第1次大隈内閣

テンプレート:日本の内閣記事 与党となった憲政党のうち、旧進歩党系の大隈を首相に、旧自由党系の板垣退助を特に内務大臣に迎えて組織したため、大隈の「隈」と板垣の「板」をとって隈板内閣（わいはんないかく）ともいう。日本初の政党内閣。

在職期間

• 1898年（明治31年）6月30日 - 同年11月8日
• 在職日数132日

概要

第3次伊藤内閣が伊藤博文の政党組織準備（のちの立憲政友会）のために総辞職し、元老が議会勢力に妥協した結果、当時衆議院第一党であった憲政党の首班大隈と板垣に大命が降下して組閣された。首班が議会（衆議院）に議席を持たないという意味ではやや条件を欠くが、軍部大臣以外を政党人によってかためたという点では、日本史上初の政党内閣であるといえる（当時の制度上、軍部大臣は将官以外就任できなかった。また、爵位を持つ者には衆議院議員の被選挙権がなく、大隈は維新以来の功労で伯爵となっていたため衆議院議員に立候補できなかった）。

しかし寄合所帯の憲政党内部では、旧進歩党系と旧自由党系の軋轢が強く、自由党系が求めていた星亨の外相任命を大隈が拒んで自ら兼務を続けたことに加え、文相尾崎行雄の共和演説事件による罷免をめぐり後任人事が両者間で紛糾し、星らによる憲政党の分裂騒ぎに発展。組閣後4ヶ月余りで総辞職を余儀なくされた。

国務大臣

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職名	代	氏名		出身等	在職期間	備考
内閣総理大臣	8	大隈重信	100px	佐賀閥 憲政党（旧進歩党系） 伯爵	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）11月8日
外務大臣	13	大隈重信	100px	佐賀閥 憲政党（旧進歩党系） 伯爵	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）11月8日
内務大臣	17	板垣退助	100px	土佐閥 憲政党（旧自由党系） 伯爵	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）11月8日
大蔵大臣	10	松田正久	100px	衆議院 憲政党（旧自由党系）	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）11月8日
陸軍大臣	10	桂太郎	100px	長州藩 子爵 陸軍大将	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）11月8日
海軍大臣	10	西郷従道	100px	薩摩藩 貴族院 国民協会会頭 伯爵 海軍大将 陸軍中将	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）11月8日
司法大臣	12	大東義徹	100px	衆議院 憲政党（旧進歩党系）	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）11月8日
文部大臣	16	尾崎行雄	100px	衆議院 憲政党（旧進歩党系）	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）10月27日
	17	犬養毅	100px	衆議院 憲政党（旧進歩党系）	1898年（明治31年）10月27日 - 1898年（明治31年）11月8日
農商務大臣	18	大石正巳	100px	憲政党（旧自由党系）	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）11月8日
逓信大臣	12	林有造	100px	衆議院 憲政党（旧自由党系）	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）11月8日
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その他の人事

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職名	代	氏名		出身等	在職期間	備考
内閣書記官長	8	鮫島武之助	100px	薩摩藩 貴族院	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）7月7日
	9	武富時敏	100px	衆議院 憲政党（旧進歩党系）	1898年（明治31年）7月7日 - 1898年（明治31年）11月8日
法制局長官	6	梅謙次郎	100px	帝国大学法学部教授	1898年（明治31年）6月30日 - 1898年（明治31年）7月27日
	7	神鞭知常	100px	衆議院 憲政党（旧進歩党系）	1898年（明治31年）7月27日 - 1898年（明治31年）11月8日
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外部リンク

• 首相官邸 - 第1次大隈内閣

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