対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約

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ブルーで塗りつぶされているのが、オタワ条約を批准している国家

対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約(たいじんじらいのしよう、ちょぞう、せいさんおよびいじょうのきんしならびにはいきにかんするじょうやく、テンプレート:Lang-en)は、国際的に対人地雷を規制している条約のことである。2007年4月現在、153カ国が署名し批准している[1]対人地雷禁止条約(たいじんじらいきんしじょうやく、テンプレート:Lang-en)、オタワ条約(オタワじょうやく、テンプレート:Lang-en)などとも呼ばれる。

この条約は、対人地雷の使用、開発、生産、貯蔵、保有、移譲などを禁止している。締約国は、この条約で禁止されている活動について他国を援助、勧誘、奨励することを禁止される。締結国は、すべての対人地雷を廃棄し、撤廃を確保しなければならず、そのための立法上、行政上、その他のあらゆる適当な措置(罰則を設けることを含む)をとる義務がある。

経過

1991年、アメリカのNGO・米国ベトナム退役軍人財団とドイツのNGOメディコインターナショナルが対人地雷全面禁止に向けてキャンペーンを立ち上げることで合意したことが端緒となり、1992年に欧米の6団体がニューヨークで「地雷禁止国際キャンペーン」(ICBL)を発足、以後世界的な運動となる。1995年には、 世界初の「対人地雷の製造、使用、輸出、移譲禁止法」がベルギーで成立し、EUが対人地雷禁止に向けて共同行動を決定、1996年にカナダのオタワで対人地雷全面禁止に向けた国際会議が開かれ、1997年9月18日に対人地雷禁止条約の起草会議がオスロで開かれ、条文が作成された。

ICBLとコーディネーターのジョディ・ウィリアムズはその活動が評価され、1997年のノーベル平和賞を受賞した。(ICBLには60ヵ国以上から1000を超えるNGOが参加していた。)

日本

運用検討会議

2004年11月28日から12月3日まで、ナイロビにおいて、条約初の運用検討会議が開かれる。会議では、地雷廃絶に向けた今後の取り組みが議論され、ナイロビ宣言及び今後5年間の行動計画が採択される。この会議は、「ナイロビ・サミット」とも呼ばれ、締約国143カ国の代表が出席した。日本は、今回の会議で、貯蔵地雷の破壊を監督する常設委員会の幹事に立候補しており、承認されれば2006年から委員会の共同議長国となる。

問題・課題

署名した国のうちポーランドマーシャル諸島が未だ批准していないほか、世界有数の保有国で輸出国である米国中国ロシアインドなど、締約国となっていない国が40カ国ある[1]。さらに、地雷廃絶日本キャンペーン (JCBL) からは、非締約国との合同軍事作戦における地雷の取り扱いや、財政支援が地雷の除去に偏っている点などにつき批判が出ている。なお、アメリカ合衆国は2014年6月27日、加盟時期については明言しなかったが、オタワ条約に加盟する方針を表明した。以後20年ほどで対人地雷を使えなくする方針としている[2]

結局、オタワ条約は肝心の紛争地帯での地雷被害防止に役立っていないという批判も根強い。主要な地雷輸出国が未批准のまま輸出を続けているため、紛争地帯で対人地雷は使用され続けている。また安全対策を施された対人地雷は事後被害を極限できると言われているが紛争国は高価な地雷を嫌うので普及は進んでいない。むしろ従来の顧客であった意識の高い国家が地雷を廃止してしまった為、後退しているという見方もある。地雷の運用についても同様で無計画な敷設で被害を招きがちな紛争国で野放しである一方、運用が確立されほとんど問題がおきないと言われる正規軍で地雷が廃棄されるという皮肉な現象がおきている。

日本においても本条約を締結し、保有地雷を廃棄した結果、防衛上の問題が発生している。専守防衛を謳う日本において対人地雷のような防御的な兵器は重要な位置を占めていたからだ(地雷という兵器は相手が意図的に向かってこない限り危害を加えることはない)。そもそも、安全対策を施した対人地雷を運用し、海外で戦争をしない日本に必要な措置だったのか意見が分かれている。また防衛上の空白を懸念する同様の議論がクラスター爆弾の撤廃の際にも提起されている。

注釈

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関連項目

外部リンク

  • 1.0 1.1 The Ottawa Treaty The Canadian Landmine Foundation. 2008年12月6日閲覧。
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