松田龍平

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テンプレート:存命人物の出典明記 テンプレート:ActorActress 松田 龍平(まつだ りゅうへい、1983年5月9日[1] - )は、日本俳優東京都出身[2]オフィス作所属[1]

俳優松田優作と女優松田美由紀の長男。弟は俳優の松田翔太、伯母は女優の熊谷真実。妻はモデル太田莉菜[2][3][4]

経歴

6歳で父・松田優作を亡くす。

小学生からサッカーを始める。中学生時代、横河電機のユースクラブ(現横河武蔵野FC)に所属[5]。短期間ではあるがイタリアのセリエAのジュニアチーム[6]にキーパーとして参加。Jリーグ全盛期ということもあり、将来はサッカー選手を目指していた[7]

中学3年生の時、『御法度』の主役を捜していた大島渚の目にとまり、出演を直接要請される。「自分に出来るわけがない」という想いと高校受験を理由に一度は断るも、受験が終わった後なら出来るか?と聞かれ断る理由が無くなってしまう。最終的には自分で考え俳優の道に進むこととなる[7]

1999年、映画『御法度』(大島渚監督)でデビュー。同作により日本アカデミー賞キネマ旬報毎日映画コンクールブルーリボン賞をはじめ、その年度の新人賞を総嘗めにした。当時はその後も俳優を続けるという意思は無かったが、この作品で邦画への興味を抱き、それまで洋画ばかり見ていたため何を見て良いのか分からず、この作品で出会い尊敬した浅野忠信の作品を見始め、以前から好きだった『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督作品、浅野出演の映画『ラブ&ポップ』に大きく影響を受ける[7]

2002年1月、舞プロモーションからオフィス作へ移籍。

2002年、『青い春』(豊田利晃監督)に主演。本作は当時10代の殺人事件が社会問題になっていた時期であり、事務所側としては反対していたものの、脚本が面白く絶対にやりたいと思い「俺はやります」と言い続け、本作が松田自身が初めて自分で選択した仕事となった。この映画をすると決めたと同時に、当時行く理由を見失っていた高校を中退。堀越学園高等学校に通学していたため、同じ芸能界を目指す同級生と居ることは刺激的だったと語るも、それなら学校の外で会えば良いと感じたと語っている。同級生には松本潤中村七之助水川あさみなどがいる。この作品で出会った豊田監督とはその後も『ナイン・ソウルズ』『I'M FLASH!』でタッグを組むこととなる。また新井浩文瑛太との出会いも大きかったと語る[7]

2004年、『夜叉ヶ池』(三池崇史初演出)で舞台初出演。また映画『恋の門』(大人計画松尾スズキ映画初監督作品)ではラブコメディに初挑戦。

2007年、ドラマ『ハゲタカ』(NHK)で連続ドラマ初出演。当初出演予定であった中村獅童の降板により急遽代役で出演し評価を受ける。

2008年、ドラマ『あしたの、喜多善男〜世界一不運な男の、奇跡の11日間〜』で民放ドラマ初出演。これまで民放の連続ドラマに出演していなかった経緯については、タイミングだと語っている[7]

天地人』で大河ドラマ初出演を果たす。脚本が出来ていないので出演は決断だったという。実際に撮影も想像以上にきつかったが、座組との関わり方であったり、自分として他にもっとやり方があったと語り、勉強になったという[7]

2011年、『御法度』から縁があったプロデューサー孫家邦に声をかけられ、映画『まほろ駅前多田便利軒』に出演。「『多田』と『行天』どっちやりたい?」と相談され「どっちでも良い」と答えるも、「たぶん行天だろうな」と思っていた。[7]「行天」はハマリ役と言われ[8]その後も連続ドラマ、続編映画とシリーズ化もされることになる。同時期に話が来た映画『探偵はBARにいる』シリーズを引き受ける際は、『まほろ…』と同じバディもの、さらに「行天」にも通じる「高田」という自由人を演じるにあたって悩んだが、撮影している間に全く違う人物だということに気付くことができた[7]

2013年、映画『舟を編む』では「特に責任を感じて取り組みたかった。」といい[9]同年齢の石井裕也監督と初めてぶつかった作品とし「1人じゃ戦えないことを痛感した」ことや周囲と話さなくてはいけない気持ちを持って現場に向かうようになったことを語った[10]。本作は多くの作品賞を受賞。また松田自身、国内主演男優賞を総なめにした。

