柴宜弘

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テンプレート:BLP unsourced 柴 宜弘(しば のぶひろ、1946年8月27日 - )は、東京大学名誉教授。ECPD 国連平和大学客員教授。専門はバルカン史。東京都生まれ。

略歴

著書

単著

  • ユーゴスラヴィアの実験――自主管理と民族問題と』(岩波書店, 1991年)
  • 『ユーゴスラヴィアで何が起きているか』(岩波書店, 1993年)
  • 『バルカンの民族主義』(山川出版社, 1996年)
  • 『ユーゴスラヴィア現代史』(岩波書店[岩波新書, 1996年)
  • 『図説バルカンの歴史』(河出書房新社, 2001年/改訂新版, 2006年/増補改訂新版, 2011年)

共著

編著

  • 『もっと知りたいユーゴスラヴィア』(弘文堂, 1991年)
  • 『バルカン史』(山川出版社, 1998年)
  • 『バルカンを知るための65章』(明石書店, 2005年)
  • 『バルカン史と歴史教育――「地域史」とアイデンティティの再構築』(明石書店, 2008年)

共編著

  • 佐原徹哉)『バルカン学のフロンティア』(彩流社, 2006年)
  • 『東欧地域研究の現在』、柴宜弘・木村真・奥彩子編、山川出版社、2012年

訳書

論文

単著

  • 「南スラブ人統一国家形成をめぐって―ユーゴスラヴィア・1917-1921」,『歴史学研究』,青木書店,403,18-23,1973
  • 「南スラブ人統一国家形成と社会主義運動―ユーゴ共産党創設期の民族政策を中心に」,『歴史学研究』,青木書店,409,60-70,1974
  • 「ユーゴ自主管理の新しいルーツ―「赤旗事件」の歴史的な意義をさぐる」,『エコノミスト』,毎日新聞社,56(8),50-54,1978
  • 「ユーゴスラヴィア:1945-1948年」,『歴史学研究』,青木書店,465,27-34,1979
  • 「ソ連・東欧(戦後日本の国際政治学)」,『季刊国際政治』,日本国際政治学会,61-62,174-186,1979
  • 「マケドニア問題と南スラブ人連邦構想―ユーゴスラヴィア・ブルガリア関係の一考察」,『共産主義と国際政治』,日本国際問題研究所,4(2),19-34,1979
  • 「オーストリア=ハンガリー―二重王国のボスニア統治と「青年」ボスニア運動」,『史観』,110,71-85,1984
  • 「東欧諸国の党指導部の変遷」,『ソ連研究』,日本国際問題研究所,2,111-125,1986
  • 「多民族国家と少数民族問題―ユーゴスラヴィアのアルバニア人の場合」,『千葉敬愛経済大学研究論集』,31,177-214,1987
  • 「欧州安全保障協力会議(CSCE)とN+N協力:ユーゴスラヴィアの活動を中心に」,『敬愛大学研究論集』,38,65-82,1990
  • 「転換期の世界―ユーゴスラヴィア―危機にたつ連邦制」,『歴史評論』,校倉書房,485,86-91,1990
  • 「「連邦解体」へ加速するユーゴスラヴィア (上) 民族・宗教・憲法も求心力を失う」,『世界週報』,時事通信社,72(16),20-23,1991
  • 「「連邦解体」へ加速するユーゴスラヴィア (下) 将来は連邦と国家連合が混ざった「非対称的」な形態に落ち着く?」,『世界週報』,時事通信社,72(17),68-71,1991
  • 「国家分裂の危機迎えたユーゴの暑い夏―米国やECの国際世論も将来の国家形態を大きく左右」,『世界週報』,時事通信社,72(28),10-13,1991
  • 「ユーゴスラヴィア 新たな国家連合の創出が対立の根を断つ」,『朝日ジャーナル』,朝日新聞社,33(40),42-46,1991
  • 「多民族国家ユーゴスラヴィアの解体―民族対立と連邦制の問題」,『国際問題』,日本国際問題研究所,393,33-45,1992
  • 「ボスニア内戦―「作られた」対立を越えられるか」,『世界』,岩波書店,577,24-27,1993
  • 「「民族国家」の理念が旧ユーゴ内戦をこじらせた―ボスニアは各民族の居住地域ごとの帰属意識で分割すべきだ」,『世界週報』,時事通信社,74(11),54-59,1993
  • 「最悪の経済に苦しむ旧ユーゴ3国―ボスニア和平に関係修復の期待つなぐ」,『世界週報』,時事通信社,74(40),16-19,1993
  • 「なお遠いボスニアの民族共存―空爆は回避されたが和平問題は一層複雑に」,『世界週報』,時事通信社,75(10),16-21,1994
  • 「ボスニア和平は本格化するか」,『世界』,岩波書店,595,113-116,1994
  • 「バルカン現代史に見るドイツ」,『ドイツ研究』,日本ドイツ学会,21,91-97,1995
  • 「サラエボ―文化的抵抗のビジョン」,『世界』,岩波書店,606,92-99,1995
  • 「「現地主義」に徹した報道を―ユーゴスラビア内戦報道に接して」,『新聞研究』,日本新聞協会,525,18-20,1995
  • 「大きく狂ったボスニア和平のシナリオ―クロアチアの「セルビア人問題」が波乱要因」,『世界週報』,時事通信社,76(17),54-57,1995
  • 「ボスニア内戦と国際社会の対応―ユーゴスラヴィア解体から和平協定調印まで」,『国際問題』,日本国際問題研究所,434,2-14,1996
  • 「旧ユーゴ・ルポ それぞれの道歩む旧ユーゴ諸国」,『世界週報』,時事通信社,77(41),48-52,1996
  • 「ボスニア和平と旧ユーゴ諸国の現況」,『公研』,公益産業研究調査会,34(12),90-93,1996
  • 「ボスニア和平の行方」,『歴史地理教育』,歴史教育者協議会,559,26-29,1997
  • 「ユーゴスラヴィアの民族紛争」,『世界』,岩波書店,634,238-241,1997
  • 「現代一般(1996年の歴史学会―回顧と展望)」,『史学雑誌』,山川出版社,106(5),1028-1031,1997
  • 「紛争地域 旧ユーゴ・ボスニア内戦の克服は可能か」,『世界週報』,時事通信社,78(24),26-29,1997
  • 「ユーゴ内戦とはなんだったのか」,『現代思想』,青土社,25(14),8-45,1997
  • 「ユーゴスラヴィア コソボ問題の着地点は自治権の回復」,『世界週報』,時事通信社,79(14),32-35,1998
  • 「泥沼化するコソボ紛争」,『世界週報』,時事通信社,79(32),22-25,1998
  • 「コソヴォ問題の歴史的背景」,『歴史学研究』,青木書店,719,39-43,1999
  • 「軍事力では何も解決しないコソボ紛争―求められる停戦と政治解決の仕切り直し」,『世界週報』,時事通信社,80(16),16-19,1999
  • 「孤立を選択するユーゴ大統領ミロシェビッチの素顔」,『中央公論』,中央公論新社,114(6),42-51,1999
  • 「コシュトニツァ新政権の課題」,『世界週報』,時事通信社,81(42),10-13,2000
  • 「コメントに代えて―バルカン諸国共通の歴史認識をつくる試み」,『東欧史研究』,東欧史研究会,24,99-101,2002
  • 「バルカンで進む歴史福教材の出版」,『歴史評論』,校倉書房,632,54-57,2002
  • 「歴史・教科書問題―バルカンで進む歴史教科書を通じての和解の試み」,『立命館言語文化研究』,15(2),33-38,2003
  • 「連合国家セルビア・モンテネグロの解体―モンテネグロの独立とEU」,『海外事情』,54(6),88-101,2006
  • 「国民投票経てセルビア・モンテネグロ解体―「ビロード離婚」で共にEU加盟目指す」,『世界週報』,時事通信社,87(22),6-9,2006

