東芝ストアー

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東芝ストアー(とうしばストアー)は、東芝及び東芝グループ各社の製品取次・特約店(電器店)の名称で、全国に約7000店ある(2007年5月現在、かつてはパナソニックショップに次いで全国に幅広くきめ細かいネットワークを持っていたが近年は減少が著しい[1][2])。また軽工事や各種リフォーム相談、大量安売りを主体とする量販店に対して「アフターサービスの良さ・きめ細かさ」をセールスポイントとしている。また一部店舗はソニー日本ビクター等の他社製品も併売している。さらに本業の売り上げが落ち込んでいる店舗ではクリーニング店チェーンとフランチャイズ契約を結び、その取次店を兼務するケースもある。

一部地域ではTVCMを流す際に東芝日曜劇場の「光る東芝」や「愛のめぐり逢い」のメロディーを流す場合があった。

他社製品との兼ね合い

石油暖房機器や温水ルームヒーターはコロナ富士通ゼネラル製品が供給されている。さらにTVアンテナブースター・ミキサー・マスト等の属品類も含む)は全ての東芝ストアーが東芝純正品(東芝テクノネットワーク製)のみを販売・取り付けするとは限らず、店舗によってはマスプロ電工日本アンテナDXアンテナ等の他社製品が使用される場合がある。また高級オーディオ製品はかつて「Aurex」ブランドで自社生産されていたが、現在は撤退したため、かつてグループ会社だったオンキヨー製品が供給されている。

さらに白熱電球の生産は2010年を以て完全終了。今後は省エネ型の電球型蛍光灯及びLED電球の生産に移行する旨を子会社の東芝ライテックが発表(現在販売されている東芝製白熱電球は全て「在庫・展示品限り」)。今後東芝ストアーへ供給される白熱電球は他社製品へ切り替わるものと思われる。

かつて自社生産していたスカパーチューナー&アンテナセット[3]は現在、スカパー側よりパナソニック製チューナーとマスプロ電工製衛星アンテナ(CSコンバータ2系統、BS・110度CSコンバータ1系統搭載)がそれぞれ供給されている[4]

汎用TV台もかつては自社生産していたが、ブラウン管TV生産終了と同時に汎用TV台自社生産は終了し(レグザリンク対応)ラックシアター「REGZAオーディオ」シリーズのみとなったため、汎用TV台は主にハヤミ工産(「TIMEZ」ブランド)製品が供給されている。

営業車のデザイン

  • 営業車の色は赤を基本とし、「TOSHIBA」ロゴと各店の店名ロゴを車体側面と後面に白文字で表記している。なお赤地の色を塗らずに店名ロゴのみを表記したり、新車購入当時の無地のままとしている店舗もある。

各種販促支援活動

東芝コンシューママーケティング2008年度より、系列店への販促支援制度を抜本的に改革し、売り上げ増により積極的な店のみを抽出して重点的に販促支援する方針に切り替えると発表した[5]。さらに2009年度は、全国の東芝ストアーの中から売り上げ増に前向きな店舗を約4000店程度選抜した上で、オール電化製品についての講習会を全国9ヶ所で開催する事も決定した。今まではオール電化製品を販売・設置したくても資格取得へのハードルが高い為に難色を示す店舗が多かった事から、今後は各種オール電化工事関連の資格取得を支援する講習会等を通じて東芝ストアーにおけるオール電化製品シェア拡大を図る[6]。また従業員募集も行っており、配属先東芝ストアー店舗で半年間派遣として勤務したのち、雇用主・労働者双方の合意が得られれば引き続き正社員としての勤務が可能。各種資格取得支援も充実しており、(勤務先東芝ストアーにおける)長年の実績が認められれば将来独立し、東芝ストアー自前店舗を新規開業出来る可能性も開ける[7]

かつては(地区毎に東芝ストアー各店が合同で会場を借りての)「東芝とびっきり大市」が全国各地で開催されていたが、近年は(後継者難・経営者の高齢化・売り上げ減により)東芝ストアーの減少が著しく、東芝フェア合展開催を廃止する地区も出ている[8]

注釈

  1. 東日本大震災による津波で被災しプレハブ仮店舗で営業している(岩手宮城福島3県沿岸部の)東芝ストアーでは、検索サイトに「東芝ストアー共同店舗」の表記がされている。
  2. 売り上げが落ち込んでいる店舗では、生き残りをかけて(意欲ある店舗への販促支援・各種研修制度が充実している)パナソニックショップへの鞍替えを選ぶケースも近年続出しており、こうした事も東芝ストアー減少に拍車を掛けている。
  3. DXアンテナが1999年に発売したスカパーSDチューナー「DIR-40」は東芝「CSR-A3」のOEMだった(DIR-70以降はパナソニック「TU-DSR40」のOEMに変更)。
  4. スカパーは2014年5月31日限りで従来の標準画質放送が終了し、ハイビジョン画質放送へと完全移行した(アンテナは従来型を流用可能だが、従来型スカパーSDチューナーはHDチャンネル契約への流用不可)。スカパープレミアムチューナーを現在製造している国内メーカーはパナソニックのみ(マスプロ電工へもチューナーをOEM供給)。
  5. 2008年6月4日付、日経流通新聞7面記事にて報道
  6. 2009年6月25日付、日経産業新聞5面記事にて報道
  7. 年齢制限は無く、第一種普通自動車運転免許を有していれば学歴・職歴不問。採用後は東芝グループによる各種研修・資格取得支援が充実している。
  8. かつては東芝コンシューママーケティングが「For Lifeカタログ」という名称の東芝特選品カタログを発行しており、その旨はかつて東芝のCMでも紹介されていたが、東芝ストアー減少及び東芝フェア廃止地区増加に伴い廃刊された。またかつて全国各地で盛んに放送されていた東芝CM「東芝ストアー編」も現在はごく一部の地区でしか放送されておらず、放送されている地区でもCM料金は(広告主となっている)東芝ストアー各店の自己負担となっている。

関連項目

外部リンク