沖縄工業高等専門学校

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:高等専門学校 沖縄工業高等専門学校 (おきなわこうぎょうこうとうせんもんがっこう)は、沖縄県名護市字辺野古にある高等専門学校である。2004年に設立された沖縄県初の高専である。通称(略称)は沖縄高専。沖縄県内では単に「高専」と略す場合が多い。

第1期卒業生が誕生した後の平成21年度より専攻科が設置された。

沿革

  • 2004年4月10日 開校式。
  • 2004年4月21日 沖縄工業高等専門学校産学連携協力会発足。
  • 2006年4月 技術支援センター設置。
  • 2007年4月 地域共同テクノセンター設置。
  • 2009年3月21日 第一回卒業式を挙行。沖縄高専初の卒業生が誕生。
  • 2009年4月 専攻科(創造システム工学専攻)設置。

概要

  • 沖縄高専は、平成16年4月沖縄県名護市辺野古に創立された国立高専のひとつ。各学年約160名で構成されている。
  • 一般的な国立高専に設置されている専攻科は平成21年4月より設置された。
  • NHK主催の高専ロボコンでは、設立3年目の平成18年から3年連続全国大会に出場、平成20年には設立5年目で全国優勝の快挙を成し遂げた。
  • 約560人が収容できる学生寮があり、2年生までは全寮制である。3年生以降は希望入寮制で、退寮した学生は辺野古付近や名護市街のアパートを利用したり、自宅から登校している。
  • また、3年生以降の寮外生で学校が定期的に行う安全講習会を受講し、車両通学届が受理された学生はバイクや自動車による登校が可能である。
  • 制服はなく、服装や身なりは自由である。

設置学科(括弧内は略称)

本科(準学士課程)

  • 機械システム工学科 (MS)
  • 情報通信システム工学科 (IC)
  • メディア情報工学科 (MI) TOPPERSプロジェクトの特別会員になっている。
  • 生物資源工学科 (BR)

各学科1クラス(定員約40名)で構成されており、各学科の専門課程及び全学科共通の一般課程を受講する。卒業生には「準学士」の称号が与えられる。

略称の由来

  • 機械システム工学科 ⇒ Depertment of Mechanical System Engineering
  • 情報通信システム工学科 ⇒ Depertment of Information And Communication System Engineering
  • メディア情報工学科 ⇒ Depertment of Media Information Engineering
  • 生物資源工学科 ⇒ Depertment of Bioresources Engineering

呼び方について

他高専のような「M科」「E科」などの呼び方は存在しない。 学生や教員の会話の中では、機械システム工学科は「機械」、情報通信システム工学科は「情報」、メディア情報工学科は「メディア」、生物資源工学科は「生物」または「生物資源」と呼称される。

専攻科(学士課程)

専攻科は「創造システム工学専攻(AC)」の名称で平成21年度に設置された。 「創造システム工学専攻」内には、本科に設置されている各学科の分野に対応できるように、

  • 機械システム工学コース(AMS)
  • 電子通信システム工学コース(AEC)
  • 情報工学コース(AIE)
  • 生物資源工学コース(ABE)

の4つのコースを設けている。

歴代校長

  • 初代:糸村 昌祐(開校~2010年3月)
  • 2代目:伊東 繁(2010年4月~現在)

特徴

  • 入学時にはノートパソコンの所持が義務付けられているため、全学生がノートPCを所持している。
    • 学内施設内のほぼ全域で無線LANの使用が可能であるが、20:00以降は通信が不安定になりやすく、接続エラーが多発する。
  • PCを授業でも積極的に利用し、レポートを始めとする多くの課題はPCで作成し提出する事になっている。授業評価などもウェブ上のアンケートで行われる。
  • 講義も教員がスライド資料を用意して行われる場合が多い。

立地

  • 沖縄高専の周囲は山と国道に囲まれている。国道を挟んで向かいに学生寮があり、道路上方をまたぐブリッジで繋がれている。
  • 学生寮から数分歩くと辺野古区の住宅街があり、区の催し物に学生が参加することも多く、周辺住民との交流も盛んである。
  • 沖縄高専から15分ほど歩くとコンビニエンスストアがあり、学生や教職員が利用する姿が見られる。
  • 沖縄高専が設立された事により、周辺地域に学生向けのアパートが多く設置されている。
  • 校舎裏の山中には米軍の演習場があり、日中夜間問わず小銃の音や大砲の音が聞こえる。授業にほぼ支障はないが、過去に廃弾処理が行われた事があり、その時は爆発音と共に教室の扉や窓ガラスなどが大きく揺れ、爆発音と振動音が収まるまで授業が中断されることがあった。また、ヘリが低空飛行することも時折起こる。(ヘリの着陸地点と思われる場所がGoogle Earthで確認できる)
  • 近隣にはコンビニエンスストアや個人商店しかなく、書店や大型スーパーのある名護市街地へはバスで約30分、徒歩では約3時間かかる。
  • 辺野古住宅街を抜けた先に海があるが、高専生は遊泳禁止になっている。

