愛する二人別れる二人

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テンプレート:基礎情報 テレビ番組愛する二人別れる二人』(あいするふたり わかれるふたり)とは、かつて1998年10月19日から1999年11月8日までフジテレビ月曜日19:00に放送されたヒューマンバラエティー番組である。司会はみのもんた美川憲一

なお、番組開始前の番組宣伝時に行ったタイトル表記は、読みが同じの『愛するふたり別れるふたり』であった。

番組の概要

一般公募された夫婦が出場して、結婚生活の続行か、それとも離婚か、というシビアな選択を行わせる番組(放送開始当初はタイトル通りで、カップルの結婚を取り持つというものも平行してあったが、シビアな選択の方が数字を稼ぐとの判断から、カットされていったという)。

番組内容は常に重苦しい雰囲気で、夫と妻の不倫相手などが掴み合いを始めたり、中尾彬やデヴィ夫人の罵倒発言に激怒して物を投げつける者もいるなどして、その度にスタッフが制止に入るというのがお決まりのパターンであった(ひどい場合にはみのもんたも一緒に制止に入っていた)。番組放送開始当初は一回の放送で2件の事案を扱っていたが、しばらくすると、相談者の一方の浮気を追及し一段落すると、みのがもう一方の浮気を追及し新たな浮気が発覚、その浮気相手も登場しダンナと新たに喧嘩を始めるという、一時間に一件の新パターンが編み出され、以後毎週同じ展開が繰り広げられ、以前のパターンはみられなくなる。このようなパターン化は「やらせ」だったのでは、という批判を呼び起こし、それが紛れの無い事実であった事が後に発覚している(経緯及び詳細は後述)。尚、夫婦とゲストが話し合って、離婚を思いとどまりもう一度やり直すことを決めた後、美川憲一が離婚届を破るシーンも見られた。さらに、みのが日本テレビ午後は○○おもいッきりテレビ」の「ちょっと聞いてよ!おもいッきり生電話」コーナーや、テレビ東京愛の貧乏脱出大作戦」のように、夫婦に対して本気で激怒することもあった。

このような内容が功を奏し、20%以上の驚異的な高視聴率を記録。「今夜は!好奇心」終了以降迷走していた月曜19時枠の勢いを一気に取り戻した。

やらせ発覚と番組の終了

テンプレート:出典の明記 当番組に出演した一般女性が自殺した際、発見された遺書に当番組の「やらせ」があったことが書き残されていたことが発覚し、社会問題となる(自殺した女性は「未婚者」だった)。さらに、制作側が一般出演者に関する全権を下請け会社に一任していたこと、そしてその下請け会社が「やらせ番組の常習犯」と呼ばれるほどに悪名高く、フジテレビの編成部長がこれに反対した局編成部員の建白書を握りつぶし、やらせを半ば承知の上で番組を任せるという腐敗ぶりであった(これには司会である、みのもんたもかかわっていたという)。

放送当時の関東地区のスポンサーだったマツモトキヨシP&Gアース製薬(関東地区以外でも一部地域で番組スポンサーを務めた)らがこの事態を受けて「打ち切らなければ降板する」と表明。フジテレビ内部からも「視聴率を得られても、番組の内容自体にあまりにも問題がありすぎる」という声が上がり、番組の打ち切りが決定した。

なお、最終回の視聴率は同番組過去最高の27.4%を記録した。

11月15日には、制作会社が「作為的な事実捏造」を否定し、(出演者が)本物の夫婦だと思っていたという旨を発表していた[1]

備考

  • 岩手めんこいテレビでは、開始当初の半年間は週末午後の時間帯で遅れ放送をしていたが、それまで同時刻で放送していた自社制作番組『山・海・漬』の枠移動で、1999年4月から同時ネットに切り替えた。

出演者

司会

  • みのもんた
  • 美川憲一

パネリスト

ナレーション

テーマ曲

スタッフ

  • 構成 : 神代淳平村椙恵子
  • TP : 森野憲俊
  • SW : 藤本敏行
  • CAM : 小川利行
  • VE : 高橋正直
  • AUD : 本間祥吾
  • 照明 : 藤井梅雄
  • ロケ技術 : 江藤恭真、河合輝久
  • デザイン : ねもとまさ乙
  • 編集 : 渡邊康子
  • MA : 福田忠光
  • 音響効果 : 天野孝弘(4-Legs
  • 広報 : 為永佐知男(フジテレビ)
  • 制作デスク : 伊藤裕希
  • 技術協力 : ニユーテレス共同テレビジョンFLTTDKビデオセンター
  • 美術協力 : CAVIN
  • スタジオ : TMC砧スタジオ(村松伸雄、田中聡明)
  • 協力 : STUDIOピア
  • リサーチ : 清水茅々、藤井秀貞、清水弘己、矢利知之、山田正彦、坂本奈津子
  • AD : 廣濱智寛、田島たけし、川嶋信哉、大野裕之、横岡水治
  • ディレクター : 藤崎弘、大崎貴史、森田茂
  • 演出 : 佐々木貴幸
  • プロデューサー : 中村百合子(フジテレビ)、川上秀次郎
  • 総合演出 : 挾間忠行
  • 制作協力 : ジャパンPRODUCE
  • 制作 : フジテレビ第三制作部
  • 制作著作 : フジテレビ

脚注

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関連項目

  • ジェリー・スプリンガー・ショー:The Jerry Springer Show
    この番組の元ネタになったとされる、アメリカで放映されている視聴者参加型トークショー(各国に番組販売されている)。関係に亀裂の入った夫婦に限らず、さまざまな想像を絶する状況にある“素人さん”が登場、放送禁止用語が飛び交う激しいトークバトル(主に痴話喧嘩)やスタジオ内での乱闘が繰り広げられる。1991年に放送が開始され、激しい批判を受けつつも高い視聴率を維持し続けており、現在も放送中である。日本でも一時期テレビ朝日などで放映されていた。

パロディ

  • 進ぬ!電波少年日本テレビバラエティ番組
    『愛する二人別れる二人』終了後、「電波少年的愛する二人別れる二人(やらせなし)」というパロディ企画を放送し、フジテレビが抗議した。しかし一方のフジテレビは当時『トロイの木馬』という電波少年のパクリ番組を放送していた(同番組は1999年9月に終了)。電波少年が番組内でそれを指摘すると、フジテレビ側は一転沈黙したという経緯がある。
  • めちゃ²イケてるッ!
    「愛するコンビ別れるコンビ」というパロディ企画を放送した。他にも「愛する岡村別れる岡村」という企画があったが、バレーボールワールドカップ放送のため、1カ月放送休止している途中に『愛する二人別れる二人』が打ち切られ、お蔵入りになった。


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  1. 毎日新聞 1999年11月18日