山科駅

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山科駅(やましなえき)は、京都府京都市山科区安朱北屋敷町および安朱南屋敷町にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・京都市営地下鉄である。

概要

JR西日本の駅には東海道本線湖西線が乗り入れており、東海道本線を所属線としている[1]。湖西線は路線としては当駅が起点であり0キロポストもあるが、運転系統上は全列車が東海道本線経由で京都駅あるいはそれ以西へ乗り入れている。アーバンネットワークエリアに属しており、東海道本線は「琵琶湖線」の路線愛称設定区間に含まれている。また特定都区市内制度における「京都市内」エリアに属しており、後者は東海道本線では最も東の駅である。

京都市交通局の駅には京都市営地下鉄東西線が乗り入れており駅番号は「T07」となっている。

JRの駅はICOCA、地下鉄の駅はPiTaPaスルッとKANSAI協議会)およびスルッとKANSAI対応カード・トラフィカ京カードの利用エリアに含まれており、それぞれ相互利用可能なカードにも対応している。

南北を両駅に挟まれる位置には、京阪電気鉄道(京阪)京津線(大津線)の京阪山科駅が所在している。

駅構造

JR西日本

テンプレート:駅情報

ファイル:Kosei-line-0kilopost.jpg
湖西線0キロポスト
(1番のりばのエスカレータ付近から)

ホームは築堤上にあり、地平の改札からは築堤下通路から階段を上がる構造である。12両対応の島式2面4線のホームで、旅客案内上は1番のりばから4番のりばまでの番号が振られている。さらに外側にはホームのない通過線があり、運転取扱上は、1番のりばが2番線、4番のりばが5番線、さらに外側に6番線がある。各ホームにはキヨスク自動販売機が、3・4番のりばには待合室がある。駅構内にはキオスク、周辺にはハートイン麺家がある。

バリアフリー化工事によりエスカレーターは階段横に設置されたが、エレベーターは改札横から一旦ホームをまたぐ跨線橋(バリアフリー工事で新設されたもの)まで上がりさらに各ホームに降りる構造となり、大きな移動を必要とする。この跨線橋新設のため、下り向きには中継信号機が新たに設置された。バリアフリートイレが設置されている。

改札は1か所、南面している。そのすぐ前に、地下鉄山科駅にいたる階段の入り口と、京阪京津線の京阪山科駅がある。

琵琶湖線の新快速・普通は、通常は内側線走行のため、2・3番のりば(3・4番線)を使用する。当駅に停車するすべての特急と、ラッシュ時に外側線を走行する草津線直通列車および一部の新快速が1・4番のりば(2・5番線)に停車する。

湖西線の列車については、京都方面行きは1番のりば(2番線)にしか入線できないため、すべて1番のりばに停車する。堅田方面行きはラッシュ時に京都駅から当駅まで外側線を走行する一部列車のみが4番のりばに停車し、通常は3番のりばに停車する。

直営駅で、京都駅(管理駅)の管理下にあるが、地区駅として駅長が配置されている。ただし、傘下に置いている駅がなく地区駅単独で存在という形態となっている[2]

JR山科駅プラットホーム
ホーム 線路 路線 行先 備考
1 下り外側 テンプレート:ColorJR京都線 京都大阪方面 特急と湖西線列車は全てこのホーム
2 下り内側 テンプレート:ColorJR京都線 京都・大阪方面 琵琶湖線からの普通・新快速の大半
3 上り内側 テンプレート:Color琵琶湖線 草津米原方面 通常はこのホームに発着
テンプレート:Color湖西線 堅田近江今津方面
4 上り外側 テンプレート:Color琵琶湖線 草津・米原方面 すべての特急と一部列車
テンプレート:Color湖西線 堅田・近江今津方面 ラッシュ時の一部列車
  • 上表の路線名は当駅における旅客案内上の表記(「琵琶湖線」「JR京都線」は愛称)で記している。
    • 当駅は「琵琶湖線」とされる区間の途中駅にあたるが、構内の案内では東海道本線上り米原方面のみ「琵琶湖線」の表記が用いられ、同下り京都・大阪方面は「JR京都線」(本来は京都駅以西がJR京都線)の表記となっている。これは、当駅 - 京都駅間では、琵琶湖線系統と湖西線系統が混在することから、便宜上直通先の名称を使うことで、同じ方向に向かう2つの系統を一まとめにしているためである。
  • 下り外側からは1・2番線に、湖西線からは2番線に、下り内側からは3番線のみ進入が可能。2番線からは外側内側両方へ出発できるが、1番線は外側のみ、3番線は内側のみしか出発できない。
  • 上り外側からは5・6番線に、内側からは4番線にしか進入できない。4番線からは上り内外側に、5番線・6番線からは上り外側のみ出発。なお。湖西線へは4-6番線全てから出発が可能。

