Moving Picture Experts Group

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Moving Picture Experts Group(ムービング・ピクチャー・エクスパーツ・グループ、動画専門家集団)あるいはMPEG(エムペグ)は、ビデオとオーディオに対して符号を付与する基準の開発責任を負ったISO/IECのワーキンググループである。その最初の会議はオタワ(カナダ)で1988年5月に開催された。2005年の終わりの時点で、MPEGは、様々な産業、大学および研究機関から約350人のメンバーが参加している。MPEGの公式名称はISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11である。「Motion 〜」などとも呼ばれる。

グループの略称をMPEGといい、またはそこがつくった動画等の標準規格の名称としてMPEGが使われるようになった。標準規格の名称がMPEGであり、略称ではない。音声圧縮方式のMP3ファイルフォーマットMP4はMPEGが規格化した方式である。MPEG-2システムはH.222.0、MPEG-2ビデオはH.262、MPEG-4 Part 10 AVCはH.264と同じ内容であるように、MPEGとITU-Tは共同で規格化作業を行うことがある。

主なMPEG規格

MPEGは以下のような圧縮フォーマットおよび付随的な基準を標準化した。

  • MPEG-1:最初のビデオ・オーディオ圧縮基準。その後、ビデオCD用基準として使用、著名なMP3(Layer 3)オーディオ圧縮フォーマットを含んでいる。
  • MPEG-2:テレビジョン放送向けの伝送に使用するビデオおよびオーディオ基準。ATSCDVBおよびISDBといった放送されているデジタルテレビ放送の規格、ディッシュ・ネットワークのようなデジタル衛星放送、デジタルケーブルテレビの信号に利用されている、そして少し修正されてDVDビデオディスクにも使用されている。
  • MPEG-3:もともとはHDTV用の規格として設計されたが、MPEG-2がHDTVに十分だったことが判明したためMPEG-2に吸収された。
  • MPEG-4:MPEG-1を拡張して、3D・低ビットレート符号化およびデジタル権利管理をサポートするために規格化されたビデオ・オーディオオブジェクトである。MPEG-2ビデオより新しく高い効率ビデオ規格が設定されており、プロファイルの単純化を進めて、ビデオ・コーディングの効率化を図った。
  • MPEG-7:マルチメディア内容について記述するための形式上のシステム。
  • MPEG-21:MPEGはこの将来の基準をマルチメディア・フレームワークと評している。

関連項目

外部リンク

テンプレート:圧縮フォーマット