速見郡

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速見郡(はやみぐん)は、大分県のテンプレート:郡データ換算

以下の1町を含む。

歴史

古代

740年(天平12年)頃までに成立したとされる『豊後国風土記』において、豊後国の8つの郡のひとつとして速見郡が挙げられている。同書の速見郡の条には、速見郡の名は、景行天皇が巡幸した際に、この地で女王の速津媛(はやつひめ)に迎えられたことに因んで速津媛國と名付けられたものが転じたとされる。771年(宝亀2年)に創祀されたとされる火男火売神社は、鶴見岳の2つの山頂を火之加具土命、火焼速女命(ひやきはやめのみこと)の男女二柱の神として祀っている。

古代より豊後国速見郡の鶴見岳山麓に温泉があることは広く知られていたが、鶴見岳の活発な噴火活動で荒地や沼地になっており、整備されていなかった。『豊後国風土記』や『万葉集』には、現在の柴石温泉血の池地獄にあたる「赤湯の泉」や、鉄輪温泉の地獄地帯にあたる「玖倍理(くべり)湯の井」等についての記載がある。また『伊予国風土記』逸文には、大国主命が鶴見山麓から湧く「速見の湯」を海底に管を通して道後温泉へと導き、少彦名命の病を癒したという神話が記載されている。

範囲は、おおむね現在の別府市のほぼ全域(内成を除く)、杵築市の一部(旧大田村及び東部を除く)、速見郡全域、由布市の一部(旧湯布院町)にあたる。また、承平年間(931年 - 938年)に成立した『和名類聚抄』には、速見郡に、朝見、八坂、由布、大神、山香の5郷があったと記されている。

式内社

延喜式神名帳に記される郡内の式内社テンプレート:式内社一覧/header テンプレート:豊後国速見郡の式内社一覧 テンプレート:式内社一覧/footer

近現代

明治22年以前 明治22年4月1日 明治22年 - 明治45年 大正元年 - 大正15年 昭和元年 - 昭和19年 昭和20年 - 昭和29年 昭和30年 - 昭和63年 平成元年 - 現在 現在
杵築町 杵築町 杵築町 昭和8年4月1日
杵築町
杵築町 昭和30年4月1日
杵築市
平成17年10月1日
杵築市
杵築市
東国東郡
大内村
東国東郡
大内村
東国東郡
大内村
東村 東村 東村 昭和11年1月1日
杵築町に編入
八坂村 八坂村 八坂村 八坂村 八坂村
北杵築村 北杵築村 北杵築村 北杵築村 北杵築村
中山香村 中山香村 中山香村 昭和13年10月1日
町制
昭和26年4月1日
山香町
昭和30年3月31日
山香町
東山香村 東山香村 東山香村 東山香村
上村 上村 上村 上村
立石村 明治31年9月27日
町制
立石町 立石町 立石町
山浦村 山浦村 山浦村 山浦村 山浦村
日出町 日出町 日出町 日出町 昭和29年3月31日
日出町
日出町 日出町 日出町
豊岡村 明治31年3月19日
町制
豊岡町 豊岡町
藤原村 藤原村 藤原村 藤原村
川崎村 川崎村 川崎村 川崎村
大神村 大神村 大神村 大神村
南端村 南端村 南端村 南端村 南端村 昭和31年8月1日
(南畑の一部)
日出町に編入
昭和31年8月1日
(天間・南畑の一部)
別府市に編入
別府市 別府市
別府村 明治26年4月11日
町制
明治39年4月1日
別府町
大正13年4月1日
市制
別府市 別府市 別府市
浜脇村 明治26年4月11日
町制
御越村 明治34年11月1日
町制
大正14年1月1日
改称
亀川町
昭和10年9月4日
別府市に編入
石垣村 石垣村 石垣村
朝日村 朝日村 朝日村
湯平村 明治32年3月7日
大分郡
大分郡
湯平村
大分郡
湯平村
大分郡
湯平村
昭和30年2月1日
大分郡
湯布院町
平成17年10月1日
由布市の一部
由布市
北由布村 北由布村 北由布村 昭和11年4月1日
由布院村
昭和23年1月1日
町制
昭和25年2月1日
大分郡
南由布村 南由布村 南由布村

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テンプレート:豊国二国の郡