ノーラン・ライアンのソースを表示

{{Infobox baseball player
|選手名             = ノーラン・ライアン
|英語表記           = Nolan Ryan
|選手写真ファイル名 = Nolan Ryan Tiger Stadium 1990 CROP.jpg
|写真サイズ         = 280
|国籍               = {{USA}}
|出身地             = [[テキサス州]]レフュージオ
|生年月日           = {{生年月日と年齢|1947|1|31}}
|没年月日           = 
|身長               = {{フィートとcm (身長用変換)|6|2}}
|体重               = {{ポンドとkg (体重用変換)|195}}
|利き腕             = 右
|打席               = 右
|守備位置           = [[投手]]
|プロ入り年度       = 1965年
|ドラフト順位       = 12巡目
|初出場             = 1966年9月11日
|最終出場           = 1993年9月22日
|経歴 = <nowiki></nowiki>
* [[ニューヨーク・メッツ]]（1966 - 1971）
* [[カリフォルニア・エンゼルス]]（1972 - 1979）
* [[ヒューストン・アストロズ]]（1980 - 1988）
* [[テキサス・レンジャーズ]]（1989 - 1993）
|選出国 = アメリカ
|選出年 = {{by|1999年}}
|得票率 = 98.2%
|選出方法 = BBWAA選出
}}
'''リン・ノーラン・ライアン'''（'''Lynn Nolan Ryan''', [[1947年]][[1月31日]] - ）は、[[メジャーリーグベースボール|MLB]]の元選手。ポジションは[[投手]]。[[アメリカ合衆国]][[テキサス州]]レフュージオ出身。ニックネームは「'''Ryan Express'''」。現在は[[ヒューストン・アストロズ]]のエグゼクティブ・アドバイザーを務めている。

== 経歴 ==
=== プロ入り前 ===
6人兄弟の末っ子として生まれ、生後6週間で[[ヒューストン]]郊外の[[アルヴィン]]に引っ越す。家庭は貧しく、父は早朝の新聞配達と石油会社勤務を兼業していた。このような家庭環境からかライアンは早熟で、12歳の頃には自ら貯めた金で子牛を買って育ててそれを売り、その金で新しい子牛を買いまた育てて売る、を繰り返して牛を増やし、高校入学時には自分の牧場を借りるまでになっていた。また中学1年にして自分の車も所有していた<ref name=ktakeda>[[武田薫]] 「ノーラン・ライアン 「永遠の奪三振王」──その揺るぎなき本質」 『スポーツ・スピリット21 No.20 メジャーリーグ 栄光の「大記録」』、[[ベースボール・マガジン社]]、2004年、ISBN 4-583-61303-2、32-35頁。</ref>。高校時代に7回19奪三振を記録するなど速球派投手として有名だったが、制球難のため評価は低く、[[1965年のMLBドラフト]]で[[ニューヨーク・メッツ]]から12巡目に指名を受け入団。

