1789年アメリカ合衆国大統領選挙

テンプレート:Infobox Election 1789年アメリカ合衆国大統領選挙（1789ねんアメリカがっしゅうこくだいとうりょうせんきょ、テンプレート:Lang-en）は、1788年 12月15日から1789年 1月10日にかけて施行されたアメリカ合衆国の大統領選挙である。

概要

1776年に独立した合衆国は、1781年に発効した連合規約によって国家運営を行っていた。しかし、連合規約は13州の主権を尊重していたことから各州間の利害調整を果たすことができず、連合規約に代わるより中央集権的な新しい国家憲章を求める意見が高まった。

その結果、1787年に開催されたフィラデルフィア憲法制定会議において中央政府の権限を強化した合衆国憲法を制定し、翌1788年施行した。

合衆国憲法には元首であり、中央政府の代表として大統領を選挙で選出することを規定したため、1788年から1789年にかけて大統領選挙を実施することを決定した。

ノースカロライナ州とロードアイランド州は合衆国憲法に未批准のため大統領選挙に参加しなかった。またニューヨーク州は批准したものの賛成派と反対派の対立から州議会が混乱し、大統領選挙人を選出することができなかった。

人口比で割り当てられた各州の選挙人が大統領候補に投票する。選挙人1人につき2票あり、同一候補者に2票投じることはできない。

最多得票者を大統領に選出し次点得票者を副大統領に選出する。

選出方法	採用州	選挙人
州議会が選出。	コネチカット州	7
	ジョージア州	5
	ニュージャージー州	6
	ニューヨーク州	8^[1]
	サウスカロライナ州	7
^(a) 州議会から2名選出。 ^(b) 残りの選挙人を有権者の直接選挙で選出された上位2つの正副大統領の組み合わせから選択。	マサチューセッツ州	10
有権者の直接選挙で選出。絶対多数の正副大統領の組み合わせが無い場合は、上位2つの組み合わせから州議会が選出。	ニューハンプシャー州	5
有権者の直接選挙で選出。選挙人定数にしたがって選挙区を設定。	バージニア州	10
有権者の直接選挙で選出。選挙人定数にしたがって選挙区を設定。	デラウェア州	3
有権者の直接選挙で選出。州全域で一選挙区。	メリーランド州	6
有権者の直接選挙で選出。州全域で一選挙区。	ペンシルベニア州	10
合衆国憲法に未批准のため、選挙人選出を行わない。	ノースカロライナ州	0
合衆国憲法に未批准のため、選挙人選出を行わない。	ロードアイランド州	0
選挙人計		77^[1]

ジョージ・ワシントンは選挙人（69人）の全会一致で初代大統領に選出された。また、得票数2位のジョン・アダムズが副大統領に就任した。