共著

  • 柴・羽場,「「日本と東欧諸国の文化交流に関する国際シンポジウム」の成果と問題点」,『歴史学研究』,青木書店,507,53-56,1982
  • 柴・秋元ほか,「対談 ボスニア・多民族国家の実現を目指して」,『外交フォーラム』,都市出版,11(5),73-76,1998
  • 柴・町田,「対談 ユーゴはどこへ行くのか (1) コソボ空爆から一年」,『未来』,未來社,406,1-7,2000
  • 柴・町田,「対談 ユーゴはどこへ行くのか (2) コソボの平和構築の今後」,『未来』,未來社,407,16-20,2000
  • 柴・町田,「対談 ユーゴはどこへ行くのか (3) コソボの人々の生活とアイデンティティ」,『未来』,未來社,408,12-17,2000
  • 柴・町田,「対談 ユーゴはどこへ行くのか (7) 民族と国家のはざまで」,『未来』,未來社,410,11-21,2000

書評

  • 「木戸翁『バルカン現代史』」,『歴史学研究』,青木書店,460,60-64,1978
  • 「木戸翁著『東欧の政治と国際関係』」,『季刊国際政治』,日本国際政治学会,73,164-168,1983
  • 「書評 岩田真征著『社会主義崩壊から多民族戦争へ―エッセイ・世紀末のメガカオス』」,『アジア経済』,日本貿易振興機構アジア経済研究所研究支援部編,45(4),71-74,2004
  • 「桜井万里子編『ギリシア史』(世界各国史17),山川出版社」,『史学雑誌』,115(12),2082-2083,2006

交友関係

  • 漫画家の坂口尚とは小学校時代の同窓であり、第二次世界大戦下のユーゴスラヴィアを舞台にした坂口の作品「石の花」の制作にあたって考証に協力、また同作品の単行本には、作品の時代背景(ユーゴ現代史)についての解説を執筆している。