=== ニューヨーク・メッツ ===
{{by|1966年}}はA級で17勝2敗・防御率2.51・272奪三振・127四球を記録。奪三振・四球・勝利数は当時のリーグ新記録となった<ref name="library">{{cite web |url=http://www.baseballlibrary.com/ballplayers/player.php?name=Nolan_Ryan_1947|title=The Ballplayers - Nolan Ryan |language=英語|work=BaseballLibrary.com |accessdate=2009年1月3日 }}</ref>。最優秀投手に選出され、AAA級ウィリアムスポートに昇格。ポータケット戦で9.1イニングで21奪三振を記録した。活躍が評価されてメジャーに昇格し、[[9月11日]]の[[アトランタ・ブレーブス]]戦でメジャーデビュー。[[9月18日]]の[[ヒューストン・アストロズ]]戦で初先発するが1回4失点で降板し敗戦投手となるなど1敗・防御率15.00に終わった。{{by|1967年}}は前半陸軍予備兵として過ごし後半に復帰したが、右肘の腱を断裂したためリハビリに徹さざるを得ず、メジャーでの出場はなかった。{{by|1968年}}は開幕から[[先発ローテーション]]に入り、[[5月14日]]の[[シンシナティ・レッズ]]戦で球団記録（当時）の14奪三振。後半は故障で離脱するが6勝9敗・防御率3.09、134イニングで133奪三振を記録した。{{by|1969年}}[[4月9日]]の[[モントリオール・エクスポズ]]戦で、同年から公式記録となったセーブを球団史上初めて記録した。主にリリーフとして登板し6勝3敗・防御率3.53の成績で、チームの地区優勝に貢献。ブレーヴスとの[[1969年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ|リーグチャンピオンシップシリーズ]]では第3戦で3回途中から登板し、そのまま最後まで投げ切って勝利投手となり、球団創設以来初のリーグ優勝を果たす。[[ボルティモア・オリオールズ]]との[[1969年のワールドシリーズ|ワールドシリーズ]]では第3戦で7回途中からリリーフし、2.1イニングを無失点に抑えてセーブを記録。チームは下馬評を覆し、4勝1敗でワールドチャンピオンに輝いた。結果的に自身にとってこれが最初で最後の[[ワールドシリーズ]]となった。{{by|1970年}}[[4月18日]]の[[フィラデルフィア・フィリーズ]]戦では初回先頭打者に安打を打たれるが、その後無安打に抑えて15奪三振でメジャー初完封。終盤はリリーフに回ることが多くなり、7勝11敗・防御率3.42ながら131.2イニングで97四球。{{by|1971年}}は前半戦で8勝6敗・防御率2.24を記録するが、後半戦で2勝8敗・防御率7.74と大きく失速。10勝14敗・防御率3.97、152イニングで116四球と制球に苦しんだ。[[12月10日]]に[[ジム・フレゴシ]]との交換トレードで[[リロイ・スタントン]]（後[[阪神タイガース|阪神]]）他2選手と共に[[カリフォルニア・エンゼルス]]に移籍。

=== カリフォルニア・エンゼルス ===
移籍1年目の{{by|1972年}}はスプリングトレーニングで捕手の[[w:Jeff Torborg|ジェフ・トーボーグ]]と共にフォーム改造に取り組む。トーボーグは「モーションを急ぐために足の踏み出しに腕の振りが追い付いていない。だからボールが左右ではなく高く逸れる」とフォームを分析し、欠点を指摘した。その後[[メジャーリーグ選手会|選手会]]は年金問題を掲げて史上初の[[プロ野球ストライキ#1972年のストライキ|ストライキ]]に入る。後年彼は当時を振り返り「あの状況が後1週間でも続いたら、私はアルヴィンに戻り、二度と戻るつもりなどなかった。労働者としての職を得て、それで過ごしていくつもりだった」と語っている<ref>"That was the year of the first <nowiki>[players']</nowiki>strike and if it had gone on another week I would have quit and gone back to Alvin. And once I would have done that, I wouldn't have come back. I would have gotten a job as a laborer, and that would have been it," Baseball the Biographical encyclopedia, ISBN: 0-681-20016-2</ref>。ストライキ収拾後は[[デル・ライス]]監督や[[トム・モーガン]]投手コーチも一致協力し、時間をかけて改造を行う。ライアンは後年「機械的でうんざりすることもあったが、結局はこの作業が私のピッチングを変えることになった」と振り返っている<ref name=ktakeda/>。同年は前半戦で11勝を挙げ、自身初の[[1972年のMLBオールスターゲーム|オールスターゲーム]]に選出される。後半戦は防御率1.41と安定感が増し、19勝16敗・防御率2.28、いずれもリーグ最多の329奪三振・9完封・157四球・18暴投を記録し、[[最多奪三振 (MLB)|最多奪三振]]のタイトルを獲得した。{{by|1973年}}[[5月15日]]の[[カンザスシティ・ロイヤルズ]]戦で[[ノーヒットノーラン]]を達成。[[7月15日]]の[[デトロイト・タイガース]]戦では17奪三振で{{by|1938年}}の[[ジョニー・ヴァンダーミーア]]以来史上2人目の年間2度目のノーヒットノーラン。最後の打者[[ノーム・キャッシュ]]はクラブハウスにあったテーブルの脚を持って打席に立った。球審[[ロン・ルチアーノ]]に制止され渋々バットに持ち替えたが、その際「バットじゃ奴の球は打てない。これを使わせてくれ」と言ったという。シーズン最終登板を前に367奪三振で、[[サンディ・コーファックス]]が{{by|1965年}}に記録したメジャー記録382の更新は難しいと思われたが、[[9月27日]]の[[ミネソタ・ツインズ]]戦で延長11回を完投して16三振を奪い新記録を達成<ref name="library"/>。終盤に7連勝を記録するなど21勝16敗・防御率2.87・383奪三振、メジャー記録の2桁奪三振23試合、リーグ最多の162四球を記録したが、[[サイ・ヤング賞]]の投票では[[ジム・パーマー]]に次ぐ2位に終わった。