ドラマ『あまちゃん』(NHK)で連続テレビ小説に初出演し、能年玲奈演じるヒロインのマネージャー・水口琢磨役として人気を博した[11][12]。出演に関しては宮藤官九郎の舞台『メカロックオペラ R2C2』での縁や、ドラマ『ハゲタカ』のプロデューサー訓覇圭、演出の井上剛が関わっていることがきっかけだという[7]

父、松田優作について

6歳で父親を亡くし、記憶は薄いものの父親の話していたことは全て覚えていると語っている[13]。父親は厳しいなんてものじゃなく、自転車ごと投げられたこともあると語る[14]。幼少期から「あれって(松田優作の)息子だよ」と言われ続けたことは特別な環境だったと振り返り、息子であることを隠したい気持ちがあったと語っているが、芸能一家だということは特に意識したことが無かったという[7]

役者をしていて出会いと縁があると運命を感じたとき、自分一人の力じゃないという力を感じることがあり、それは父親が仕事をしたかった人と自分を会わせて、自分にさせている気持ちになるといい「実際、全部オヤジが仕組んだことかと思うくらい、いろんなことが合致する瞬間がある」と語る。どうしても父親にはなれないこと、なれないのに背伸びする辛さを感じていた時期もあり、13回忌の時に父親に縁があった人たちの前で挨拶することを機に、それまで父親の事が分からなすぎて辛かったが、改めて父親のことを考え分かったことがあり、今は整理がついていることと、弟の松田翔太もそれを感じていた時期があること、『SOUL RED 松田優作』の時には弟が感情的になって撮影が別の日になってしまったことも明かしている[7]

映画『ナイン・ソウルズ』で共演した原田芳雄は芸能界に入る前から付き合いがあったがよく知らなかったといい、撮影していく中で松田優作が尊敬していた人物ということもあり、原田をフィルターにして父親の背中を見ていたという。父親のことを愛してくれた人は、どこか特別な思いで見てくれているところにすごく助けられており、自分の知らない父親の話を愛情ある目で話してくれることについては「自分にとって幸せでしかない」とも語る[7]

NTT docomo dビデオ(2013年2月)のCMではロバート・デニーロと共演。ハリウッドにて優作が亡くなる直前に共演が決まっていたが叶わず、その経緯があったため息子龍平との共演が実現した[15]

映画『舟を編む』は、プロデューサーが映画『家族ゲーム』の森田芳光監督と父親のぶつかり合いと同じものを求めて企画されたものであり、松田は本作で第38回報知映画賞、主演男優賞を受賞。1983年に同賞を受賞した父親と、史上初の父子での受賞となった[9]

エピソード

テンプレート:雑多な内容の箇条書き

  • 役者になるという選択はデビュー前には考えたこともなかったというが、学校のアンケートで『芸能人になりそうな人は誰?』では1位だった[7]
  • 『御法度』で共演した浅野忠信に大きく影響を受けたと語っており、デビュー当時からインタビューなどで話していたため、事務所へファンからよく浅野のブロマイドが送られてきていた。また同作でアイドル的人気を獲得し、バレンタインにはダンボールに何箱もチョコレートが届いていた[7]
  • 『17才』に1シーンだけ出演している理由について、当時はまだ芸能界の常識も知らなかったため『死びとの恋わずらい』で知り合った三輪明日美猪俣ユキが監督の木下ほうかと繋がりがあったため、事務所に無断で出演しかなり怒られた。だが、今思えば改名前の菊地凛子などが出演し面白いキャスティングになっていると語っている[7]
  • ドラマ『あまちゃん』で共演した能年玲奈には「おもしろい方」と言われ、撮影中に『ゾンビの行進』のモノマネをいきなりしたことや、今後の能年についてお色気路線を薦めたこと、作中で『GMT』を演じた若手女優たちと「しゃべり場」をしていたことなどを暴露された[16]。またあらいぐまラスカルラスカルに似ていると言われ、能年のブログには『ラスカルさん』と書かれている[17][18]。本人はその言葉にピンときていなかったというが、後に「ラスカル」を「オスカル」と聞き間違えていたからだということがピエール瀧に明かされた[19]。また ピエール瀧について「あまちゃん」クランクアップの日まで電撃ネットワークの人だと勘違いしていたことも暴露されている[19]
  • 撮影中、演技について能年が分からないことがあるとよく松田が相談を受けていた[20]。また松岡茉優は「GMT」との距離感について実際に「水口とGMTの関係」を普段から作ってくれていたと語っている[21]
  • 宮藤官九郎はあまちゃん執筆中のインタビューで「世の中をなめた風情」の役をやっている時が素晴らしいからこそ、今後は虐げられたり、大きな声で叫ばなくてはならなかったりする状況の彼が見てみたいといい、『我々クリエイターの発想力がどこまで松田龍平を壊せるか、まさに試される存在』と語っている[7]
  • テストと本番で演技が違うことが多々あり多くの役者から指摘されている。大泉洋はそのことについて認めているものの、「テストで面白いことをやったのに、本番では飽きてやらないってことがしばしばあるのであれはやめてほしいね」と語っている[7]。また『まほろ駅前多田便利軒』の「行天」『探偵はBARにいる』の「高田」については、役柄や役者同士のやりとりを考え台本を覚えずに行くこともあると、周りや松田本人も語っている[22]。しかし、「あまちゃん」の現場で同じように台詞を覚えずに行ったところ、監督がカットを割らず1シーン10分長回しなどがあり、地獄をみた[23]
  • 自分が出演した作品はほとんど見返さなかったり、自分の台詞だけ覚えて現場にはいることもあるため[7]舞台挨拶にて作品について思い出せなかったり、映画が出来上がった時にやっと作品の内容を知る場合がある[24]
  • 「あまちゃん」撮影中、衣装のスーツのまま近くのコンビニに買い物に行き、誰にも気づかれず、一仕事終えた空気を出しながらサラリーマンの群れに紛れられたのがすごく嬉しかったと語っている[23]

