]]、[[フットボール・アソシエーション|イングランドサッカー協会]]が自らの同意を得ずに[[ジョン・テリー]]をキャプテンから外したことに異を唱えてEURO2012を前にして代表監督を辞任した。

; ロシア代表監督
2012年[[7月26日]]、[[サッカーロシア代表|ロシア代表]]監督に就任した。

== 監督としての特徴 ==
守備的な布陣を敷き、堅実な戦術で試合を運ぶスタイルを好む。[[カテナチオ]]の第一人者である[[ネレオ・ロッコ]]から影響を受けており<ref name="number722"/>、現代においてその精神を受け継ぐ監督である。

彼の率いるチームは安定した成績を残しており、連敗と失点の少なさ、本拠地での圧倒的な強さと敵地でのしたたかな戦い方も特徴の一つ。就任した先々でタイトルを獲得することから「優勝請負人」の異名を持つ。しかし、[[成果主義|結果主義]]の強いやり方には批判もある。

純粋かつ激しい競争の下での選手の質の向上を謳っており、年齢や実績の差を基準とする[[ヒエラルキー]]を自身のチーム内に置かないことで知られる。いわく「私のチームで先発を勝ち取る条件とは唯一つ。それは好敵手を圧倒するモチベーション、それ以外にない」と語っている<ref name="number672">{{Cite journal|和書|author=interview by Cristiano Ruiu/翻訳・構成 宮崎隆司|year=2007|title=ファビオ・カペッロ：一体、私のどこが悪い!!|journal=[[Sports Graphic Number]] 672|volume=28|issue=4|pages=64-67頁|publisher=[[文藝春秋]]|id=雑誌 26851-3・1}}</ref>。 チームに絶対欲しい選手のタイプを問われた際は、「自らを常に犠牲に出来る者、試合は勿論、普段の練習から全力を尽くす者。何よりもタフな精神力を持つ者。真っ先に浮かぶのは[[エメルソン・フェレイラ]]」と答えている<ref name="number722"/>。

規律に厳しく、選手を完全な支配下に置いた上で采配を振る。過去には不甲斐ないプレーをしているとして「過去の栄光でプレーしている連中」とミランの選手を批判し、一目置いていた[[マルセル・デサイー]]に「私は君だけを残し、他の全員を放出する」と言ったというエピソードがある<ref>{{Cite journal|和書|author=interview by Cristiano Ruiu/翻訳・構成 宮崎隆司|year=2007|title=パオロ・マルディーニ：あの“左足”には警戒している|journal=[[Sports Graphic Number]] 672|volume=28|issue=4|pages=46頁|publisher=[[文藝春秋]]|id=雑誌 26851-3・1}}</ref>。これらは[[パオロ・マルディーニ]]にかなり批判されている。

また、試合途中に投入した選手をわずか5分で下げたことが何度かあり、[[アドリアン・ムトゥ]]や[[デヤン・サビチェビッチ]]がその被害者となっている<ref name="number722">{{Cite journal|和書|author=interview by Cristiano Ruiu/翻訳・構成 宮崎隆司|year=2009|title=リッピVS.カペッロ：こんな時、あなたはどうする シチュエーション別勝利の方程式|journal=[[Sports Graphic Number]] 722|volume=30|issue=4|pages=52-55頁|publisher=[[文藝春秋]]|id=雑誌 26853-2・19}}</ref>。一方で、悪童と名高かった[[ズラタン・イブラヒモビッチ]]や[[アントニオ・カッサーノ]]などを起用し続け、問題も多かったが上手くチームにフィットさせた例もある。

レギュラークラスの選手を複数確保しシーズンを通して使い分けるという、現在では強豪クラブの常識となった[[ターンオーバー]]制を初めに確立した人物とされる。

== 語録 ==
* 「ひらめきや創造性とは、言葉を変えれば単なる『意外性』に過ぎない」<ref name="number647"/>
* 「カルチョとは極めて単純な競技に過ぎない。とすれば、単純にプレーすれば誤ちは回避できる」<ref name="number647"/>
* 「モダンフットボールに[[ファンタジスタ]]の居場所はない」<ref>「21世紀のファンタジスタ」 『[[ワールドサッカーダイジェスト|WORLD SOCCER DIGEST]] No.283』 第15巻第2号、[[日本スポーツ企画出版社]]、2009年、16頁。雑誌 29893-1/15。</ref>
**一方で、世界屈指の[[ファンタジスタ]]である[[アレッサンドロ・デル・ピエロ]]のことを「'''イタリアが誇るべき偉大な男'''」と評している<ref name="number647">{{Cite journal|和書|author=アラン・トネッティ|year=2006|title=誇り高き指揮官の野望|journal=[[Sports Graphic Number]] 647|volume=27|issue=4|pages=70-73頁|publisher=[[文藝春秋]]|id=雑誌 26851-3・2}}</ref>。