{{by|1974年}}[[8月12日]]の[[ボストン・レッドソックス]]戦でメジャータイ記録（当時）の19奪三振。[[8月20日]]のタイガース戦で、球団の企画で赤外線レーダーによる球速の測定が行われ、そこで記録されたのが100.9mph（162.4㎞/h）で、[[ギネス世界記録]]に認定された<ref>{{Cite web|url=http://www.guinnessworldrecords.com/world-records/3000/fastest-baseball-pitch-(male)|title=Fastest baseball pitch (male)|publisher=Guinness World Records|language=英語|accessdate=2014年3月6日}}</ref>。しかし全ての球を計測したわけではなく、その1球は9回に記録された。本人も「あれ以上に速いと思ったボールもあった」と語っている。[[9月28日]]のツインズ戦では15奪三振で3度目のノーヒットノーランを達成。キャリアハイの22勝（16敗）・防御率2.89、いずれもリーグ最多の367奪三振・332.2イニング・202四球を記録。200四球は1938年の[[ボブ・フェラー]]以来36年ぶりだった。{{by|1975年}}[[6月1日]]のオリオールズ戦で3年連続4度目のノーヒットノーランを達成し、コーファックスに並ぶ。[[6月6日]]までに10勝を挙げるが、その後8連敗。8月に故障で戦線離脱し、14勝に留まった。{{by|1976年}}は[[8月28日]]まで10勝17敗だったがその後7勝1敗と巻き返し、いずれもリーグ最多の18敗（17勝）・327奪三振・7完封・183四球を記録した。{{by|1977年}}[[5月19日]]から[[6月16日]]にかけて7試合連続2桁奪三振を記録。19勝16敗・防御率2.77、いずれもリーグ最多の341奪三振・22完投・204四球・21暴投の成績だった。{{by|1979年}}はシーズン初登板で打ち込まれたがその後復調。終盤失速したが16勝14敗・防御率3.60、共にリーグ最多の223奪三振・5完封を記録し、チーム創設以来初の地区優勝に貢献。オリオールズとの[[1979年のアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズ|リーグチャンピオンシップシリーズ]]では第1戦に先発したが7回3失点（自責点1）で勝敗付かず、チームは1勝3敗で敗退した。オフに[[ゼネラルマネージャー|GM]]のバジー・バベシに「勝率5割の投手」と見切りをつけられて<ref name="maj199903">「1999 HALL OF FAMERS 伝説となったヒーローたち ノーラン・ライアン＆[[ジョージ・ブレット]]＆[[ロビン・ヨーント]]」『[[月刊メジャー・リーグ]]』1999年3月号、[[ベースボールマガジン]]社、1999年、[[雑誌コード|雑誌]] 08625-3、6 - 8項。</ref>[[フリーエージェント (プロスポーツ)|フリーエージェント]]となり、[[11月19日]]にアストロズと4年450万ドルで契約し、史上初の100万ドルプレーヤーとなった<ref name="sul200605">出野哲也「歴史が動いた日第15回1991年5月1日 44歳のノーラン・ライアンが7度目のノーヒッターを達成」『[[スラッガー (雑誌)|スラッガー]]』2006年9月号、[[日本スポーツ企画出版社]]、2006年、雑誌15509-8、88-90頁</ref>。

