BASF

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox

BASF(ビーエーエスエフ、テンプレート:Lse)は、世界最大の独・総合化学メーカーである。

本社は、ドイツ南西部のルートヴィッヒスハーフェンにある。第二次世界大戦前はバイエルヘキスト(現サノフィ・アベンティス)と共にIG・ファルベンを構成した事業体の一つであり、分割後もドイツ三大化学メーカーの一角を占めていた。

主力製品は、化学品プラスチック製品、高機能製品、農業関連製品、石油・ガスと多岐にわたっている。かつては医薬品部門(Knoll AG)も傘下に収めていたが、米国アボット・ラボラトリーズに売却し、現在は扱っていない。

フランクフルト証券取引所ロンドン証券取引所スイス証券取引所に株式を上場しており、ニューヨーク証券取引所東京証券取引所にもかつて上場していた。

2011年度の売上高は735億ユーロ(約8.2兆円)で、85億ユーロ(約9,400億円)を超える特別項目控除前EBITを計上。2011年度版のForbes Global 2000では世界74位で、化学業界では世界第1位にランクされた。また、2011年度版のフォーチュン・グローバル500では世界第71位(売上:845.97億ドル)で、ここでも化学業界第1位にランクされている。フォーチュン誌2011年度版「世界で最も称賛される企業」の化学業界部門でもトップにランク。従業員数11万1千人を超える、世界有数の巨大企業グループである。

「BASF」とは創業時の社名「Badische Anilin- und Soda-Fabrik 英語表記:Baden Aniline and Soda Manufacturing)」の頭文字を取った略称であったが、1973年以降はこの略称を正式な社名としている。日本では一般に「バスフ」と読まれることも多いが、正式な読みは「ビーエーエスエフ」である。ただし、中国においては「巴斯夫(バスフ)」を現地での社名としている。

2008年1月14日、BASFはドイツの株式会社法に基づく株式会社(Aktiengesellschaft, AG)から欧州会社(Societas Europaea, SE)に生まれ変わり、社名をBASF Aktiengesellschaft(BASF AG)からBASF SEに変更した。

日本国内においては日本法人BASFジャパンの他、出光興産イノアックコーポレーション住友金属鉱山との合弁会社も設立している。また、かつては三菱化学三井化学武田薬品工業日油との合弁事業も行っていた。

日本では、1970年代からカセットテープを発売していたが、既に撤退した(大創産業のカセットテープ「Zebra」で同社製の磁気テープが採用されていた。「Zebra」は後に、韓国製にマイナーチェンジされる)。なお、磁気テープの初期開発段階において、ベースとなるアセテート樹脂の開発を主導したことから「磁気テープはBASF社が開発した」と言われることがある(テープレコーダ#歴史を参照)。カセットテープは同じドイツの同業者であるアグフア・ゲバルト(Agfa-Gevaert)にOEM供給された。 また、音楽レコードの制作を行っていた時期もある(現在は撤退)。

沿革

  • 1865年 フリードリッヒ・エンゲルホルンによって、ドイツのマンハイムに旧バーディシェ・アニリン・ウント・ゾーダ・ファブリク(BASF)として創立される。
  • 1925年 バイエルやヘキストなどの化学工業会社とともに合同し、IG・ファルベン(IG Farben)が成立する。
  • 1952年 IG・ファルベンが解体され、新バーディシェ・アニリン・ウント・ゾーダ・ファブリク(BASF)として再発足する。

脚注

テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:DAXテンプレート:Link GA