樽沢トンネル

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:統合文字 テンプレート:Infobox tunnel 樽沢トンネル(たるさわトンネル)は、東日本旅客鉄道吾妻線岩島駅 - 川原湯温泉駅間にあるトンネルである。山の出っ張りを掘り抜いたものだが、全長約7.2m日本一短い鉄道トンネルとなっている。

群馬県吾妻郡東吾妻町国道145号吾妻川吾妻渓谷と並行した位置にある。併走する国道には日本最短のトンネルであることを示す案内板やベンチ(歩道上)が設置されており、川原湯温泉駅の観光案内図にも記されている。

歴史

1946年昭和21年)の長野原線(当時)開通時にトンネルも完成した。戦時中の突貫工事により作られたトンネルである。この程度の長さの岩場ならば通常は切り崩すか切り通しとすることが多いが、このような短いトンネルになったのかについては、吾妻渓谷の景観を損なうとの理由、強固な岩のためトンネルとした方が工費や工期が削減できた、現場工事の責任者がトンネルの上に生えている一本松を残したかったなどの諸説がある。

八ッ場ダム工事の進捗に伴い、樽沢トンネルを含む吾妻線の岩島駅 - 長野原草津口駅間は将来的にルートが変更される予定。トンネル自体は水没を免れる地域にあるが、用途廃止となる。そのため、地元の一部の人々の間には何とか残せないかという声も出ている。

2009年に自由民主党から民主党への政権交代により八ッ場ダム建設事業がいったん中止されたが、ダム工事中止期間中も吾妻線の新線建設や付帯道路の建設は中止されず進められていた。

2013年12月18日の「八ツ場ダム水没関係5地区連合対策委員会」において、2014年秋に吾妻線岩島駅 - 長野原草津口駅間を新線に切り替える予定であることが報告された。[1]

アクセス

吾妻線川原湯温泉駅から国道145号に沿って約2kmほど歩いたところにある。トンネルから大前方面に少し進むと小規模な駐車スペースがある。

脚注

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  1. 2013年12月19日付、上毛新聞による報道