=== ヒューストン・アストロズ ===
{{by|1980年}}は11勝10敗に留まるが、チームは創設以来初の地区優勝を果たす。フィリーズとの[[1980年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ|リーグチャンピオンシップシリーズ]]では第2戦に先発し、7回途中2失点も勝敗付かず。最終第5戦では7回を終わって5-2とリードしていたが、8回に捕まり降板。延長の末チームは敗れ、リーグ優勝はならなかった。[[1981年のMLBストライキ|50日間に及ぶストライキ]]でシーズンが中断・短縮され、前後期制の変則日程となった{{by|1981年}}は[[9月26日]]の[[ロサンゼルス・ドジャース]]戦で史上最多5度目のノーヒットノーランを達成。11勝5敗・防御率1.69の成績で自身初の[[最優秀防御率 (MLB)|最優秀防御率]]のタイトルを獲得し、チームは後期優勝。ドジャースとの[[1981年のナショナルリーグディビジョンシリーズ|ディヴィジョンシリーズ]]では第1戦に先発して[[フェルナンド・バレンズエラ]]と投手戦を演じ、2安打1失点完投勝利。第5戦では6回自責点2の好投も敗戦投手となり、2勝3敗で敗退した。{{by|1982年}}は開幕から4連敗を喫するなど前半戦は不調だったが、後半戦で防御率2.11を記録するなど復調し、16勝12敗・防御率3.16・245奪三振の成績。{{by|1983年}}[[5月2日]]の古巣メッツ戦で通算3510個目の三振を奪い、[[ウォルター・ジョンソン]]が持つ通算奪三振のメジャー記録を更新<ref>{{cite web |url=http://www.baseballlibrary.com/ballplayers/player.php?name=Nolan_Ryan_1947&page=chronology|title=Nolan Ryan from the Chronology |language=英語|work=BaseballLibrary.com |accessdate=2009年1月3日 }}</ref>。その後故障で1ヶ月離脱するものの、前半戦で防御率1.94を記録。後半戦でやや数字を落としたが、14勝9敗・防御率2.98を記録した。{{by|1985年}}は途中8連敗を喫するなど10勝12敗に終わる。{{by|1986年}}は後半戦で防御率2.27を記録し、チームは6年ぶりの地区優勝を果たす。古巣メッツとの[[1980年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ|リーグチャンピオンシップシリーズ]]では第2戦に先発するが5回5失点で敗戦投手。第5戦では[[ドワイト・グッデン]]と投手戦を演じ、9回を2安打12奪三振1失点と好投するが延長の末敗れ、チームも2勝4敗で敗退した。{{by|1987年}}は好投しながら打線の援護に恵まれず、途中8連敗を喫するなど8勝16敗と大きく負け越して連続2桁勝利が16年で途切れたが、共にリーグトップの防御率2.76・270奪三振を記録し、移籍後初の最多奪三振を獲得。サイ・ヤング賞の投票では5位に終わる。最優秀防御率と最多奪三振を獲得しながら受賞を逃したのは現在でも唯一人である。{{by|1988年}}は12勝11敗・228奪三振で2年連続の最多奪三振を獲得。オフにフリーエージェントとなり、[[12月7日]]に[[テキサス・レンジャーズ]]と契約。

