紅海

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紅海(こうかい、テンプレート:Lang-he, テンプレート:Lang-ar, テンプレート:Lang-fr)は、アフリカ東北部と、アラビア半島とに挟まれたである。

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左側の細長い海域が紅海

長さ2250km、幅最大355km、面積438,000km2、平均水深491m、最深部2211m。海水は強い蒸発作用(少ない降雨)、流入河川無し、インド洋との限られた循環などにより塩分濃度は3.6%~3.8%と高い。北部にはシナイ半島があり、チラン海峡を通じてアカバ湾と繋がっている。また、北西部にはスエズ湾があり、スエズ湾はスエズ運河を経て地中海と繋がっている。また、南部はバブ・エル・マンデブ海峡を経てアデン湾と繋がっている。同海峡は国際海峡である。域内には大きな島嶼は無く、沿岸部に小島嶼が数多くある。エリトリアのダフラク諸島、サウジアラビアのファラサン諸島、イエメンのカマラン島などがある。

2012年、海底火山の活動で新しい島が生まれた[1]

海水

目立った河川が流れ込んでいないこともあり海水の透明度が高く、200種ものサンゴが生息するなど固有種も多いことからダイバーにとって憧れの対象である。とりわけ、エジプトがその経済的恩恵を享受している。海水の表面温度は夏に34度Cに達するが、サンゴの白化が見られないのは熱を吸収する藻類によると考えられる。海水の蒸発が激しいため塩分濃度は40パーミルと世界平均35パーミルより高い。目立った海流は存在しない。スエズ湾付近では北西の風が卓越するが、紅海南部では季節により変わる。

名前

紅海の海水は決して赤くはない。紅海はギリシャ語のエリュトゥラー海の直訳で、赤いという謂れには諸説ある。一つに、昔方角を色分けして考えた(例えば北の黒海)ため、南を表す赤となった。ヘロドトスも赤い海と南の海を交互に使った。また、エジプトの砂漠を赤い大地と言ったことがあり、その大地の海という意味、などである。

形成

紅海は地球の裂け目、地溝帯に海水が溜まった場所である。アフリカプレートとアラビアプレートが始新世に裂け始め、現在も拡大している。マントルからのマグマ上昇のため海底火山がいくつも島を形成し、その一つは2007年に激しく噴火した。

紅海沿岸の現在の国家

脚注

  1. テンプレート:Cite news

関連項目

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