ホンダ・CB750

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テンプレート:Infobox オートバイのスペック表 CB750(シービーななひゃくごじゅう)とは、本田技研工業が製造販売していたオートバイである。

解説

1992年に発売。型式名はRC42型。いわゆるネイキッドスタイルが流行していたためホンダはゼファー750に対抗して急遽北米向け機種だったナイトホーク750を限定発売。後継としてより日本向けに改良を施工し発売された。

CBX750Fと同型となるRC17E型空冷4ストローク4バルブDOHC4気筒エンジンを搭載する。

  • オイルクーラーを搭載するが、教習車仕様のみ電動ファンを標準装備する。ギアの構造上からニュートラル→1速にシフトすると「ガコン」と大きな音がするなどの特徴を持つ。

重量がある鋼管ダブルクレードルフレームを採用する反面、後輪タイヤサイズは150/70ZR17と幅が狭い。

  • このため高回転ではなく実用域での扱いやすさを考慮したエンジンを含めて、挙動が穏やかで変化が少なく高速域から低速まで扱いやすい。

発売から数年おきに車体色の変更や装備の変更が実施された[1]

2007年に施行された平成19年自動車排出ガス規制に適合できないため2008年8月に生産終了となった。

後継車については、2007年東京モーターショーにCB1100Fの名称で試作車が出品展示され、その後2010年に正式発売されたCB1100(1100cc空冷4気筒)が位置づけられる。

教習仕様

1996年9月の運転免許制度改正により「公認自動車教習所」で大型自動二輪免許の教習が解禁となった[2]。このため上述の大型自動二輪車としては扱いやすい特性も含めて教習仕様が製造された。教習車として特化させたため一般市販車とは以下の点が変更された。

外装
  • ハンドル変更(アップハンドル装着)
  • 大型エンジンガード・マフラーガード装着
  • 走行状況表示ランプ装着
  • 2つに分けている理由は不明だが、ランプが10灯装着される詳細表示仕様と、4灯装着される簡易表示仕様のいずれかが選択可能。
  • 4灯仕様:40km/h以上での点滅・フロントブレーキ・リアブレーキ・エンスト。
  • 10灯仕様:4灯仕様に1・2・3・5・Nのギアポジション(4速の場合は消灯)を追加。
  • ミラー変更(角→丸)
  • マフラー変更(メッキ→黒塗装)
  • シート変更(ローシート装着)
  • ステップ変更(アルミ→鉄+ヒールガード)
  • ライト変更(マルチリフレクターライト→単純ハロゲンライト)
  • ライトスイッチ装着(所内走行のため)
機構
  • 大型オイルクーラー装着
  • 低速走行主体のためサーモスタット付き電動ファンを装着。
  • エンジン圧縮比デチューン(9.3→8.8)
  • エンジン馬力デチューン(75PS→73PS)
  • エンジントルクデチューン(6.5kg-m→6.3kg-m)
  • クラッチ形式変更(ワイヤー式→油圧式)
  • リアブレーキ強化 (1pot→2pot)

製造中止に伴い教習仕様も生産終了となった。後継車と位置づけられたCB1100には教習仕様は設定されなかったが、2013年3月にNC750Lが教習仕様として製造開始された。

部品流用

上述の教習仕様からは以下の2点の流用可能が確認されている。

  • リアブレーキ2POTキャリパー
  • 電動ファン付き大型オイルクーラー(ただし一部モデルで不可)

また他車種の部品流用も可能である。

  • ナイトホーク750(RC39型)のリアフェンダー
  • 本車フェンダーの下に装着することで違和感を抑えたリアフェンダーの延長が可能。
  • CBX750F(RC19型)用6速トランスミッション

遍歴

  • 1991年 - 東京モーターショーで発表。
  • 1992年 - ヨーロッパで販売開始。同年2月より国内販売開始。
  • 1995年9月 - 車体色に赤を追加。エンジンと前後ホイールの塗装を銀→黒に変更。
  • 2001年1月 -平成11年排出ガス規制に適合させたため型式がBC-RC42とされたほか、以下の変更を実施。
  • エキゾースト・エアインジェクション・システムを搭載。
  • リアサスペンションをリザーバータンク省略の廉価タイプに変更。
  • メーターおよびウィンカーボディのメッキ処理省略。
  • タンデムベルト廃止。
  • 2004年1月 - 2003年東京モーターショーに参考出品された車両と同様な大幅マイナーチェンジモデルを実施。
  • 車体色にCB750FC(CB1100F)をイメージしたFCカラー[3](レッド+ホワイト)を追加。
  • ヘッドライトにマルチリフレクターライトを採用。
  • メーターおよびウィンカーボディをメッキ処理に変更。
  • 電気式スピードメーターおよび液晶型距離計(時計表示可能)を採用。
  • キャブレターにスロットルポジションセンサー装着。点火時期のセッティングを自動化。
  • 盗難対策としてキーシリンダーを変更しイモビライザー(HISS)を搭載。
  • リザーバータンク付きのリアサスペンションを復活。
  • 2004年12月 - 2005年モデルを発表。以下のマイナーチェンジを実施。
  • 単色モデル(黒)を廃止。
  • FCカラー(ブルー+ホワイト)を追加。
  • リアサスペンションのリザーバータンクを銀→金メッキタイプに変更。
  • 2006年12月 - 漆と黒檀をイメージした(ブラック+エンジ系レッド)のツートーンカラーを追加。
  • 2007年1月 - 受注期間限定300台(当初販売予定台数 実際は550台[4])でフレディ・スペンサーをイメージした塗装を採用する「CB750 Special Edition」が発売。
  • 同年10月 - 受注期間限定でCBXのカラーリングをイメージした「CB750 Special」をシルバー+ブラック・エンジ系レッド+ブラックの2色で発売するとともに以下のマイナーチェンジを実施。
  • ブラック+エンジ系レッドのツートーンカラーを廃止。
  • 前後ホイールカラーを黒色から金色に変更。
  • リアサスペンションのスプリングを黒色から「Special Edition」で採用した赤色に変更。
  • シートにパイピング処理を追加し表皮も変更。
  • 2008年 - ホンダの拠点移動に伴い浜松製作所から熊本製作所に製造を移管[5]。8月に生産終了。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:Sister

テンプレート:ホンダのオートバイの車種
  1. 機種コードではCB750F*(*に年次コードが入る)と表記される。
  2. 実際には認可までに時間がかかり、1997年教習開始。
  3. FCカラーと呼ばれるのが定番だが、タンクは“HONDA”ではなくウイングマークのため正確にはCB750FCインテグラまたはCB1100Fのヨーロッパ仕様と同じになる。
  4. リコール情報の型番から推測。
  5. 浜松生産モデルは車体番号の上3桁が100 - 170なのに対し、熊本生産モデルは171のため判別が可能。