=== テキサス・レンジャーズ ===
{{by|1989年}}は前半戦で10勝を挙げる。[[8月22日]]の[[オークランド・アスレティックス]]戦で5回に[[リッキー・ヘンダーソン]]から三振を奪い、空前絶後の通算5000奪三振を達成。16勝10敗・防御率3.20、12年ぶりの300奪三振となる301奪三振で3年連続の最多奪三振を獲得し、サイ・ヤング賞の投票で5位に入る。{{by|1990年}}は43歳にして[[開幕投手]]を務め、5回を無安打に抑える。[[4月26日]]の[[シカゴ・ホワイトソックス]]戦で球団記録の16奪三振で1安打完封勝利を挙げ、[[6月11日]]のアスレティックス戦で自身6度目のノーヒットノーランを達成。3球団での達成は史上初だった。[[7月31日]]の[[ミルウォーキー・ブルワーズ]]戦で史上20人目の通算[[300勝クラブ|300勝]]を達成。13勝9敗・232奪三振で4年連続の最多奪三振を獲得した。{{by|1991年}}[[5月1日]]の[[トロント・ブルージェイズ]]戦は体調が悪く、「5回まで持たないかもしれないから、代わりの投手を用意しておいてくれ」と言い残しての登板だったが<ref name="sul200605"/>、16奪三振で7度目のノーヒットノーランを達成。44歳3ヶ月での達成は現在でも史上最年長記録である。12勝6敗・防御率2.91・203奪三振、リーグトップのWHIP1.01を記録した。{{by|1992年}}は故障もあって6月まで1勝に留まるが、[[7月4日]]の[[ニューヨーク・ヤンキース]]戦で13奪三振完投勝利を挙げるなど7月に4勝・防御率1.96を記録。しかしその後は援護に恵まれず6連敗を喫し、5勝9敗に終わる。同年エンゼルス時代の[[野球の背番号|背番号]]'''30'''が[[野球界の永久欠番|永久欠番]]に指定された。{{by|1993年}}[[9月22日]]の[[シアトル・マリナーズ]]戦で1死も取れずに2安打4四球5失点で降板。これが現役最後の登板となった。46歳にして速球は94mph（約151.2km/h）を記録した<ref name="maj199903"/>。

=== 引退後 ===
{{by|1996年}}にアストロズとレンジャーズでの背番号'''34'''が、それぞれ永久欠番に指定された。3球団での永久欠番は史上初だった。{{by|1999年}}に資格取得1年目で[[アメリカ野球殿堂|野球殿堂]]入りを果たす。殿堂入りは記者投票で決まるが、ライアンの得票数491票は歴代1位（当時）、得票率98.79%は歴代2位だった。「レンジャーズに在籍した時、私のキャリアと試合における存在感は一段上のレベルになった。あの何年かは、私にとって特別なものだ」と<ref name="maj199903"/>殿堂プレートのライアンはレンジャーズの帽子を被っており、レンジャーズの選手として初の殿堂入りとなった。また同年[[メジャーリーグベースボール・オールセンチュリー・チーム|MLBオールセンチュリー・チーム]]の右投手部門で1位に選ばれている。{{by|2006年}}にはアストロズで特別アドバイザーを務め、後進の指導を行った。アストロズ在籍時の[[ロジャー・クレメンス]]と撮影したツーショット写真もある<ref name="sul200605"/>。

