遊星爆弾

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遊星爆弾(ゆうせいばくだん)は、アニメ宇宙戦艦ヤマト』『宇宙戦艦ヤマト2199』に登場した架空の兵器

概要

小惑星や隕石のような外観を持つ、侵略国家ガミラスの地球攻撃用の爆弾である。標的となる惑星の大気圏に突入すると、大気との摩擦により赤く尾を引く火の玉となってその惑星の地表に落着、そこに住む生命体や生態系に多大な被害を及ぼす。

また、この兵器は地球をガミラス人の生活に適した放射能の豊富な環境に改造するという役割も持っている。

劇中での登場

西暦2190年代の初め頃から始まった、ガミラス軍による同爆弾の無差別攻撃は破壊の限りを尽くし、海を完全に蒸発させ地上の殆どの生命を死滅させると共に、地表を放射線で汚染して生き残った人類を地下都市へと追いやった。ガミラス軍冥王星前線基地のコントロールにより、一日当たり数十発の単位で地球へ到達していたが、同基地の壊滅により遊星爆弾の攻撃は止むことになった。

ゲームにおける設定

PlayStation用ゲームソフト『宇宙戦艦ヤマト 〜遥かなるイスカンダル〜』にて、新たに設定が追加された。小惑星の前方にマイクロブラックホールを人工的に創り、その質量誘導により、小惑星に運動エネルギーを与えて遊星爆弾を作製しているとされた。

PlayStation 2用ゲームソフト『宇宙戦艦ヤマト イスカンダルへの追憶』においては、デスラーはガミラス星の爆発により、暴走したイスカンダルを制御する方法として、この遊星爆弾の原理を応用することを提案している。

宇宙戦艦ヤマト2199における設定

リメイク作である『宇宙戦艦ヤマト2199』では、改造したエッジワース・カイパーベルト天体に属する微惑星を反射衛星砲によって推進し、地球へのコリジョンコースに乗せることで遊星爆弾にするという設定が加えられている。

微惑星内部には環境改造用植物の種子が埋め込まれており、地球へ衝突すると同時に種子がばらまかれ、発生した植物が胞子を放出することにより大気が改造されていく。そのため本作では放射能汚染の設定は存在しない。

また、地球側によって「型式MN3」などの型式が与えられており、形状は『宇宙戦艦ヤマト』での球体から不定形へ変更されている。

松本作品における類似の兵器

『ヤマト』シリーズの主要スタッフである松本零士の他作品にも、これと同様あるいは類似した兵器などが登場する。

宇宙海賊キャプテンハーロック』原作では、これに似た無数の発熱飛行物体が登場し、ハーロックが「遊星爆弾の一種か?」と乗組員に問う場面がある。

新竹取物語 1000年女王』では、地球乗っ取りをたくらむ惑星ラーメタル側の宇宙船として、アフリカ大陸の1.5倍にもなる大陸を利用した「大陸船」が登場。地球の大気圏に突入した際に大陸船は砕け散り、その中から「宮殿船」という宇宙船が出現する。ラーメタル側はその際に生じた無数の破片を隕石として地球に落着させ、質量兵器として利用している。また、映画版『1000年女王』では地球に無数の隕石が落下、東京が天変地異に見舞われるという場面があり、遊星爆弾を彷彿とさせるものとなっている。

アニメ作品『宇宙交響詩メーテル 銀河鉄道999外伝』では、メテオシェルと呼ばれる類似の兵器が登場。ラーメタルの機械化を進めるメーテルの母・ラー・アンドロメダ・プロメシュームのいる首都に向けて、反乱軍の首謀者が使用する場面がある。

その他

関連項目

テンプレート:宇宙戦艦ヤマト