ヴァレンス水道橋

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ヴァレンス水道橋

ヴァレンス水道橋(ヴァレンスすいどうきょう; テンプレート:Lang-tr)は、トルコイスタンブルにあるローマ帝国時代の水道橋の遺構。イスタンブル旧市街のおよそ中央部、ファーティフの丘とエミノニュの丘の間にかけられており、北西郊外の森にある水源から引かれた上水を旧市街東部のスルタンアフメト地区にある地下貯水池へと中継する役割を果たした。本来の全長はおよそ1kmあったが、現存するのは800mほどの部分である。

水道橋はイスタンブルの前身となるコンスタンティノポリスを建設したローマ皇帝コンスタンティヌス1世の時代に、当時の市域であった現イスタンブル旧市街地区東部に新鮮な水を渡すために建設が始められ、ウァレンス帝がコンスタンティノポリスを統治していた378年に完成した。完成時の皇帝の名をとって英語ではValens Aqueduct(ヴァレンス水道橋)と呼ばれて広く知られているが、現地のトルコではむしろBozdoğan Kemeri(「灰色の鷹のアーチ橋」)という通称で呼ばれることが多い。東ローマ帝国を経てオスマン帝国時代までイスタンブル旧市街に水を届けつづけ、最後の補修は1697年に行われている。

橋脚の下には、北は金角湾にかかるアタテュルク大橋を経て新市街のベイオール地区、タクスィム広場に繋がり、南はアクサライ地区で旧市街地区を東西に貫くオルドゥ通りと交差する、旧市街の地区の南北を貫く幹線道路「アタテュルク大通り」が走り、アーチとアーチの間を常に多くの車が行き交っている。

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