吸血鬼はお年ごろ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
テンプレート:Portal 『吸血鬼はお年ごろ』（きゅうけつきはおとしごろ）は、赤川次郎による日本の小説。1981年に集英社文庫コバルト・シリーズ（コバルト文庫）より刊行している。
以降シリーズ化し、2013年7月現在までに31作品を出版している。集英社の雑誌『Cobalt』に連載中。
概要
正統吸血鬼の父を持つ主人公、神代エリカ（かみしろ えりか）と、エリカの父・フォン・クロロックの2人が周囲で起こる怪奇事件を解決していくと言う、ミステリー・ロマンティックコメディ作品。ほぼ毎年刊行されているが、シリーズが進むにつれ登場人物たちが進学や結婚など、成長していくのも一つの特徴。 イラストは、1981年の『吸血鬼はお年ごろ』から2007年の『吸血鬼は殺し屋修業中』まで長尾治が担当していたが、2008年の『吸血鬼ブランドはお好き？』からはひだかなみに担当が変わり、イラストの雰囲気が大きく変わっている。
登場人物
- フォン・クロロック
- 主人公、エリカの父。トランシルヴァニア出身の正統な吸血鬼。民衆の迫害を避けて日本に来た。当初は田舎に隠れ住んでいたが、現在ではクロロック商事の雇われ社長で朝方の生活をしている。
- 神代エリカ（かみしろ えりか）
- 主人公。クロロックと前妻（日本人、故人）の間に生まれた娘。いかにもハーフと言った整った容貌。吸血鬼としての特殊能力を受継いでいるが、弱点も受け継いでいる。ただし純血のそれよりは双方とも弱く、シリーズが進んだ現在では克服した弱点も多い。血は飲まない。
- 涼子（りょうこ）
- クロロックの後妻。高校時代はエリカの後輩だった。当初は儚げだったが現在ではクロロックを尻に敷いている。
- 虎ノ介（とらのすけ）
- クロロックと涼子の間に生まれた息子。噛み癖がある。
- 大月千代子（おおつき ちよこ）
- エリカの高校時代以来の親友。細身で長身。冷静で大人っぽい性格。もう一人の友人みどりと合わせて、3人いつも一緒にいる。
- 橋口みどり（はしぐち みどり）
- エリカの高校時代以来の親友。かなりの食いしん坊でなかなかの体格でかつ小柄。
シリーズ作品名および収録作品一覧
（）内は収録作品の初出誌（『Cobalt』の掲載号）。
- 吸血鬼はお年ごろ 1981年発行
- 永すぎた冬
- 幽霊たちの舞踏会
- 女の園に狼が
- 吸血鬼はお年ごろ -吸血鬼株式会社- 1982年8月15日発行
- 吸血鬼ドラキュラ・スーパースター
- 静かなる誘拐
- 吸血鬼株式会社
- 吸血鬼よ故郷を見よ 1984年2月15日発行
- 吸血鬼社長、がんばる （1982年秋号）
- 吸血鬼よ故郷を見よ（1983年冬号）
- 悪魔は夜によみがえる（1983年夏号）
- 吸血鬼博覧会（1984年冬号）
- 吸血鬼のための狂騒曲 1985年5月15日発行
- 吸血鬼のための狂騒曲（1985年冬号）
- 吸吸血鬼のための料理教室（1984年夏号）
- 吸血鬼は良き隣人 1986年5月15日発行
- 吸血鬼は良き隣人（1986年冬号）
- 吸血鬼と雪男（1985年夏号）
- 吸血鬼が祈った日 1987年発行
- 吸血鬼が祈った日
- 吸血鬼を包囲しろ
- 不思議の国の吸血鬼 1988年8月発行
- 不思議の国の吸血鬼
- 吸血鬼と13日の日曜日
- 吸血鬼は泉のごとく 1989年発行
- 吸血鬼は泉のごとく
- ある吸血鬼の肖像
- 吸血鬼と死の天使 1990年発行
