愛と死の砂時計

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テンプレート:Sidebar with collapsible lists愛と死の砂時計』(あいとしのすなどけい)は集英社別冊マーガレット』1973年8月号に掲載された和田慎二ミステリー漫画。及び、同作品をタイトルとした収録単行本。

概要

和田慎二のメインキャラである「神恭一郎」のデビュー作品。主人公である女子高生が、殺人罪で死刑を宣告された婚約者の無実を証明するために、神と共に活躍していく。作者曰く「元々は『犯人はお前だ!!』系の作品だったが、それではインパクトが弱いし何度も読み返せず飽きられてしまうと編集者に言われてしまった。さまざま熟考していく内、中盤~後半部分から先に犯人を明かし、その犯人の手口をどうやってあぶりだしてゆくか、という倒叙ものになった。この作品が自分のミステリの主流になっていった」という。作品内容はコーネル・ウールリッチ(ウィリアム・アイリッシュ)の『幻の女』が元ネタ。

あらすじ

女子高生・杳子(ようこ)は高校の友達に祝福されて、恋人である担任教師の登と結婚するはずだった。ところが式の直前、ふたりの交際と結婚に反対していた学園長が何者かに惨殺される。その容疑者として登が警察に逮捕され、死刑判決を受けてしまう。その逮捕に疑問を持った私立探偵・神恭一郎と、幼い頃からの友達・麻矢と共に登の無実を証明しようとするが、その証人となる人物は次々と何物かに殺害されてしまう。登の死刑執行の時間が迫っていく中、杳子と神は犯人をあぶりだす為にある作戦を実行する。

収録作品

  • マーガレットコミックス「愛と死の砂時計」所収分
    • 姉貴は年した!?(1972年 別冊マーガレット8月号)
    • パパとパイプ(1973年 別冊マーガレット6月号)
    • 兄貴にさようなら(初版に掲載されていた作品。聾唖者への差別と受け止められる部分があったため、再版以降は下記の「パパ!」を収録)
    • パパ!(1971 別冊マーガレット9月号 ※デビュー作)

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