テンプレート:駅配線図

ダイヤ

日中時間帯は1時間あたり11本(土曜・休日は12本)が停車する。新快速1本と普通3本(土曜・休日は4本)は湖西線に入る。朝晩は本数が多くなる。新快速は1986年10月31日まで当駅を通過していた。

京都市営地下鉄

テンプレート:駅情報

京阪バスロータリーの地下辺りに位置し、ホームドアが設置された島式1面2線ホームを持つ。地下鉄東西線の駅は駅ごとにステーションカラーが制定されているが、山科駅のステーションカラーはテンプレート:Color藤紫。JR駅の改札前に階段およびエスカレーターがあり、それを降りてなだらかなスロープを進むと地下鉄改札前に至る。定期券売り場あり。

なお、京阪山科駅が近接しているため、当駅から御陵駅経由の京阪京津線への連絡切符は購入できない。※詳しくは、京阪山科駅#直通運転と2つの「山科駅」の運賃問題を参照。

地下鉄山科駅プラットホーム
ホーム 路線 行先
1 テンプレート:Color東西線 烏丸御池太秦天神川方面
2 テンプレート:Color東西線 醍醐六地蔵方面

利用状況

ベッドタウンとして都市化の進んだ山科区内唯一のJR駅で、京都・大阪方面への通勤通学客が多く、また滋賀県内の湖西線各駅・琵琶湖線各駅間の乗換客(特に高校生)も多い。草津延長運転開始時は通過していた新快速は、その後の利用客の増加や湖西線から琵琶湖線への乗換利便性向上のためのちに停車するようになった。さらに通勤客対応の特急「はるか」・「びわこエクスプレス」も停車するようになった。

一方地下鉄駅は、山科区内からの京都市中心部への通勤通学客のほか、JRから地下鉄経由の京都市中心部へ、あるいは地下鉄醍醐方面からのJRへの乗換利用客が多い。

JR西日本などは、2007年から、市内のバスの渋滞を回避できるとして行楽客の京都市内移動に鉄道利用を促すPRを行っており、南禅寺平安神宮など東山エリアへの観光地へは山科駅から地下鉄東西線利用を勧めている。片道201Kmを越える切符の場合「京都市内着」として当駅がそのまま利用でき追加料金を要しないが、近距離、特に大阪・神戸方面から来る場合は電車特定区間特定区間運賃の対象から外れるため、京都駅で下車する場合に比して運賃がかなり高くなる。

JR西日本

『京都府統計書』[3]によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。

年度 一日平均
乗車人員
1999年 29,123
2000年 29,263
2001年 29,063
2002年 28,833
2003年 29,123
2004年 29,238
2005年 29,786
2006年 30,211
2007年 30,587
2008年 31,241
2009年 31,101
2010年 31,414
2011年 31,672
2012年 32,128
2013年 33,227[4]

京都市営地下鉄

『京都市統計書』[5]及び『京都市交通事業白書(事業概要)』[6]によると、1日平均乗車人員および乗降人員の推移は下記の通り。

年度 1日平均
乗車人員
1日平均
乗降人員
1999年 17,492 35,276
2000年 17,740 35,838
2001年 18,244 36,773
2002年 18,329 36,885
2003年 18,585 37,377
2004年 18,674 37,537
2005年 18,726 37,704
2006年 18,756 37,921
2007年 18,967 38,210
2008年 19,655 39,932
2009年 20,159 40,562
2010年 19,978 40,291
2011年 20,181 40,701
2012年 20,342 41,028

駅周辺

駅南側は、真南に向かう京都外環状線沿いに、山科区の中心をなす商業・業務地区である。駅前には駅周辺再開発で誕生した商業施設「ラクト山科」(大丸などが入居)がある。

駅のすぐ南を東西方向に走る細い道が旧三条通(旧東海道)であり、その一本南を新しい三条通(旧国道1号、現府道四ノ宮四ツ塚線)が通る。山科区唯一のJR駅であるため自転車利用者も多く、京都市の自転車駐車場(地下)だけで2,000台近く駐輪が可能である。

