民主運動 (日本)

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民主運動とは、ソ連によるシベリア抑留時に発生した、旧日本軍人及び民間人などによる一連の思想運動。

本来の民主運動を意味する、Демократическое движение(デモクラチーチェスコエ・ドヴィジェーニエ)とロシア人学者が称する例は皆無に近い。違う用語をあてる。

反対派を「反動」や「前職者」として認定し、吊し上げを行った。リーダー格は日本しんぶん編集部と、日本共産党関係者(多くは後に離党及び除名)、ソ連国家保安委員会に胡麻を擦る一部の人間たちであった。彼らは、「アクチフ」や「アクチィブ」、「アクティブ・メジャー」、「民主委員」「民主メンバー」などと呼ばれた。

帰還後、「民主委員」の殆どは転向し、謝罪をしたり、一切の政治活動から手を引いた。中には正反対の主義を掲げる自由民主党に転じた者もいる。この運動の壮絶さから、多くの抑留者は運動について語ろうとはせず、大半が未だ沈黙を保っている。

関連項目

参考文献

  • 今立鉄雄「日本しんぶん 日本人捕虜に対するソ連の政策」1957年、鏡浦書房
  • 浅原正基「苦悩のなかをゆく―私のシベリア抑留記断章」1991年、朝日新聞社

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