== 所属クラブ ==
=== 現役時代 ===
* 1964年-1967年 {{Flagicon|ITA}} スパル 49試合3得点
* 1967年-1969年 {{Flagicon|ITA}} [[ASローマ]] 62試合11得点
* 1969年-1976年 {{Flagicon|ITA}} [[ユヴェントス]] 165試合27得点
* 1976年-1979年 {{Flagicon|ITA}} [[ACミラン]] 65試合4得点

=== 監督時代 ===
* 1987年途中-6月 {{Flagicon|ITA}} [[ACミラン]]
* 1991年-1996年 {{Flagicon|ITA}} ACミラン
* 1996年-1997年 {{Flagicon|ESP}} [[レアル・マドリード]]
* 1997年-1998年 {{Flagicon|ITA}} ACミラン
* 1999年-2004年 {{Flagicon|ITA}} ASローマ
* 2004年-2006年 {{Flagicon|ITA}} [[ユヴェントス]]
* 2006年-2007年 {{Flagicon|ESP}} レアル・マドリード
* 2008年-2012年 {{Fb|ENG|name=イングランド代表}}
* 2012年-　{{Fb|RUS|name=ロシア代表}}

== 監督成績 ==
{| class="wikitable"
!シーズン
!指揮クラブ
!リーグ戦成績
!ヨーロッパカップ戦成績
|-
|1986-87
|[[ACミラン]]
|[[セリエA (サッカー)|セリエA]] 5位　
|不出場
|-
|1991-92
|ACミラン
|セリエA 優勝　
|不出場
|-
|1992-93
|ACミラン
|セリエA 優勝　
|[[UEFAチャンピオンズリーグ]] 準優勝　
|-
|1993-94
|ACミラン
|セリエA 優勝
|UEFAチャンピオンズリーグ 優勝
|-
|1994-95
|ACミラン
|セリエA 4位　
|UEFAチャンピオンズリーグ 準優勝
|-
|1995-96
|ACミラン
|セリエA 優勝
|[[UEFAカップ]] ベスト8
|-
|1996-97
|[[レアル・マドリード]]
|[[プリメーラ・ディビシオン|リーガ・エスパニョーラ]] 優勝
|不出場
|-
|1997-98
|ACミラン
|セリエA 9位
|不出場
|-
|1999-00
|[[ASローマ]]
|セリエA 5位
|UEFAカップ ベスト16
|-
|2000-01
|ASローマ
|セリエA 優勝
|UEFAカップ ベスト16
|-
|2001-02
|ASローマ
|セリエA 2位
|UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16
|-
|2002-03
|ASローマ
|セリエA 8位
|UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16
|-
|2003-04
|ASローマ
|セリエA 2位
|UEFAカップ ベスト16
|-
|2004-05
|[[ユヴェントス]]
|セリエA 優勝（のちに剥奪）
|UEFAチャンピオンズリーグ ベスト8
|-
|2005-06
|ユヴェントス
|セリエA 優勝（のちに剥奪）
|UEFAチャンピオンズリーグ ベスト8
|-
|2006-07
|レアル・マドリード
|リーガ・エスパニョーラ優勝
|UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16
|}

== 脚注 ==
{{Reflist}}

==外部リンク==
*{{Soccerway|c|fabio-capello/130154}}

{{1974 FIFAワールドカップイタリア代表}}
{{2010 FIFAワールドカップイングランド代表}}
{{2014 FIFAワールドカップロシア代表}}
{{Navboxes|title=獲得タイトル・記録|titlestyle = background: gold;
|list1=
{{オスカル・デル・カルチョ}}
{{UEFAチャンピオンズリーグ優勝監督}}
}}
{{Navboxes|title=クラブチーム監督歴
|list1=
{{ACミラン歴代監督}}
{{レアル・マドリード歴代監督}}
{{ASローマ歴代監督}}
{{ユヴェントスFC歴代監督}}
}}
{{サッカーロシア代表歴代監督}}
{{DEFAULTSORT:かへつろ ふあひお}}
{{start box}}
{{s-other}}
  {{Succession box
    | title  = [[サッカーイングランド代表|イングランド代表]]監督
    | years  = 第16代：2007 - 2012
    | before = [[スティーブ・マクラーレン]]
    | after  = （暫定）[[スチュアート・ピアース]]
  }}
{{end box}}
[[Category:イタリアのサッカー選手]]
[[Category:サッカーイタリア代表選手]]
[[Category:イタリアのサッカー指導者]]
[[Category:ユヴェントスFCの選手]]
[[Category:ASローマの選手]]
[[Category:ACミランの選手]]
[[Category:1974 FIFAワールドカップ出場選手]]
[[Category:2010 FIFAワールドカップ監督]]
[[Category:2014 FIFAワールドカップ監督]]
[[Category:フリウリ＝ヴェネツィア・ジュリア州出身の人物]]
[[Category:1946年生]]
[[Category:存命人物]]