大阪マルビル

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地下1階のタワーレコード内にあるエフエム大阪タワーステーション。MUSIC COASTERなどがここから放送された。

大阪マルビル(おおさかマルビル)は、大阪府大阪市北区梅田一丁目9番20号(いわゆるダイヤモンド地区)にある円筒形の高層ビル。地上30階・地下2階、高さ123.92m。1976年昭和51年)3月に竣工した。大阪駅前のダイヤモンド地区中央に位置し、完成当時は周辺で唯一の高層ビルであった。

建物の形状が円筒形であることが名称の由来である。東京駅の近くにも略称が丸ビルであるオフィスビルが存在するが、これは丸の内ビルディングの略称であり、両者の関連性はない。

そのユニークな形状、かつてあった電光掲示板(今も一部復活)、大阪の高層ビルのさきがけとしての歴史、等々の理由から、今でも大阪人に愛されているランドマーク的ビルである。

概要

もともと西梅田一帯の地主であった、9代目吉本五郎右衛門の分家の末裔に当たる吉本晴彦(大日本ドケチ教教祖)が少年期に相続して得た土地であり、戦後はバラックなどが不法占拠していたものの、立ち退きなどを解決させ、フジタ工業(当時)によって竣工された。

なお、本家である吉本五郎右衛門は斜向かいにある「ヒルトン大阪」「ヒルトンプラザ大阪」などを所有している。

運営会社である「(旧)大阪マルビル」はフジタ工業の関係会社として設立されたが、1987年に吉本晴彦が代表を務める「吉本土地建物」によって株の過半数を買収され、吉本が名実ともオーナーとなる。一棟全てを大阪第一ホテルとして運営されていたが、特徴的なビルの形状ゆえ維持費の負担が重く、地価の下落や収益低下もあって債務超過に陥った。
2004年1月に産業再生機構による支援が決定。再生計画として、債権放棄と、宴会場をテナントフロアに転換させて収益を上げさせる事が盛り込まれた。吉本土地建物が大阪マルビルを吸収合併して大阪マルビルに社名変更したのち、2004年11月にスポンサーに名乗りを上げた大和ハウス工業の子会社になった。 再生計画の債権放棄に際して吉本晴彦は5億円の私財を提供し、吉本は現在の大阪マルビル・大阪第一ホテル社の顧問を、子息の晴之は社長を務めている。

施設

ビル内には大阪マルビル直営の大阪第一ホテル阪急阪神第一ホテルグループ[(東京)第一ホテル系]に加盟)がメインテナントで、低層階に商業テナントが入居している。主なテナントは、タワーレコード、スターバックス、L.L.Bean、バリラックス、カンテ、豆助、八かく庵、咲くらなど。自分で焼くたこ焼き店「蛸の徹」も観光客に人気がある。

かつては屋上にビルを一周する形で電光掲示板「大阪マルビルコンピュートサイン」が設置され、ニュース広告、さらには伝言板などを回転表示していた(運営は関西テレビ放送の系列の関西コンピュートサインが運営。)。大阪駅ホームなどからも見ることができ梅田の名物となっていたが、周辺に高層ビルが次第に増え見えにくくなった事や電光掲示板設備の老朽化もあり、2003年平成15年)9月30日を最後に撤去された。2005年平成17年)10月4日からは、「Daiwa House Group 大阪マルビル」のロゴ看板の一部に小さな電光表示板が組み込まれ、時刻・気象情報を伝えている。

歴史

  • 1976年昭和51年)4月16日 - 梅田ダイヤビル開業。
  • 2004年平成16年)の再生計画による(現)大阪マルビル社の発足時に正式名称が「大阪マルビル」となった。

関連項目

外部リンク

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