H・アール・カオス

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H・アール・カオス(H.ART CHAOS、エイチ・アール・カオス)とは、日本のコンテンポラリー・ダンスのカンパニー。東京都を拠点に活動。スタジオは東京都世田谷区上馬にある。

演出・振付家の大島早紀子がダンサーの白河直子と1989年に設立した。独自の美意識と哲学に支えられた大島の空間感覚溢れる作品はどの作品もレベルが高く、ダンスの領域を遙かに超えた総合舞台芸術となっている。衝撃的な天才ダンサーといわれる白河の究極の身体造形と表現力も相まって、多くの支持を集めているカンパニーである。大島早紀子は現代哲学や現代科学、社会学、神学などからテーマを模索して、次々に話題作を提供。白河直子の神がかり的な踊りと、独創的な演出と大掛かりで斬新な舞台装置、美術が相まって欧米でも高い評価を得ており、非舞踏系のダンス・カンパニーとしては、海外公演を活発に行うさきがけともなった。

海外フェスティバルからの招聘も数多く、日本を代表するダンスカンパニーとして、国内外の様々な都市で公演活動をしており、1997年の「春の祭典」北米ツアーではでトロント、モントリオール、ピッツバーグのそれぞれの都市で年間最優秀作品に選出され、2000年の「SECERT CLUB...Floating angels」北米ツアーでThe Newyork Timesが選ぶ同年のDance of the yearに選ばれている。コンテンポラリーダンスには珍しく大劇場でのオーケストラ演奏によるスケールの大きな作品が多い。1999年「春の祭典」、2002年「カルミナ・ブラーナ」、2005年「ボレロ」「春の祭典」、2004年「マグダラのマリア」「鷹の井戸」「野人創造」、2008年「中国の不思議な役人」「ボレロ」などが大劇場でのオーケストラ上演作品である。

2003年、シンガポールのバレエ団であるSingapore Dance Theatreに「Feast of immortality」を演出・振付(主演:白河直子)。2004年。モスクワサンクトペテルブルクヘルシンキワルシャワで「春の祭典」、「Miserere」公演。2006年、シンガポールSinagaore Dance Theatreで「Whose VOICE CRIES OUT?」を発表など海外での活動も多い。

2007年には大島早紀子が東京二期会オペラ劇場でリヒャルト・シュトラウスの「ダフネ」、2010年には同じく東京二期会オペラ劇場でエクトル・ベルリオーズの「ファウストの劫罰」の演出・振付を成功させている。

国内の主な受賞歴

外部リンク