大倉らいた

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大倉 らいた(おおくら らいた)は、ゲームシナリオライター小説家中央大学法学部法律学科卒業。広告代理店東急エージェンシー勤務を経て独立。

自称:小学26年生。大倉雷太名義の時もある。

略歴

セガサターン用ゲーム『センチメンタルグラフティ』のシナリオで広く世に認知され、多くのファンを獲得。この勢いを駆って次回作『ハッピィサルベージ』ではシナリオのみならず製作監督も務める。『ハッピィ~』は大規模なメディアミックス展開をみせ、実写版のテレビドラマ化もされている。

しかし『センチメンタルグラフティ』の続編である『センチメンタルグラフティ2』においては、制作元のマーカスが続編制作の条件として大倉を外すことをNECインターチャネルプロデューサー多部田俊雄に突きつけ、またマーカスが提案した「前作主人公の死」というコンセプトに大倉が難色を示したことが原因で、大倉は制作スタッフから外れることとなった。大倉はこうした内部事情を自身のサイトで公表。併せて『2』の著作権表記から自分の名前が外されたことにも不満を表明し、『センチメンタルグラフティ』が自分の作品である旨を強くアピールした。こうした経緯はファンのあいだに「『2』は正当なスタッフによる正当な続編ではない」というネガティブな評価を生み、反動として強力な大倉待望論を育むに至った。

『2』発売に先駆けて制作開始がアナウンスされた『センチメンタルプレリュード』において、多部田はこうした状況を巧みに利用。制作発表会で「本当に作りたい物は自分で作らないと駄目だとわかりました(笑)」と発言。暗に『プレリュード』こそが「本当に作りたい物」「正当なスタッフによる正当な続編」「『2』を認めないセンチファンへのアンサー」であることを宣言。このプロデュース戦略に沿う形で大倉はセンチシリーズに復帰。著作権表記には大倉主宰のスタジオCOMIXの名前も連なっており、大倉が単なるシナリオライターの枠を越えて『プレリュード』という企画に深く関わっていたことを示している。

しかし『プレリュード』は商業的結果・人気・プレイヤー評価ともに不振を極めた『2』をさらに下回る結果しか残すことができず、センチメンタルシリーズに終止符を打つと同時に大倉幻想にも終止符を打つ結果に終わった。ドリームキャストならびにwindows移植版は発売中止。大倉の小説をデジタルノベル化した『センチメンタルグラフティ~再会』も音声収録を決行しながら発売中止となっている。

その後、大倉は『坂物語り』を企画。「日本各地を巡りながら複数のヒロインとの恋愛を育むというコンセプト」「キャラクターデザインに『センチメンタルグラフティ』の甲斐智久を迎える」「『センチメンタルグラフティ』のキャラクターをゲスト的に登場させる」など、成功の方程式を忠実に再現してみせた。大倉は公式サイトの日記で「はあ~、やっぱ僕って天才?」と企画に対する絶対の自信を滲ませたが、『坂物語り』の展開は小説版とコミカライズ版の発売のみに留まり、プロジェクトは密やかに終了している。

2004年4月15日に『リリカルレストラン あした天使の翼をかりて……』を発売して以来、近年は表だった活動をしておらず、新刊は出ていない。また、ホームページも長きに亘って放置状態が続いた末に閉鎖され、日記ブログも2006年6月24日の書き込みを最後に止まり、現在の動向は一切不明である。

作品

漫画原作

コンピュータゲーム

小説

脚本

外部リンク

  • STUDIO COMIX(公式サイト) ※ 現在は閉鎖されている。