塩野宏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2014年2月4日 (火) 20:02時点における222.158.168.178 (トーク)による版 (人物: 独自研究削除)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox Engineer

塩野 宏(しおの ひろし、1931年6月13日 - )は、日本法学者。専門は行政法東京大学名誉教授

人物

東京生まれ。東京大学法学部卒業後、東京大学法学部助手助教授を経て教授。定年退官後、成蹊大学法学部教授を経て、東亜大学通信制大学院教授。1998年紫綬褒章受章。1999年日本学士院会員。2009年文化功労者。2011年より放送文化基金理事長。

東京大学名誉教授最高裁判所判事を務めた田中二郎に師事。『オットー・マイヤー行政法学の構造』(有斐閣、1962年)をはじめとして多数の論文、判例評釈を執筆しており、着実かつ鋭い資料整理・分析を踏まえた堅実な理論的考察を学風とする。その行政法理論体系の梗概は、『行政法I・II・III』(有斐閣)に示されている。多くの立法過程に携わり、とりわけ近年、行政訴訟検討会の座長を務め、2004年行政事件訴訟法の改正に深く関与した。また、2001年に人権擁護法案の必要性を答申した「人権擁護推進審議会」(法務、文科など3相の諮問機関)元会長でもある。

人権擁護法案については2008年3月11日の自民党人権問題調査会で「法案はポストモダン的なもの」であるとし、人権委員会を「救済制度の至らないところにどこへでも足を伸ばすアメーバ的存在」と説明している。また「加害者として訴えられた人の救済措置が不十分」という指摘に対しては「救済制度をつくることはあまり念頭になかった」と述べている[1]

親族

妻は行政法学者の田中二郎(東京大学名誉教授)の娘。

主な著書

  • 『行政法I 行政法総論 第5版補訂版』(有斐閣、2013年)
  • 『行政法II 行政救済法 第5版』(有斐閣、2010年)
  • 『行政法III 行政組織法 第4版』(有斐閣、2012年)

論文

社会的活動

脚注

  1. テンプレート:Cite news

門下生

  • 宇賀克也(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
  • 橋本博之(慶應義塾大学大学院法務研究科教授)
  • 櫻井敬子(学習院大学法学部教授)
  • 大橋洋一(学習院大学大学院法務研究科教授、九州大学名誉教授
  • 斎藤誠(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
  • 山本隆司(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
  • 高木光(京都大学大学院法学研究科教授)
  • 小幡純子(上智大学法科大学院教授)
  • 中川丈久(神戸大学大学院法学研究科教授)
  • 角松生史(神戸大学大学院法学研究科教授)

関連項目

テンプレート:Law-stub