水谷勇夫

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水谷 勇夫(みずたに いさお、1922年 - 2005年)は、愛知県名古屋市生まれの現代美術家。

膠絵(にかわえ)と称する和紙日本画顔料を使った現代絵画で1960年頃から国内外の注目を浴びる。(本人は『日本画』という言葉を嫌って使わなかった) 自らの戦争体験をもとに人間存在の不条理矛盾を暴きだすような気迫のある作品を生み出した。1963年には角川書店刊世界美術全集 戦後日本美術にも掲載される。

舞台美術も手がけ、舞踏の土方巽大野一雄麿赤兒などの舞台美術を担当する。また概念芸術松澤宥とも親交が深く、行動芸術「玄界遍路」などコンセプチュアル(概念的)な仕事も行った。 社会の底辺で迫害される側の人間に目を向け、公害差別など社会的なテーマを扱った作品も多い。 表現活動は絵画にとどまらず、陶器を使ったインスタレーション(本人は窯造形と呼んだ)や書作品も手がけた。書ではNHK大河ドラマ「琉球の風」の題字を担当した。 また、杉浦明平小説、『小説渡辺崋山』の挿絵も担当する。

2005年、腹部大動脈りゅう破裂のため愛知県半田市の病院で死去。

主な展覧会等

パブリック・コレクション

外部リンク