QRIO

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QRIO (キュリオ)とはソニーが開発していた二足歩行ロボットである。

概要

2000年11月、ソニーは小型二足歩行ロボット、SDR-3X を発表。
2003年10月1日にその後継である SDR-4XII に QRIO という愛称がつけられた。これは Quest for Curiosity に由来する。

市販を目的とせず試作ロボットとして、主に同社の技術研究とマスコットとして運用されていた。ソニーは QRIO を「コーポレートアンバサダー」(企業親善大使)と位置付けていた。開発したのは土井利忠ソニー上席常務。

当初より、ダンスを踊る・集団でシンクロした動作をするなどエンタテインメントロボットとして位置付けられており、家庭への普及を強く意識していると思われる。そのため、以下のような各種安全機構を充実させる傾向が強い。

  • ステレオカメラが搭載されており、障害物を把握することができる。
  • 転倒に際して破損し難い小さなボディ(重量は約7kgで身長58cm)
  • 路面適応制御
凹凸や傾斜を判断して重心を移動
階段や段差を目で見て認識し、上り下りができる
  • 外力適応制御
体を押すと、押された方向へ歩く - 自ら移動することで重心を移動し、転倒を防ぐ
「だっこ」されると自動的に手足の動作を制限し、受動的な状態になる
人間に手足を捕まれ、無理に動かされると「いたいよ~」と音声で無理な動作を止めるよう求める
  • 総合転倒運動制御
転倒の際に受身を取る
倒れても自力で起き上がる
  • はさみ込み防止センサーや、指はさみを起こさない可動部カバーシャッター構造の採用

連携に際しては、無線LANによって他機器と通信する機能がある。

2003年10月1日JR東海新幹線品川駅開業イベントの一環として、二足歩行ロボットしては初めて、乗客として品川駅のホームから新幹線に乗り込み、静岡駅まで「旅行」し、話題を集めた。

2004年には従来の三倍の歩幅での歩行が可能となり、三次元認識機能も追加された。同年3月26日28日、東京お台場メディアージュにて開催された「Sony Spring Festival in Mediage」に QRIO が出演、メディアージュ内にある「ソニースタイル ショールーム」にて QRIO のオリジナルダンスショーを開催、同時に QRIO のデモストレーションも実施。また、館内にあるソニーの科学館「ソニーエクスプローラサイエンス」にておこなわれた、QRIO の開発者による講演にて、従来の三倍の歩幅で歩く QRIO が初めて一般向けに公開された。

2005年11月、アメリカのミュージシャンベックの楽曲「Hell Yes」のプロモーションビデオに「主演」した。このときの QRIO は、額の中央にカメラのない試作機であった。プログラマーたちは、QRIO に振り付けをさせるため3週間を費やした。

2006年1月26日ソニーは「特定ビジネス分野の収益性改善プラン」の一環として、AIBO とともに QRIO の新規開発、生産を中止することを発表した。開発者の土井は、2004年の経営会議で、ネット事業に執着する出井伸之会長からQRIOの商品化中止を命じられていた[1]

現在、NHK教育ピタゴラスイッチ」のコーナー「アルゴリズムたいそう」に出演。

脚注

  1. ソニー、ロボット撤退の舞台裏

外部リンク

※QRIOの部品製造メーカー
※試作品であるため、これ以降にも改良が続けられている。

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