Cairo

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:小文字

テンプレート:Infobox

cairo(カイロ)は、デバイスに依存しないベクトルベースの描画APIを提供する、フリーの2Dグラフィックスライブラリである。アンチエイリアスがかかった綺麗な表示が特徴である。直線、矩形、円弧の他、ベジェ曲線や文字の描画も可能である。半透明描画、マスクやグラデーション機能がある。ソフトウェアによるテセレーションが基本だが、可能な場合にはハードウェアアクセラレーションを利用するよう設計されている。

歴史

キース・パッカードカール・ワースらによって、X Window Systemに利用するために開発が始められた。当初はXr・Xr/Xcと呼ばれていたが、後にcairoへと変更された。クロスプラットフォームでXに依存しないライブラリである点を強調することを意図したものである。

バックエンド

出力バックエンドとして X Window System (XlibとXCB), GDI (Microsoft Windows), Quartz (OS X), イメージバッファ, PostScript, PDF, SVG をサポートしている。実験的に、OpenGL, OpenGL ES 2.0, OpenVG, BeOS, OS/2, DirectFB をサポートしている。

バインディング

C言語が基本APIだが、Ada, C++, Common Lisp, Factor, Haskell, Java, Lua, Mono と .NET, Perl, PHP, Python, Ruby, Scheme, Smalltalk などのバインディングが存在する[1]

採用例

  • GTK+ - バージョン2.8以降、cairoを用いてWidgetの描画を行っている。
  • Mozilla, Firefox - レンダリングエンジンGeckoの描画にcairoを採用。
  • Poppler - cairo を用いたPDF描画ライブラリ。
  • OpenOffice.org
  • GIMP

関連項目

参照

  1. Language bindings

外部リンク

テンプレート:Portal

テンプレート:FLOSS-stub テンプレート:Freedesktop.org