錦川

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錦川(にしきがわ)は山口県を流れる二級水系錦川の本流である。支川を含めた法河川延長は331.8km、流域面積は884.2km²で、ともに山口県内では一番の大河である。

地理

錦川は山口県北東部の周南市(旧都濃郡鹿野町)を水源としている。南東に流下した後、菅野ダム付近で北東に大きく蛇行し、岩国市(旧玖珂郡錦町)に流れ込んだ後、支流の宇佐川と合流して再び南東に大きく蛇行し、岩国市内(旧玖珂郡美川町、旧岩国市)を経て瀬戸内海に注ぐ。河口にほど近い川下地区(岩国市楠町一丁目)先にて東に直進する今津川と、右に折れて南下する門前川に分流し、河口部で三角州を形成している。

錦川流域の特異な地形として、河川争奪地形を挙げることができるが、これは、宇佐川支川の深谷川の下刻作用によって、かつて高津川水系であった流域が錦川流域に取り込まれたもので、老年期山地である西中国山地付近においては、他水系にも数箇所存在することが知られている。

治水

上流部となる周南市内では菅野ダム向道ダムが建設されており、主に発電や周南市南部への生活用水・工業用水の供給が行われているが、菅野ダムでは下流域の洪水対策のために洪水調節も行っている。

岩国市美川町で合流する支流の生見川には生見川ダムが存在し、工業用水の供給や洪水調節の役割などを担っている。また、岩国市錦町においては、平瀬ダムが建設中であるが、完成のあかつきには、本ダムは流域内最大の治水容量を有することになり、下流地域の洪水被害の軽減に大いに資するものと期待されている。

支流

  • 宇佐川
  • 生見川
  • 御庄川
  • 今津川
  • 門前川

橋梁

  • 錦帯橋
  • 新寿橋、門前橋(岩国市内の今津川、門前川にそれぞれ架かる。共に国道188号
  • 今津川橋、門前川橋(岩国市内の今津川、門前川にそれぞれ架かる。共に岩国南バイパス
  • 錦橋(岩国市杭名/保木の国道2号国道187号との分岐部に架かる)
  • 出合橋(岩国市錦町、宇佐川上の錦川本流との合流地点付近の国道434号。国道187号との分岐部に架かる)
  • 渡瀬橋(周南市内の菅野湖(菅野ダムのダム湖)に架かる。国道434号)

関連項目

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