RPGツクール2000

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RPGツクール2000(アールピージーツクールにせん)は、株式会社アスキーから発売されていたRPG制作ソフト。ここでは後に発売された廉価版である『RPGツクール2000 VALUE!』も解説する。また2012年9月27日に『RPGツクール2000 VALUE!+』も発売された。

概要

基本的な概要においてはRPGツクールを参照。

画面解像度は『RPGツクール95』の640*480(VGA)から、320*240(QVGA)に縮小され、ゲーム実行中はマウスが扱えなくなった(『ツクール95』ではマウスでの操作が可能だった)。しかし、素材は画像一枚につき最大256色のパレットしか扱えないが、『95』とは違い同時発色数はハイカラー(65536色)以上となったため、異なるパレットを持つ画像を無制限に組み合わせられるようになった。

次に、一度に一つしか『ツクール2000』を開けないが、コピーされた内容はゲームディスクを閉じて、別の作品を開いた際にも残る。つまり、魔法律エフェクト(エディター上の表記は「戦闘アニメ」)を他の作品にコピーできる。

さらに変数の概念が追加されたことにより、フラグ機能として以前から搭載されていた「スイッチ」と使い分けることで、複雑な分岐などの作成が非常に容易になった。スイッチ・変数の数はそれぞれ最大5000個まで自由に拡張が可能である。戦闘イベントを用いることによって、戦闘中での会話や敵のHP調整を行うことによって敵のHPを9999以上にしたり、HPを0にする以外で敵のフェードアウトを自作することも可能になった。

変数コマンドなどの搭載によってイベントの表現の幅が大きく広がり、従来のイベントでは到底作成できなかった複雑なシステムをイベントだけで実現できるようになった。これにより、既存の戦闘シーンを使わずに、全てイベントコマンドで組み上げた、オリジナルの通称自作戦闘シーンや、RPGに留まらないアクション要素のあるゲームを作成するユーザーもあらわれた。後の作品と比べると(データベース上の制約をはじめとした)さまざまな制約があったものの、操作性や機能の豊富さ、取っ付き易さなど高い人気を得た。発売から10年以上経った現在でも愛用しているユーザーは少なく無く、Web上で対応素材の配布がなお継続されている。

また、『RPGツクールXP』以前に発売されたツクールとしては、唯一Windows VistaWindows 7に対応している(Value!版)。OS側で特に何かをすることもなく、普通に起動が可能。

ランタイムパッケージ

『RPGツクール2000』は、PC版RPGツクールで初めて「ランタイムパッケージ」(以下、「RTP」と記載)が採用された作品でもある。RTPは本作の本体に含まれているため本作のユーザーが改めて導入する必要はないが、本作がインストールされていない環境で作品をプレイするには、あらかじめRTPを導入する必要がある。しかし、標準的な素材がすべてRTPに含まれたことにより、多くの作品はファイルサイズが大幅に軽減されている。これはウェブ上での配布を考慮したものである。また、作品のインストーラにRTPを含めることも可能となっている。

初回限定特典

初回出荷版には、限定特典として複数の声優によるボイスが収録された「ボイスデータCD」が同梱された。

RPGツクール2000 VALUE!

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株式会社エンターブレインから発売されているソフト。基本的には『RPGツクール2000』の廉価版で、仕様が多少、追加・変更されたものである。なお、開発はアスキーからエンターブレインに移行しており、従来の『RPGツクール2000』とは、以下のような相違点がある。

  • BGMとしてMP3ファイルが扱えるようになった。また、ADPCMで圧縮されたWAVファイルが使用可能に。
  • ピクチャーの同時表示数が20枚から50枚に増えた。
  • Shiftキーが扱えるようになった。
  • 敵キャラクターのHPが99999まで設定できるようになった。
  • データベースの各項目の最大値が増えた。
  • バトルイベントに設定可能な項目が増えた。
  • 戦闘アニメはピクチャーよりも上に表示されるようになった。
  • Windows 95は動作保証対象外となった。

なお、従来の『RPGツクール2000』でも、無償のアップデータ(V1.50以降)をダウンロードし適用することによって、『VALUE!』と同等の機能が追加される。

RPGツクール2000 VALUE!+

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株式会社エンターブレインから、2012年9月27日に発売されたソフト。『RPGツクール2000』の再廉価版となり、ユーザー登録はオンライン形式に変更され後述する「ハンドブック」の素材が追加収録される。『RPGツクールXP』の再廉価版『RPGツクールVX』の廉価版+和素材セットと同時発売。