レンジャーズ時代の監督で[[日本プロ野球|NPB]][[千葉ロッテマリーンズ]]でも監督を務めた[[ボビー・バレンタイン]]とは旧知の間柄であり、その縁もあって{{by|2007年}}[[7月18日]]に[[千葉マリンスタジアム]]で行われた[[オリックス・バファローズ]]戦で始球式を行った。2008年[[2月6日]]にレンジャーズの球団社長に就任。1925年以来初めての、殿堂入り選手によるメジャーリーグ球団社長就任となった<ref>http://texas.rangers.mlb.com/news/press_releases/press_release.jsp?ymd=20080206&content_id=2366206&vkey=pr_tex&fext=.jsp&c_id=tex</ref>。{{by|2011年}}3月11日にはCEOに就任した<ref>{{cite web|url=http://texas.rangers.mlb.com/news/press_releases/press_release.jsp?ymd=20110311&content_id=16903796&vkey=pr_tex&fext=.jsp&c_id=tex|title=CEO Chuck Greenberg to leave Texas Rangers|work=MLB.com Rangers Press Release|author=|date=March 11, 2011|accessdate=February 12, 2014}}</ref>。

{{by|2013年}}10月17日にレンジャーズのCEOを10月31日限りで辞任することを発表した<ref>{{cite web|url=http://texas.rangers.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20131017&content_id=63070950&vkey=pr_tex&c_id=tex|title=Nolan Ryan to Retire as Texas Rangers Chief Executive Officer Effective October 31|work=MLB.com Rangers Press Release|author=|date=October 17, 2013|accessdate=February 12, 2014}}</ref>。

{{by|2014年}}2月11日に古巣・アストロズのエグゼクティブ・アドバイザーに就任した<ref>{{cite web|url=http://houston.astros.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20140211&content_id=67663704&vkey=pr_hou&c_id=hou|title=Astros name Nolan Ryan Executive Advisor|work=MLB.com Astros Press Release|author=|date=February 11, 2014|accessdate=February 12, 2014}}</ref>。

== 選手としての特徴 ==
{{スポーツ選手の出典明記|特徴|section=1|date=2009年1月3日 (土) 04:17 (UTC)}}
最速101mph（約162.5km/h）の[[フォーシーム・ファストボール|フォーシーム]]、大きく縦に割れる[[カーブ (球種)|カーブ]]、[[チェンジアップ#サークルチェンジ|サークルチェンジ]]を持ち球にした。球速は非公式ながら103mph（約165.8km/h）を記録したこともある。

通算投球回数2000回以上の投手が対象である、投球回数9回に対する通算の奪三振率が9.0以上の投手4人のうちの1人であり、投球回数9回に対する通算の奪三振率9.55は、[[ランディ・ジョンソン]]、[[ペドロ・マルチネス]]に次いでMLB史上3位である<ref>[http://mlb.mlb.com/stats/sortable.jsp#sectionType=sp&sortColumn=k_9&season=&league_code='MLB'&statType=pitching&game_type='R'&elem=%5Bobject+Object%5D&tab_level=child&click_text=Sortable+Player+pitching&season_type=ALL&page=1&ts=1381771679978&sortOrder='desc'&extended=2&split=&playerType=ALL&timeframe= MLB>Stats>All-Time Totals>MLB>Pitching>9_K]</ref>。

当時異端児と言われた投手コーチの[[トム・ハウス]]と二人三脚で編み出した独特のトレーニング法・調整法は後年の投手に多大な影響を与えた。その徹底された健康管理とトレーニング方法は著書「ピッチャーズ・バイブル」に詳細に書かれている。当時投手には一般的でないどころか、害になるとさえ言われていた[[ウエイトトレーニング]]を取り入れ、また肩周辺の[[回旋筋腱板|ローテーターカフ]]（いわゆるインナーマッスル。当時はこれらの言葉も一般的ではなかった）もアウターマッスル同様に鍛えるエクササイズを取り入れていたことは、驚くべきことである。「投手は若い内はより多くのイニングを投げて肩を作るべきだ」という独自の理論を持っており、現在のメジャーでスタンダードとなっている「先発投手は1試合100球・1シーズン200イニング」という考え方に疑問を持っているとのコメントが「ピッチャーズ・バイブル」の中において、ある研究者へ寄せられている。