駅北側は低層の住宅地であり、その北の山麓に沿って琵琶湖疏水が流れる。さらに北には毘沙門堂門跡がある。

京阪山科駅を挟んで南にはロータリーが設置され、京阪バスほかの路線バスおよびタクシー乗り場がある。また、改札口東側に線路下を通る南北方向の歩行者用通路がある。

駅北側

駅南側

バス路線

路線バス

京阪バス山科駅案内所が設置されており、定期券なども取り扱われている。

  • 京阪バス[7]
    • 19号経路:四条河原町
    • 20号経路:小山行
    • 21号経路:大宅行
    • 22号経路:京阪六地蔵
    • 24号経路:石田行
    • 22A号経路:京阪六地蔵行
    • 24A号経路:石田行
    • 26号経路:大宅行
    • 26A号経路:京都橘大学
    • 28A号経路:(快速)京都橘大学
    • 29号経路:清水焼団地・西野山団地経由大宅行
    • 29A号経路:大石神社・醍醐寺
    • 45号経路:藤尾・小金塚行
    • 47号経路:大津京駅
    • 48号経路:藤尾・小金塚行
    • くるり200:山科総合庁舎行
  • 江若交通[8]
    • 深夜急行バス:堅田駅経由小野駅行 ※金曜日の平日のみ運行 ※5番のりばから発車

高速バス

歴史

  • 1921年大正10年)8月1日 - 東海道本線の馬場駅(現在の膳所駅) - 京都駅間が新ルートに改められた際に山科駅が開業。客貨取扱を開始。
  • 1971年昭和46年)10月1日 - 貨物取扱が廃止。
  • 1974年(昭和49年)7月20日 - 湖西線開業。
  • 1986年(昭和61年)11月1日 - ダイヤ改正により、新快速停車駅となる。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道の駅となる。
  • 1995年平成7年)10月5日 - 地下鉄東西線の山科駅工事開始。
  • 1997年(平成9年)10月12日 - 地下鉄東西線の駅が開業。
    • 地下鉄の駅はJR・京阪京津線との連絡のために設けられることが決定された。しかし実際には、京阪京津線との接続駅の役割は、隣の御陵駅が担う形になった。
    • また、その頃、都市再開発が行われた。再開発以前は、京阪線とJR線の間に京阪バス乗り場があった。現在は京阪線より南に路線バスおよびタクシー乗り場がある。同バスターミナルには、京阪バス(山科・醍醐・六地蔵方面)と、高速バス(金沢・東京方面)が発着する。
  • 2003年(平成15年)11月1日 - ICカード「ICOCA」供用開始。

その他

  • JR山科駅は、京都府内の京都駅以外で唯一、琵琶湖線の愛称区間に属している駅である。
  • 京都市営地下鉄の山科駅は、第4回近畿の駅百選選定駅である。
  • 山科駅から直通列車で行ける「小野駅」は、滋賀県大津市(旧志賀町)にあるJR湖西線小野駅と、京都府京都市山科区にある京都市営地下鉄東西線小野駅の2つがあるが、この2駅は全く別の場所にある。

隣の駅

西日本旅客鉄道
テンプレート:Color琵琶湖線(東海道本線)
テンプレート:Color新快速・テンプレート:Color普通(京都駅または高槻駅以西は快速となる列車を含む)
大津駅 - 山科駅 - 京都駅
テンプレート:Color湖西線(京都駅 - 山科駅間は東海道本線)
テンプレート:Color新快速・テンプレート:Color快速・テンプレート:Color普通(京都駅からは快速となる平日のみ運転の列車を含む)
京都駅 - 山科駅 - 大津京駅
京都市営地下鉄
テンプレート:Color東西線
東野駅 (T06) - 山科駅 (T07) - 御陵駅 (T08)
  • ( ) は駅番号を示す。

初代山科駅

鉄道省(国有鉄道)
東海道本線(旧線)
大谷駅 - 山科駅(旧駅) - 稲荷駅

脚注

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関連項目

外部リンク

テンプレート:Sister

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テンプレート:近畿の駅百選
  1. 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
  2. 鉄道ジャーナル』2010年12月号、日本縦断各駅停車
  3. 京都府統計書 - 京都府
  4. 鉄道事業ダイジェスト - JR西日本
  5. 京都市統計書 - 京都市
  6. テンプレート:Cite web
  7. 主なのりば:山科駅 - 京阪バス
  8. 山科駅発 『湖西』 方面行き深夜急行バス - 江若交通