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五段活用

提供: Wikippe

テンプレート:活用の種類 五段活用(ごだんかつよう)とは、日本語の口語文法における動詞の活用のひとつで、現代仮名遣いにおいて活用語尾が五十音図の「アイウエオ」の五つの段全部にわたって変化することをいう。

歴史的仮名遣いの四段活用に相当し、未然形(ア段)が意思・推量の語尾(あるいは助動詞)の「う」に接続する際にオ段となり、実質的に五つの段全部にわたって活用することとなったものである。

言語学から言えば、五段活用をする動詞は、語幹が子音で終わる子音語幹動詞である。

外国人を対象にした日本語教育においては「グループ1」と呼ばれる。

五段活用の例

カ行五段活用「書く」の例

五段活用動詞の活用

下の表は各行ごとに示したが、2つ目の連用形以外はどの行でも基本的に同じ活用をする。すなわち、1つ目の未然形はア段、2つ目の未然形はオ段、1つ目の連用形はイ段、終止形と連体形はウ段、仮定形と命令形はエ段に活用する。

2つ目の未然形は、「書こう」のように「う」に続く場合にのみ用い、それ以外では1つ目の未然形を用いる。歴史的仮名遣では「書かう」であるので四段活用と呼ばれたが、現代仮名遣いでは「書こう」と書くため、新たに五段活用と呼ぶことになった。

2つ目の連用形は、過去・完了の「た」、接続の「て」などに接続する音便形である。カ行とガ行では「い」(但し「行く」のみ「っ」)、サ行では「し」、タ行・ラ行・ワ行では「っ」、ナ行・バ行・マ行では「ん」となる。ワ行の中には「問う」「請う」のように「っ」にならない語も存在するが、これらの語の過去形は「質問した(問いかけた)」や「請求した(請いかけた)」のように連語で用いられることが多く、使用頻度が少ないため、むしろ口語体に適用できなかった語というべきであろう。接続する「た」「て」は鼻音のナ行とマ行、濁音のガ行とバ行では連濁により濁音化する。

行 基本形 活用形 備考
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
ア行 -
カ行 書(か)く 書 か・こ き・い く く け け
行(い)く 行 か・こ き・っ く く け け 「ゆく」の連用形音便形は「いっ」
ガ行 泳(およ)ぐ 泳 が・ご ぎ・い ぐ ぐ げ げ
サ行 探(さが)す 探 さ・そ し・し す す せ せ
ザ行 -
タ行 勝(か)つ 勝 た・と ち・っ つ つ て て
ダ行 -
ナ行 死(し)ぬ 死 な・の に・ん ぬ ぬ ね ね
ハ行 -
バ行 遊(あそ)ぶ 遊 ば・ぼ び・ん ぶ ぶ べ べ
マ行 読(よ)む 読 ま・も み・ん む む め め
ヤ行 -
ラ行 切(き)る 切 ら・ろ り・っ る る れ れ 「なさる」「くださる」「おっしゃる」
「いらっしゃる」の連用形に助動詞
「ます」が続くときはイ音便化して
「なさい(ます)」「ください(ます)」
「おっしゃい(ます)」「いらっしゃい
(ます)」となることが多い。
ワ行 笑(わら)う 笑 わ・お い・っ う う え え 「言(い)う」の終止形・連体形を
「ユー」と発音することもある
問(と)う 問 わ・お い・う う う え え 連用形ウ音便形は「トー」
終止形・連体形は「トウ」と発音する。
  • ナ行五段活用に属する「死(し)ぬ」は、西日本方言や古風な文体では終止形・連体形が「しぬる」となることがある。
  • ワ行五段活用で連用形が促音便化するものが、西日本方言や古風な文体ではウ音便化することがある。この場合「ワローテ(笑うて/わろうて)」「ユーテ(言うて/いうて)」「ソーテ(沿うて/そうて)」のように発音する。
  • ワ行五段活用の終止形・連体形を「オモー(思う)」「オコノー(行う)」のように発音するのは格式ばった古めかしい用法で、近年聞かれることは稀である。