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'''からし種'''(からしたね)は、[[からし]]の種、粒のことである。[[新約聖書]]の語句。 ==聖書== 聖書に[[イエス・キリスト]]のことばとしてこのように書かれている。 :「また、ほかの譬を彼らに示して言われた、『天国は、一粒のからし種のようなものである。ある人がそれをとって畑にまくと、それはどんな種よりも小さいが、成長すると、野菜の中でいちばん大きくなり、空の鳥がきて、その枝に宿るほどの木になる』」([[マタイによる福音書]]13章31- 32節 口語訳聖書 (c)日本聖書協会) このようなことから、キリスト教文化圏では「からし種」は、信仰心や真理をあらわす宗教的な言葉としても使われる。 また、西洋諸国では一般に、小型の[[豆本]]タイプの[[聖書]]を「からし種」(独: Senfkorn 英: mustard seed)と通称している。 [[聖書]]や西洋文学では、最小の単位、最も小さいものをあらわし、そこから大きな成果が育つことの喩えとして好んで使われる。 ==植物== 聖書のからし種の同定については議論がある。 エラスムス、ゼゼルス、グロティウス、ヒラー、セルシウス、ローゼンミュラーはシロガラシ属''Sinapis''が聖書のからしだと考えてきた。 洋からし([[マスタード]])の木([[カラシナ]]、正確には草)は北米、中東、地中海に生育し、エジプト時代から香辛料や薬草、あるいは防腐剤としても使われた。うちブラック・マスタードの種は極めて小粒。これらはインド原産の[[からし|和からし]]とは別種である。南インド料理においては、香りのベースとして欠かさず用いられている。 カラシナ説を否定する立場では、鳥が巣を作れるかが問題にされるが、ギリシャ語のカタスケーノオーが巣を作るという意味でないとする解釈もある。 からし種が[[サルヴァドラ科]]の''[[:en:Salvadora persica|Salvadora persica]]''だとする説も唱えられている<ref>『王立アジア協会雑誌』No.xv 1844年</ref>。 ==脚注== <references /> ==参考文献== *『聖書植物大事典』 [[Category:香辛料|からしたね]] [[Category:聖書の語句|からしたね]]
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