施設・設備

創造実践棟、メディア棟

  • 創造実践棟
    • 講義室と演習室、教員の研究室などがあり、講義のほとんどは創造実践棟内で行われる。
  • メディア棟
    • 事務室や図書室、保健室や会議室、学生相談室、レストラン、学生会室などがある。また講演会や集会はメディア棟の視聴覚ホールで行われる。視聴覚ホールには、100インチの大型スクリーンがあり、それを利用してプレゼンテーションを行ったり、映像作品を鑑賞することができる。
    • 沖縄高専で実施される授業のうち、情報技術の基礎(全学生必修科目)や多聴(科目名は実用英語(TOEIC))、情報通信システム工学科の一部の科目はメディア棟内のIT教室やCALL教室で行われている。
    • 図書館には、一般的な蔵書の他に技術書や多読に利用される英語書籍が多い。

体育施設

  • 体育館内には、アリーナ、格技場、トレーニングルーム、伝統芸能道場がある。また、体育館屋上には25mのプールが設置されている。
  • 野外運動場には、400mトラック、4面のテニスコート、球場がある。

夢工場

機械システム工学科が主に利用する夢工場と呼ばれる工場が体育館横にある。 工場内には様々な機械がある工場部分と講義室がある。

学生寮

  • 学生寮はA棟・B棟・C棟の3つの棟からなり、A棟は女子寮、B棟は男子寮、C棟は共用棟となっている。
  • 他高専のような寮の名称は特にない。
  • 2年までは特別な理由がない限りは全寮制である。(3年次以上は希望者の中から選考により選抜される)
  • 基本的に全員1人部屋が割り当てられる。
  • 寮の入り口および各男女各棟入り口にはセキュリティがあり、学生証などに内蔵されている非接触ICカードによりセキュリティを解除することができる。
  • また、敷地内には赤外線センサーや監視カメラがあり、警備員が24時間常駐している。
  • 各部屋エアコンが設置されており、また学内ネットワーク及び外部インターネットに接続するためのLANポートも設置されている。
  • 男女各棟にラウンジがあり、PBLなどでディスカッションなどを行う際に重宝されている。
  • 寮内には男子棟3箇所、女子棟2箇所にモノクロプリンターが設置されており、資料やレポートなどをパソコンから印刷することができる(プリンターは創造実践棟にも設置されている)
  • 20時10分が寮の門限であり、それ以降は外部につながるドアが完全にロックされる。
  • 校舎とは国道を挟んで向かいに位置するため、国道をまたぐように寮と校舎を繋ぐブリッジが架かっている。
  • 21時~23時までは学習時間帯が設けられている
  • 消灯時間は23時30分である。ただし、テスト前になると消灯時間が午前1時まで延長される。

A棟(女子寮)

  • 8階建だが居室があるのは3〜8階のみである。
  • 収容人数は140人と男子に比べて大幅に少なく、今は満員状態になっている。
  • 洗濯室・補食室が隔階にしかない。

B棟(男子寮)

  • 9階建てで、収容人数418人である。
  • A棟と違い、各階に洗濯室・補食室がある。

C棟(共用棟)

  • 5階建てで、1階に事務室とロビー、2階に男子浴室、4階に女子浴室、5階に多目的室と相談室がある。
  • 1階と5階に各棟との出入り口がある。外部には1階の玄関部分と、5階のブリッジとの出入り口から繋がっている。

年間行事

以下のような行事が実施、または予定されている。

  • 4月:春休み、入学式、始業式
  • 5月:学生会議会
  • 6月:前期中間試験
  • 7月:オープンキャンパス、七夕祭、サマースクール
  • 8月:前期末試験、夏休み
  • 9月:夏休み
  • 10月:消防訓練(予定)、ロボットコンテスト九州沖縄地区大会、学生議会
  • 11月:高専祭
  • 12月:後期中間試験、学生集会、学生会議会、ツーデーマーチ、冬季休業日
  • 1月:学習到達度試験(3年次)、後期期末試験
  • 2月:学生会議会、終業式、春休み
  • 3月:卒業式

アクセス

路線バス

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  • 第二辺野古バス停
    • 22番・名護~うるま線 (沖縄バス
    • 77番・名護東(辺野古)線 (沖縄バス)

出身著名者

2009年3月に初の卒業生が誕生。

関連項目

外部リンク

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