出演

役名の太字は主演作品。

映画

テレビドラマ

バラエティ

舞台

ラジオドラマ

CM

その他

  • PES 1stソロアルバム『素敵なこと』(12曲目「OK! MEXICO」に歌唱参加。[35]
  • シンフォニー(2013年1月9日、10日、東京WWW 「TWIN TAIL」のライブにて上映。監督は豊田利晃、共演は渋川清彦[36]

受賞歴

1999年度
2000年度
2007年度
2008年度
2010年度
2011年度
2013年度

脚注

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注釈

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外部リンク

テンプレート:キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞 テンプレート:キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞 テンプレート:毎日映画コンクール男優主演賞 テンプレート:毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞 テンプレート:ブルーリボン賞新人賞

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  2. 2.0 2.1 テンプレート:Cite news
  3. テンプレート:Cite news
  4. テンプレート:Cite news
  5. 『朝日新聞』2000年4月8日。
  6. ハナタレナックス』(HTB)2011年9月15日放送回。
  7. 7.00 7.01 7.02 7.03 7.04 7.05 7.06 7.07 7.08 7.09 7.10 7.11 7.12 7.13 7.14 7.15 7.16 7.17 アクターズ・ファイル 松田龍平より。
  8. テンプレート:Cite web
  9. 9.0 9.1 テンプレート:Cite web
  10. 報知新聞『孤高卒業「話し合わなきゃ」良作できない』インタビュー 2013年9月17日。
  11. テンプレート:Cite web
  12. テンプレート:Cite journal
  13. 映画『SOUL RED 松田優作』より。
  14. テンプレート:Cite web
  15. テンプレート:Cite web
  16. テンプレート:Cite web
  17. テンプレート:Cite web
  18. テンプレート:Cite web
  19. 19.0 19.1 「電気グルーヴのメロン牧場」『ROCKIN'ON JAPAN』2013年7月号より。
  20. 女性自身』 2013年8月20日。
  21. テンプレート:Cite web
  22. テンプレート:Cite web
  23. 23.0 23.1 「僕が愛した作品たち」『CREA』2014年1・2月合併号 p,30より。
  24. テンプレート:Cite web
  25. テンプレート:Cite web
  26. テンプレート:Cite web
  27. テンプレート:Cite web
  28. テンプレート:Cite web
  29. テンプレート:Cite web
  30. テンプレート:Cite web
  31. ラジオドラマCDブック 『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年7月10日、TOKYO FM出版)。
  32. テンプレート:Cite web
  33. テンプレート:Cite web
  34. テンプレート:Cite web
  35. テンプレート:Cite web
  36. テンプレート:Cite web
  37. テンプレート:Cite web
  38. テンプレート:Cite web
  39. テンプレート:Cite web
  40. テンプレート:Cite web
  41. テンプレート:Cite web
  42. 中山雄一朗、第68回毎日映画コンクール発表!『舟を編む』が日本映画大賞(2014年1月21日)、シネマトゥデイ、2014年1月21日閲覧。
  43. テンプレート:Cite web
  44. テンプレート:Cite web


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