臨汾市

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臨汾市(りんふん-し)は、中華人民共和国山西省南部、汾河下流域にある地級市。古称は尭都。伝説上、の故郷とされる。

歴史

臨汾は華夏文化の発祥の地とされ、『帝王世紀』によればが都城を設けた平陽が現在の臨汾に当たるとされる。またによる九州設置の際には冀州が設置された。

春秋時代が国都を置き統治し、戦国時代に晋がに分裂すると、韓が平陽に都城を設け臨汾を統治していた。

による中国統一が達成されると、郡県制が施行され、臨汾は河東郡が設置され漢代まで継承された。三国時代には247年正始8年)ににより平陽県が設置されている。その後も中原地区の要衝としての地勢的価値が高く前趙を建国した劉淵309年河瑞元年)にこの地に遷都している。

北魏による支配下では晋の古称である唐の名称が州名に採用された時期もあったが、隋代になると583年(開皇3年)に臨汾郡が設置されこの名称が現在まで継承されることとなった。

解放後1948年2月、晋南区として行政改編を受け、その後臨汾専区、晋南専区、臨汾専区と行政の変遷があった。1978年に臨汾行政公署が成立、1983年には臨汾市が成立し、更に2000年11月1日に地級市に昇格し現在に至っている。

行政区画

1区2市14県を統轄する。

年表

臨汾専区(1949年-1954年)

晋南地区

  • 1954年4月9日 - 臨汾専区(18県)・運城専区(17県1鎮)が合併し、晋南専区が発足。(30県1鎮)
  • 1955年7月28日 - 運城鎮安邑県に編入。(30県)
  • 1958年5月29日 (28県)
    • 隰県・大寧県が合併し、隰寧県が発足。
    • 霍県・汾西県が合併し、霍汾県が発足。
  • 1958年11月21日 (1市13県)
    • 晋東南専区沁水県の一部が翼城県に編入。
    • 曲沃県・新絳県および襄汾県・絳県の各一部が合併し、侯馬市が発足。
    • 浮山県および襄汾県の残部が臨汾県に編入。
    • 絳県の残部が翼城県・聞喜県垣曲県に分割編入。
    • 永和県・隰寧県・石楼県・蒲県が合併し、呂梁県が発足。
    • 吉県が郷寧県に編入。
    • 霍汾県・洪趙県が合併し、洪洞県が発足。
    • 河津県稷山県に編入。
    • 安邑県・解虞県および臨猗県・永済県の各一部が合併し、運城県が発足。
    • 臨猗県の残部が万栄県に編入。
    • 永済県の残部が芮城県に編入。
    • 夏県が聞喜県・垣曲県に分割編入。
  • 1959年3月22日 - 万栄県が稷山県に編入。(1市12県)
  • 1960年1月7日 (1市18県)
    • 運城県の一部が分立し、臨猗県が発足。
    • 稷山県の一部が分立し、万栄県が発足。
    • 臨汾県の一部が分立し、浮山県が発足。
    • 洪洞県の一部が分立し、霍汾県が発足。
    • 呂梁県の一部が分立し、蒲県石楼県が発足。
  • 1961年7月9日 (1市26県)
    • 霍汾県が分割され、霍県汾西県が発足。
    • 侯馬市・翼城県・聞喜県の各一部が合併し、絳県が発足。
    • 聞喜県の一部が分立し、夏県が発足。
    • 侯馬市・臨汾県の各一部が合併し、襄汾県が発足。
    • 郷寧県の一部が分立し、吉県が発足。
    • 運城県の一部が分立し、永済県が発足。
    • 呂梁県が分割され、大寧県永和県隰県が発足。
  • 1962年3月27日 (1市28県)
    • 侯馬市の一部が分立し、新絳県が発足。
    • 稷山県の一部が分立し、河津県が発足。
  • 1963年3月16日 - 侯馬市が県制施行し、曲沃県となる。(29県)
  • 1970年1月11日 - 晋南専区が晋南地区に改称。(29県)
  • 1970年3月21日
    • 臨汾県・曲沃県・吉県・郷寧県・安沢県・大寧県・永和県・蒲県・汾西県・隰県・洪洞県・霍県・浮山県・翼城県・襄汾県・石楼県が臨汾地区に編入。
    • 河津県・稷山県・新絳県・聞喜県・夏県・平陸県・永済県・芮城県・垣曲県・絳県・運城県・万栄県・臨猗県が運城地区に編入。

臨汾地区(1970年-2000年)

臨汾市

  • 2000年6月23日 - 臨汾地区が地級市の臨汾市に昇格。(1区2市14県)
    • 臨汾市が区制施行し、堯都区となる。

経済

臨汾には960億トンという豊富な石炭埋蔵量が確認され郷寧を中心に炭鉱開発が進められている。また鉄鉱石石膏なども産出されているが、これら鉱業の発達に伴い2007年にはブラックスミス研究所による世界の十大汚染地域に指定されるなど深刻な環境問題を引き起こしている。

古跡

鉄仏寺、堯廟、堯陵、竜子祠、后土廟

友好都市

外部リンク

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