杏仁豆腐

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杏仁豆腐(あんにんどうふ、きょうにんどうふ、シンレンドウフ、Almond Pudding)は、中国発祥のデザート。「きょうにん」という呼び名がやがて「あんにん」(唐音)にすり替わっていき、現在では「あんにんどうふ」の呼び方が最も一般的である。上海語で「杏仁豆腐」を読むと「あんにんどぅうふ(ghan nyin deu vu)」となる。

概要

本来は薬膳料理の一種で、喘息、乾性咳嗽の治療薬であるアンズ類の種の中の「(じん)」(杏仁(きょうにん)、中国語では「シンレン(xìngrén)」)を粉末にしたもの(杏仁霜)を、苦味を消すために甘くして服用しやすくした料理である。杏仁には薬品用の苦みの強い苦杏仁と食品用の苦みの弱い甜杏仁があり、杏仁豆腐に使用されるのは後者である。

日本では完全な嗜好品デザートとして扱われているため、実際には杏仁を使っていないものが多く、現在日本のスーパーマーケット等で杏仁豆腐として売られているものは、ほとんどが杏仁と似た香りを持つアーモンドエッセンスを用いて作ったものである。しかし、杏仁豆腐にはJAS規格がないため、製造、表示方法に関しては明確に定められておらず[1]、現状では原材料に杏仁が含まれていない商品に「杏仁豆腐」の名称を使っても違反にはならない。また、アーモンドの現代中国語訳が杏仁であるため話がややこしい。実際、殆どの一般的な中国人はここで述べる杏仁ではなくアーモンドを使った豆腐状のデザートだと思っている。

家庭で手作りする場合は、主に牛乳にアーモンドエッセンスもしくはアマレットを加えて作られる。

従来日本で「杏仁豆腐」といえば固めに作ってひし形に切りフルーツと共にシロップに浮かべたフルーツポンチみつまめに近いものが多かったが、テンプレート:いつ範囲は本格的な中華菓子の普及にともない、柔らかめに作ったプリン状のものも見かけられるようになった。

脚注

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関連項目

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  1. 現在の表示は「加工食品品質表示基準」に従っている。