また、Windows 8の一般販売に先駆けて同OSに対応。機能などの変更については特に発表されていない。2012年10月現在で発売されているのはこちらのみ。Windows XP以前のOSは全て、動作保証対象外となった。また、Ver1.52のアップデータも用意されているがアップデートを行わなくてもWindows7・8でも正常に動作する。

サンプルゲーム

RPGツクール2000に収録されたサンプルゲーム

『花嫁の冠』以外のサンプルゲームはゲームフォルダ内にある素材を自由に使用することができる。

花嫁の冠
主人公カインはコープ村に住む青年。親友のマイケルはフローラと恋仲になってしまうが村の掟で恋愛は許されておらず、カインは親友のマイケルのために掟を断ち切ろうと旅立つ。このサンプルゲームの製作スタッフは有名作家で、主要キャラクターは人気声優が声を充てている(→#スタッフ(花嫁の冠))。
RPGツクールVX』の発売と同日にツクールシリーズの利用規約が変更され、このゲームに収録されている音楽や音声や画像素材はゲーム製作用の素材として使用できなくなった(変更前はこのゲームの素材を用いた作品が数多く生まれていた)。
Abyss-Diver#0(アビスダイバー#0)
製作者は『KNight-Blade』シリーズの重歳謙治(水車蹴り)。西暦と言う年号が既に使われていない、遥か遠い未来の地球が舞台。500億を超える人間のために、「アビス」と呼ばれる地下居住コロニーを得体の知れない怪物やロボットから奪還するのがアビスダイバーの仕事。主人公ヴェルナーは、目が不自由な妹のためにアビスに行ったまま戻って来ない友人のアレックスを捜すためにアビスダイバーになり、遥か地下世界で戦う。
作者のサイトにて本作の後日談や、本編を別の視点で描いた小説を読むことができる(いわゆる二次創作だが、作者公認の上で公開されている)。また、設定資料やパロディ漫画も公開されている。
エンディング後に次回作『Abyss-Diver#1』のタイトルが表示されるが、それは後に『RPGツクールVX』で製作された。
海賊
主人公クレスは、海賊となるべく自分の村から旅立つ。船を手に入れ、数々の事件を解決しつつ世界を行き来して悪の根源を断ち切るストーリー。オーソドックスなRPGとしてはボリュームがあるが、マップが異様に広く、明確な指標となるストーリーも乏しい為、地図を作りながらプレイする必要がある(ゲーム中でも推奨されている)。エンカウント率がかなり高い。エンディングは非常にシンプルなものではあるが、AVIファイルを使ったムービーが用意されている。
クイーン・クー
ヒロインのクーハルサ・イオンテは、実はサーリアと言う王女。城の外の世界で出会った人達と共に話し合い、モンスターを召喚して戦ったり、ギルド間で貿易をしたりするサンプルゲーム。ほぼ全て自作システムで構成されており、RPGと言うよりはシミュレーションゲームである。
III
製作者は『囚人へのペル・エム・フル』の八百谷真。危険思想犯として、理不尽な理由で投獄された主人公の青年、カレス・アクセリー。彼は外に出たいがあまり、幽体離脱ができる「ゴースト」という特殊な能力を身に付けるが、それと同じ能力を身に付けた者は自分だけでは無かった。
ゲーム自体は短いが、ゴーストという独特のシステムを用いた作品である。また、AVIファイルによるムービーも存在する。
蠢く闇の砦
異世界から来た主人公ユーリはヒロインのアーテルと共に、アーテルとはぐれた2人の仲間を捜すために屋敷の中を探索する。ゲーム画面はRPG風だが、実際はアドベンチャーゲーム的作品であり、主人公の行動次第で3つのエンディングに分岐する。
修道院
主人公アーガル・ストラッガードは、子供たちがいなくなった修道院で、剣と盾を手に取り得体の知れない者たちと戦っていく。ジャンルはアクションゲームに近く、ミニゲームも数種類用意されている。ミニゲームにバグがあったため、ハンドブックのCD-ROM内などに修正パッチが公開された。

上記のほか、『RPGツクール2000 VALUE!』では、コンテストでの30以上の優秀作品が作品集として収録された。なお、これらの作品はサンプルゲームではないので、ゲームフォルダ内の素材の流用は禁止されている。

スタッフ(花嫁の冠)

ハンドブックサンプルゲーム

  • いけいけダンジョン
  • アクションRPG
  • 悪魔の塔

収録されていた素材は上述の『VALUE!+』に収録される(サンプルゲームは収録されていない)。

著名作

体験版

RPGツクール2000には体験版が存在する。

関連項目

外部リンク

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