Blender

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox Blenderブレンダー)とはオープンソース3次元コンピュータグラフィックスソフトウェアの一つで3Dモデルの作成、レンダリングのほかアニメーションコンポジット機能も備える。

特徴

特徴的で効率の良い独自のユーザインタフェース(UI)を持つ。

現在、急速な勢いで機能拡張・整備が進んでおりまだまだ発展途上な部分はあるものの商用のハイエンド3Dツールと肩を並べるほどの機能群を擁する。

またゲームエンジン機能も内蔵しており、Pythonスクリプトなどを利用することによりインタラクティブなコンテンツを制作することができ、さらにはノードベースのコンポジット機能までも装備する。

もともとマルチプラットフォームを前提に設計されているソフトウェアのため、ほとんどの一般的なOSで使用できるのも大きな特徴である。

2.3バージョン系列に入ってからは独自のレイトレーサー(後述する"Traces"のコードが流用された)の内蔵やまた外部GIレンダラーとしてテンプレート:仮リンクなどとの親和性が高まり、2.33から物理ライブラリのライセンス問題によりオープンソース化してから長く取り外されていたゲームエンジンが再統合された。

バージョン2.5系列では、UIの一新、Maya FluidやFume FXのような本格的な流体システムに加え、ほぼ全機能の近代化改修、ブラッシュアップが行われ、2011年4月に初の安定版がリリースされた。

2011年後半から2012年にかけてリリースする予定のバージョン2.6系列では、既に2.61においてリアルタイムレンダラであるCyclesやダイナミックペイント、海洋シミュレーション、カメラトラッキング等、他のハイエンドツールにも匹敵する機能を追加し、また、2.62では新しいメッシュ編集ツールであるBMeshの統合も予定されている。

こうした様々な機能と柔軟性から、徐々にプロフェッショナルの現場で使用されはじめている。

国際化と地域化

また日本語環境も2.49aまでは貧弱だったが、2.49bにて2ちゃんねるのBlenderスレッドの有志が制作・配布した詳細な日本語翻訳テーブルが公式採用された事で強化された。

その後、バージョン2.5系列で国際化がなくなり日本語環境での使用はできなくなっていたが、GSoC2011にて国際化され、平行して日本の有志により再び日本語対応が行われ、バージョン2.60にて公式に日本語環境が復活した。

歴史

もともとはオランダのCGスタジオ、NEOGEO社に在籍していたトン・ローセンダール(Ton Roosendaal)が1989年にインハウス・ツールとして使用されていた"Traces"の後継として開発を行う為にNot a Number Technologies (NaN)社を設立したのが始まりである。当初はWindows専用ソフトでラジオシティ機能などを実装した有料版と無料版の二種展開であった。

しかし、NaN社は2002年倒産する。その後、Blenderのソースコードは債権者の手に渡ってしまう。しかし開発途上にあったBlenderを手放すことができなかったトン・ローセンダールはBlender Foundationを設立するため、"ソースコード解放"を合言葉に大々的な募金キャンペーンを行い半年で10万ユーロを世界中から集結させ、ソースコードを再びその手に取り戻した。

そして現在Blenderは、GPLの元にオープンソースウェアとして開発・無償配布されている。ソースコードのコメントがオランダ語で書かれている上に、プログラム自体が定石から外れた組み方をしているため、開発を引き次いだ有志は他OSへの移植などで苦戦したという。

参考画像

テンプレート:Gallery

関連書籍

テンプレート:参照方法 テンプレート:Refbegin

テンプレート:Refend

外部リンク

テンプレート:Sister テンプレート:Sister テンプレート:Portal box

テンプレート:3D software テンプレート:Software-stub