- 吸血鬼と死の天使
- 吸血鬼は昼寝どき
- バレンタインと吸血鬼
- 湖底から来た吸血鬼 1991年発行
- 湖底から来た吸血鬼
- 吸血鬼愛好会へようこそ 1992年発行
- 吸血鬼愛好会へようこそ
- 吸血鬼は鏡のごとく
- 吸血鬼に向かって走れ
- 青きドナウの吸血鬼 1993年発行
- 吸血鬼と幻の聖母
- 青きドナウの吸血鬼
- 吸血鬼と花嫁の宴
- 吸血鬼と切り裂きジャック 1994年発行
- 吸血鬼は夜中に散歩する
- 吸血鬼と切り裂きジャック
- 吸血鬼の優雅な休暇
- 忘れじの吸血鬼 1996年発行
- 吸血鬼の初恋物語
- 忘れじの吸血鬼
- 〈忘れじの吸血鬼〉第2話
- 過去の眠る村
- 暗黒街の吸血鬼 1997年発行
- 吸血鬼は時給八八〇円
- 吸血鬼の祭典
- 暗黒街の吸血鬼
- 吸血鬼と怪猫殿 1998年発行
- 土曜の夜と吸血鬼の朝
- 吸血鬼と怪猫殿
- 吸血鬼に賞罰無し
- 吸血鬼は世紀末に翔ぶ 1999年発行
- 吸血鬼七変化
- 吸血鬼と死の接吻
- 吸血鬼は世紀末に翔ぶ
- 吸血鬼と死の花嫁 2000年発行
- 吸血鬼と死の花嫁
- 吸血鬼、荒野を行く
- 世直し吸血鬼
- 吸血鬼はお見合日和 2001年発行
- 吸血鬼、青空市場を行く
- 吸血鬼の一日警察署長
- 吸血鬼はお見合日和
- 吸血鬼と栄光の椅子 2002年発行
- 吸血鬼と栄光の椅子
- 吸血鬼と生きている肖像画 2003年発行
- 吸血鬼とお茶を
- 吸血鬼と生きている肖像画
- 鏡を愛した吸血鬼
- 私の彼氏は吸血鬼 2004年発行
- マドモアゼルと吸血鬼
- 私の彼氏は吸血鬼
- 吸血鬼と眠りを殺した男
- ミス・吸血鬼に幸いあれ 2005年発行
- 吸血鬼は初恋の味
- ミス・吸血鬼に幸いあれ
- 吸血鬼、タクトを振る
- 吸血鬼はレジスタンス闘士 2006年発行
- 吸血鬼はレジスタンス闘士
- 吸血鬼地獄谷を行く
- 吸血鬼、交差点に立つ
- 吸血鬼は殺し屋修業中 2007年発行
- 吸血鬼は殺し屋修業中
- 吸血鬼の秘湯巡り
- 吸血鬼は怒りの日に
- 吸血鬼ブランドはお好き? 2008年発行
- 吸血鬼ブランドはお好き?
- 吸血鬼は魔女狩りの季節
- 吸血鬼円舞曲
- 吸血鬼ドックへご案内 2009年発行
- 吸血鬼、レッドカーペットを行く
- 吸血鬼ドックへご案内
- ささやく影と吸血鬼
- 吸血鬼と呪いの古城 2010年発行
- 吸血鬼も夢をみる（2009年9月号）
- 吸血鬼と呪いの古城（2010年1月号、3月号）
- 吸血鬼と揺れる大地（2010年5月号）
- 吸血鬼心中物語 2011年8月発行
- 吸血鬼たちの休暇旅行（2010年9月号）
- 吸血鬼心中物語（2011年1月号）
- 吸血鬼は今日も睡眠不足（2011年5月号）
- ドラキュラ吸血鬼フェスティバル 2012年7月発行 ISBN 978-4086016476
- 吸血鬼の給料明細（2011年9月号）
- ドラキュラ吸血鬼フェスティバル（2012年1月号）
- 吸血鬼の迷路旅行（2012年5月号）
- 吸血鬼は炎を超えて 2013年7月発行 ISBN 978-4-08-601735-0
- 吸血鬼は裏切らない（2012年9月号）
- すべての道は吸血鬼へ続く（2013年1月号）
- 吸血鬼は炎を超えて（2013年5月号）
メディア・ミックス
テレビドラマ
アルバム
- 吸血鬼はお年ごろ（LP一枚組,NECのパソコンPC-8801mkIIsrを音源としてレコーディングに用いている）