== 詳細情報 ==
=== 年度別投手成績 ===
{|{{投手成績|リーグ=メジャーリーグベースボール}}
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1966}}
|rowspan="5" style="text-align:center;"|[[ニューヨーク・メッツ|NYM]]
|2||1||0||0||0||0||1||0||--||.000||17||3.0||5||1||3||1||0||6||1||0||5||5||15.00||2.67
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1968}}
|21||18||3||0||0||6||9||0||--||.400||559||134.0||93||12||75||4||4||133||7||0||50||46||3.09||1.25
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1969}}
|25||10||2||0||0||6||3||1||--||.667||375||89.1||60||3||53||3||1||92||1||3||38||35||3.53||1.26
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1970}}
|27||19||5||2||0||7||11||1||--||.389||570||131.2||86||10||97||2||4||125||8||0||59||50||3.42||1.39
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1971}}
|30||26||3||0||0||10||14||0||--||.417||705||152.0||125||8||116||4||15||137||6||1||78||67||3.97||1.59
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1972}}
|rowspan="8" style="text-align:center;"|[[ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム|CAL]]
|39||39||20||'''9'''||0||19||16||0||--||.543||1154||284.0||166||14||'''157'''||4||10||'''329'''||'''18'''||0||80||72||2.28||1.14
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1973}}
|41||39||26||4||0||21||16||1||--||.568||1355||326.0||238||18||'''162'''||2||7||{{Color|red|'''383'''}}||15||0||113||104||2.87||1.23
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1974}}
|42||41||26||3||0||22||16||0||--||.579||'''1392'''||'''332.2'''||221||18||'''202'''||3||9||'''367'''||9||0||127||107||2.89||1.27
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1975}}
|28||28||10||5||0||14||12||0||--||.538||864||198.0||152||13||132||0||7||186||12||0||90||76||3.45||1.43
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1976}}
|39||39||21||'''7'''||0||17||'''18'''||0||--||.486||1196||284.1||193||13||'''183'''||2||5||'''327'''||5||2||117||106||3.36||1.32
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1977}}
|37||37||'''22'''||4||0||19||16||0||--||.543||'''1272'''||299.0||198||12||'''204'''||7||9||'''341'''||'''21'''||3||110||92||2.77||1.34
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1978}}
|31||31||14||3||0||10||13||0||--||.435||1008||234.2||183||12||'''148'''||7||3||'''260'''||'''13'''||2||106||97||3.72||1.41
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1979}}
|34||34||17||'''5'''||0||16||14||0||--||.533||937||222.2||169||15||114||3||6||'''223'''||9||0||104||89||3.60||1.27
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1980}}
|rowspan="9" style="text-align:center;"|[[ヒューストン・アストロズ|HOU]]
|35||35||4||2||0||11||10||0||--||.524||982||233.2||205||10||'''98'''||1||3||200||10||1||100||87||3.35||1.30
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1981}}
|21||21||5||3||0||11||5||0||--||.688||605||149.0||99||2||68||1||1||140||'''16'''||2||34||28||'''1.69'''||1.12
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1982}}
|35||35||10||3||0||16||12||0||--||.571||1050||250.1||196||20||'''109'''||3||'''8'''||245||18||2||100||88||3.16||1.22
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1983}}
|29||29||5||2||1||14||9||0||--||.609||804||196.1||134||9||101||3||4||183||5||1||74||65||2.98||1.20
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1984}}
|30||30||5||2||0||12||11||0||--||.522||760||183.2||143||12||69||2||4||197||6||3||78||62||3.04||1.15
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1985}}
|35||35||4||0||0||10||12||0||--||.455||983||232.0||205||12||95||8||9||209||14||2||108||98||3.80||1.29
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1986}}
|30||30||1||0||0||12||8||0||--||.600||729||178.0||119||14||82||5||4||194||'''15'''||0||72||66||3.34||1.13
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1987}}
|34||34||0||0||0||8||16||0||--||.333||873||211.2||154||14||87||2||4||'''270'''||10||2||75||65||'''2.76'''||1.14
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1988}}
|33||33||4||1||2||12||11||0||--||.522||930||220.0||186||18||87||6||7||'''228'''||10||7||98||86||3.52||1.24
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1989}}
|rowspan="5" style="text-align:center;"|[[テキサス・レンジャーズ|TEX]]
|32||32||6||2||1||16||10||0||--||.615||988||239.1||162||17||98||3||9||'''301'''||'''19'''||1||96||85||3.20||1.09
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1990}}
|30||30||5||2||0||13||9||0||--||.591||818||204.0||137||18||74||2||7||'''232'''||9||1||86||78||3.44||'''1.03'''
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1991}}
|27||27||2||2||0||12||6||0||--||.667||683||173.0||102||12||72||0||5||203||8||0||58||56||2.91||'''1.01'''
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1992}}
|27||27||2||0||0||5||9||0||--||.357||675||157.1||138||9||69||0||12||157||9||0||75||65||3.72||1.32
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1993}}
|13||13||0||0||0||5||5||0||--||.500||291||66.1||54||5||40||0||1||46||3||0||47||36||4.88||1.42
|-
!colspan="2"|通算：27年
|807||773||222||61||4||324||292||3||--||.526||22575||5386.0||3923||321|| {{Color|red|'''2795'''}} ||78||158||{{Color|red|'''5714'''}}||{{Color|red|'''277'''}}||33||2178||1911||3.19||1.25
|}
* 各年度の'''太字'''はリーグ最高、{{Color|red|'''赤太字'''}}はMLB最高

