新堂幸司

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

新堂 幸司(しんどう こうじ、1931年8月20日 - )は、日本法学者弁護士。専門は民事訴訟法東京大学名誉教授、愛知大学法科大学院名誉教授。兼子一の弟子。

現在は名誉教授職を除き教職からは退いており、東京大学を定年退官した1992年第二東京弁護士会に弁護士登録し、森綜合法律事務所(現在の森・濱田法律事務所)に客員弁護士として迎えられて以降は、弁護士活動を主に行っている。現在は森・濱田法律事務所を離れ、2011年9月に松村国際法律事務所(現在は新堂の参画により新堂・松村法律事務所と改称)に参画した[1]

人物

1931年生まれ。東京大学に進学し1954年に卒業する。卒業後は、社長宅で家庭教師をしていた縁から新光レイヨン(後の三菱レイヨン)に入社する[2]も、「自分の時間を切り売りしている感覚が嫌になった」ことがきっかけで1週間ほどで退社を決意[2]。退社後は1年間の浪人生活を経て、母校・東京大学に助手として採用された[2]。最初の1年間は商法の助手として働いていたが、のちに声をかけられて民事訴訟法の助手になり、指導教官である兼子一に付く[2]

北海道大学法学部教授(民法学者、内田貴門下)の新堂明子は長女であり、主著の1つである『新民事訴訟法』の改訂作業のサポートなどで父を補佐している[3]。また、次女の新堂桂子も、著書である『新民事訴訟法』の改訂を補佐するなどしている[4]

学説

三ヶ月章が提唱した訴訟物における「新訴訟物理論」「訴訟法説」を承継した上で、訴訟法の独自性を重視した理論を徹底させ、既判力につき、その客観的範囲についての争点効理論や、主観的範囲についての反射効理論等の独自の概念や問題提起を次々と提唱して民事訴訟法学の発展に寄与した。新堂の学説は、判例・実務に直接取り入れられるには至らなかったが、その問題意識が民事訴訟手続の運用の改善に資するところは決して小さくなかった。

学歴

職歴

  • 1958年 東京大学法学部助教授
  • 1968年 東京大学法学部教授
  • 1992年 東京大学法学部名誉教授(定年退官にあわせて)。同年、東海大学法学部教授に就任。
  • 1999年 東海大学法学部退職
  • 2004年 愛知大学法科大学院教授(院長)(-2007年)
  • 2007年 愛知大学法科大学院名誉教授

社会的活動

著書

  • 『経営訴訟 経営法学全集19巻 仮処分』(共著、ダイヤモンド社、1966年)
  • 『講座民事訴訟法1巻から7巻』(編著、弘文堂、1984、1985年)
  • 『条解民事訴訟法』(共著、弘文堂、1986年)
  • 『訴訟物と争点効(上)』(有斐閣、1988年)
  • 『特別講義・民事訴訟法』(編著、有斐閣、1988年)
  • 『訴訟物と争点効(下)』(有斐閣、1991年)
  • 『民事訴訟制度の役割』(有斐閣、1993年)
  • 『判例民事手続法』(弘文堂、1994年)
  • 『民事執行・民事保全法』(編著、有斐閣双書、1995年)
  • 『金融取引最先端』(編著、商事法務研究会、1996年)
  • 『注釈民事訴訟法(1)から(9)』(編集代表、有斐閣、1991年から1998年)
  • 『民事訴訟法学の基礎』(有斐閣、1998年)
  • 『民事訴訟法学の展開』(有斐閣、2000年)
  • 『権利実行法の基礎』(有斐閣、2001年)
  • 『司法改革の原点』(有斐閣、2001年)
  • 『新民事訴訟法 第三版補正版』(弘文堂 2005年)
  • 『継続的契約と商事法務』(共編、商事法務、2006年)
  • 『民事手続法と商事法務』(共編、商事法務、2006年 )

門下生

脚注・出典

テンプレート:Reflist

外部リンク

テンプレート:Academic-bio-stub

テンプレート:Law-stub
  1. 新堂・松村法律事務所「弁護士紹介」
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 「Human History 弁護士の肖像」 『ロイヤーズマガジン』(2008年5月号)
  3. 新堂幸司『新民事訴訟法』(第5版、有斐閣、2011年)3ページ(第5版はしがき)。
  4. 新堂幸司『新民事訴訟法』(第5版、有斐閣、2011年)16ページ(第4版はしがき)。