=== 獲得タイトル・表彰・記録 ===
*[[最優秀防御率 (MLB)|最優秀防御率]] 2回：1981年, 1987年
*[[最多奪三振 (MLB)|最多奪三振]] 11回：1972年 - 1974年, 1976年 - 1979年, 1987年 - 1990年
*[[ノーヒットノーラン]] 7回：1973年5月15日・7月15日, 1974年9月28日, 1975年6月1日, 1981年9月26日, 1990年6月11日, 1991年5月1日
*[[MLBオールスターゲーム]]選出 8回：1972年, 1973年, 1975年, 1977年, 1979年, 1981年, 1985年, 1989年
*[[DHLホームタウン・ヒーローズ]]選出：2006年
*通算奪三振：'''5714'''（歴代1位）
*通算与四球：'''2795'''（歴代1位）
*通算暴投数：'''277'''（歴代1位）

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist|2}}

== 外部リンク ==
{{commonscat|Nolan Ryan}}
{{MLBstats |mlb= |espn= |br=r/ryanno01 |fangraphs=1011348 |cube=r/nolan-ryan}}
* {{bbhof|121597}}

{{アメリカ野球殿堂表彰者 (投手)}}
{{Navboxes|title=獲得タイトル・記録
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</span>
{{ナショナルリーグ最優秀防御率}}
{{ナショナルリーグ最多奪三振}}
{{アメリカンリーグ最多奪三振}}
}} 
{{300勝クラブ}}
{{3000奪三振クラブ}}
{{MLBACT}}
{{1969 ニューヨーク・メッツ}}
{{Houston Astros}}
{{Texas Rangers}}
{{Los Angeles Angels of Anaheim}}

{{DEFAULTSORT:らいあん のおらん}}
[[Category:テキサス州の人物]]
[[Category:アメリカ合衆国の野球選手]]
[[Category:ニューヨーク・メッツの選手]]
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[[Category:ヒューストン・アストロズの選手]]
[[Category:テキサス・レンジャーズ及びその前身球団の選手]]
[[Category:アイルランド系アメリカ人]]
[[Category:最優秀防御率 (MLB)]]
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[[Category:1947年生]]
[[Category:存命人物]]
[[Category:野球に関する記事]]